離席しやすい子どもへの支援を試行錯誤した話
みなさん、こんにちは。
特別支援学校の先生のしんちゃんです。
今回は、『離席しやすい子どもへの支援』を中心にお伝えしていきます。
離席しやすい=注意散漫というイメージがありますが、
間違ってはいません。つまりは、ADHD傾向にある子どもということです。
特別支援学校の教員8年勤務していますが、クラスには、必ずと言っていいほど席に座って学習が難しい子に出会ってきました。
また、特別支援教育コーディネーターとして地域の小・中学校に訪問した際、通常級と支援級の先生から「この子は落ち着きがなくて…」と
相談を多く受けてきました。
離席が激しいと、その子の学習の担保が難しくなりますよね。
あとは、周りの友達からするとどうしても目立ってしまい、他の子も離席するようなケースもあります。
今回は、これまで出会ってきた注意散漫な子どもとの出会いや学び、3つの支援方法をお伝えしていきますね。
大前提として、支援をする前に重要なのは原因を探るアセスメントです。
・どんな教科やどんな活動のときに離席等がみられるのか?
・言葉の指示で行動が変わるか、言葉の指示を繰り返すとできるのか?
・他に集中できることがあるはずなので、それは何か?
なぜ離席をしてしまうのか、子どもの行動には必ず原因があります。
具体的な指導・支援の例
アセスメントに基づいて、私は次のような支援を行なったことがあります。
①1番前の席に座るようにする。
注意散漫の子供にとって、視覚に刺激を受けやすいため掲示物、外の景色、ほかの子どもの行動などが目に入らないようにしていきました。
②指示はなるべく短く具体的にする。
「次は〇〇をします。その後に〜」と連語で続けてしまうと、注意散漫な
子どもは脳内処理が追いつかず、指示を覚えることが難しくなります。
難しくなるから、飽きて離席する結果につながってしまいます。
「次は〇〇をする時間です!」と端的に今やるべき課題だけを伝え、終わってから次の課題や流れを説明すると覚えやすいです。
③授業中に立ち歩いても良い場面を作る。
こちらは具体的に言うと、
「授業中の決まった時間に職員室にある手紙を撮りに行く係」です。
私の学級では、注意散漫な子どもが我慢することなく、無理なく学習できるように、ある程度の許容範囲をの受けていました。
離席しないように我慢が続くと、本人にとっても苦痛ですよね。
そのため、副担任の先生と相談し合いながら、このような許容できる係を設けることにしました。
結果としては、身体のエネルギーを発散できる時間になったため、係を終えてからも席に座って学習できる時間が長くなってきました。
スモールステップではありますが、ある程度の許容も必要だと感じた瞬間でした。
今回は離席をする子どもへの支援をお伝えしていきました。
特別支援教育に悩む方、興味のある方の参考になれば嬉しいです。
ご一読くださり、ありがとうございました。