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【読書記録】レ・ミゼラブル

今回は、ヴィクトル・ユゴーさんのレ・ミゼラブルです (いつも作家さんの名前にさんを付けるようにしてますが、これは違和感。歴史上の偉人とかそういう分類の人ってなんでさん付けしないんですかね)。
永山篤一さんの訳です。



この本への記憶

高校の文化祭のクラスの出し物で、レ・ミゼラブルの舞台をやった。
夏休みにみんなで集まって歌の練習をしたり、廊下をいっぱいに使って大道具に色を塗ったり、今思えば、ザ・文化祭、ザ・高校生活、ザ・青春、だったのかもしれない。学年の賞をもらった。

当時、クラスの子が文化祭の発表時間に合わせて作ってくれた脚本によってあらすじを知った。今よりさらに歴史の知識がなかった私が物語の大筋を理解できたのは、その子のすごさだと思う (ちなみに私は社会科全般苦手ですが、これは中学校時代の社会科の先生が苦手だったことに多少起因しております)。
ミュージカル映画のレ・ミゼラブルのDVDを借りて、そちらも観た。役者ってすごい、歌やばい、というのが高校生だった私の感想。

大学生になって、大学の図書館で借りて読もうとして、、、挫折した。訳が古いうえ説明的で、時代の背景も全然分からず、物語の流れは知っているはずなのにびっくりするぐらい入ってこなかった。

そして月日は経ちつい先日、2024-2025年のミュージカル公演が決定したという広告を見かけた。
美術館などにも足を運ぶようになり、怖い絵シリーズ等で多少美術作品の時代背景を知り、フランスの歴史もちょっと (ほんまにちょっと) は分かるようになり、なんかいけるかも~みたいな気分になって (意味不明)、読んでみることにした。

改めて読んで

読み始めて、なんとこれは、この新訳、めちゃめちゃ読みやすいではないか。と感激した。
なぜ前に読んだ時は読めなかったのだろうと思うくらい、登場人物たちの自問自答や悶々とした葛藤にすんなり入り込めた。感情優位で物語を追うタイプなので、むしろ超ハマった。

簡単じゃないけど面白かった

正直今の私では、感想をうまく言葉にはできない気がする。
歴史をちゃんと知らないと、宗教的なこと、その時代における権力の在り方、人々の暮らしや価値観、やっぱり分からない部分はある。

でも、とても面白かった。読んでよかった。
自分たちがやった舞台や映画では簡略化されていた部分が、出てこなかった人物たちが、思惑が、そして当初の私に読み取れなかった時代の空気が、しっかりと言葉にされていた。そこに生きた人たちの気配があって、物語的な運命の糸の複雑な絡み合いもあって。

愛や恋、正義と悪、自己とは何か、正しさとは何か、自由とは何か、生きるとは何か、そういう哲学みたいなものが詰まっていて、生きていく中での悩みは、いつの時代も変わらないのかもしれないと思った。
もちろん社会や世間での正しさや物事の価値は移り変わっていくのだけれど。なんというかもっと、“個人的” な。
周りの正しさにそのまま従うことに対する疑問とか、対立する二つの事象の片方だけを選べない葛藤とか、過去に自分が信じてきたものと反する信念に出会うことによる揺らぎとか、そういう。

そして、自由を、自分の信じる未来を、社会を、求めてもがく彼らを目の当たりにして、今の私が我が物顔にしている日々の権利は、当たり前のものじゃないんだなというようなことを、考えました。

それから、妙に詩的で回りくどい表現が重なってたりして、こういうのはフランス文学的なあれなのかな、と思う箇所がいくつか見受けられたんですが、どうなんですかね。

もうちょっとちゃんと整理したいな

読んでいて、「おおなるほどそういう価値基準」と思ったところに付箋を付けたのですが、長々長々と語られてる部分だったりするので、抜粋難しいです。引用の貼り付け、及びその部分に対する感想とか書けたらなと思います。


今日はここまでです、感想浅くてかたじけない。
お読みいただきありがとうございました。

文化祭体育祭前後って、カップル増えますよね。
ということに気が付いたのは高校卒業してからでした、そういうあるあるを聞いて、そういえば…確かに…!ってなったわ。

そろそろ春を期待してもいいのかなと思い始めています。もう寒くならなくてよくてよ。
年度末、忙しい方もいらっしゃるかと思いますが、どうぞご自愛ください。


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