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ハワイの恋が終わり苦しみの先に、悟りへの道が開けた 50
第7章 50 りさを占ったヒーラーたち
りさはクリスと別れて5ヶ月目、11月5日にホノルルで有名な占い師、ベトナム人のランボーさんの所へ行った。
占ってほしいことは一つだけ、クリスと結婚するのか、クリスは時子と結婚してしまうのか。もちろん既にりさはクリスに戻るとは思ってもいないし、結婚をしたいとも思っていない。いや、でも私と結婚する可能性があるかどうかを聞きたいのだ。
ランボーさんは言った
「彼はもうすぐ結婚するわよ、あなたでは無いわ」
私は再び聞いた
「私ではない?」
「違うわ、他の女のひとよ」
そして私は
「子供はできるの?」
「そうねえ、2~3年で離婚すると思うわ」
私は、11月19日にも、日本からの霊能者、荒木和義さんに聞いた。
荒木さんは言った。
「りささんはクリスと結婚しない、彼とはソウルメイトでは無いと。」
私の相談相手になってくれた千佐子さんも、彼らの間に子供は難しいかもね、と言っていた。
千佐子さんの知り合いの整体師、そしてヒーラーの古井さんに関しては、セッション中に、私の名字をクリスの姓を使うという、考えられない失態まで披露した。クリスと別れる寸前、4月に聞いたヒーラーは、私の結婚相手は、クリスだと言い切っていた。
なんでそんな風に見えたのだろう。そう、私が選ばないパラレルワールドを彼らは見たのだ。縁があったから、3年半も付き合ったのだと思う。でも、子供に関しては誰も当たらなかった。この事実は,占いに対して期待度が減ることになった。
パラレルワールドというのは、例えると角度の一度だったら360度分、360種類又はそれ以上の世界が同時にあるとされる異次元のワールドの事だ。本当は一度だけではなくて、思い立つ未来は全てあると言う。
どの次元を取るかは、その瞬間瞬間の自分が決定する。となれば、将来のことを聞くのは、意味があるのだろうかと戸惑ってしまう。
クリス夫妻には、直ぐに男の子ができた。時子は40歳だったから、急いでいたのだろうが、彼もそんなに早くできるとは思っていなかっただろう。もしかしたら、できちゃった婚かもしれない。
だからクリスは女遊びを始めたのかもしれない。最後のあがきだ。
ちょうど慶子が、私とクリスとの寄りを戻そうとしてクリスと夕食をとった時だった。
「りさちゃんととクリス君はお似合いだったのにね、もうりさちゃんに会わないの?」
慶子が聞いた
クリスは答えた
「今は会えません。多分来年の春ごろになったら。」
慶子もりさも、その時は意味が分からなかった。
後で考えると、モテ期が来ていたようだ。そしてその春には、日本での結婚式が控えていたのかもしれない。いや、子供ができていたのかもしれない。
どちらにしても、私はクリスとの縁が切れて本当に良かった。
占いは当たるのも八卦、当たらぬも八卦なのだ。
ランボーさんが言うには私はアラモアナにハウスを持つと言った。その頃のアラモアナには3か所の高級コンドミニアムと、一戸建ての住居は、古い古い建物ばかりだった。住むには環境もあまり良くなかった。
「えっ、アラモアナ?コンドミニアムではなくて?」
ランボーさんはベトナム人だ。母国語が英語ではない。ハウスという意味が住まいという意味なのか一戸建てという意味なのか分からなかった。後にアラモアナには沢山の高級コンドミニアムが建つことになる。そして私の相手の名前のイニシャルはMが付くと。
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その先には高級コンドミニアムが沢山立ち並ぶ