オフィスビル不動産で学んだこと1【仲介業者編】
オフィス移転をしようかなという時に考えうるべき要素がいくつかあります。そのためにはまず何のためにオフィスを移転しなくてはいけないのか?そのために移転が最善策か検討するのです。皆さん、考えなしに不動産会社やオーナーさんにお願いをして、冷静に試算してみた結果移転をしないという結論になる会社はかなり多いのが現実です。今回は仲介業者さんの選び方の入門編です。それ以外にも選択肢はあるのですがまずは初心者編
移転の目的は何ですか?
これは時代にもよるのですが2016年以降はほとんどが増員、拡張拡大の移転が圧倒的です。過去のデータを見れば2009年や2011年はコスト圧縮をするための移転や会社の倒産回避の為の合併などマイナスな移転が多かったです。そういった移転は残念ながらそのまま会社を畳んだほうが良いケース、その後倒産してしまう事も多い時代でした。コスト圧縮移転というのはスペースがどうしても余っている時期、自社だと有効活用が見いだせないときには効果を発揮しますが、業績が低迷する時には移転費用のほうが高くついてしまう事も多いです。特に中小企業などに多くみられます。
拡大移転の場合はいつ頃から何をすればいいの?
ここ15年全く変わっていないのが不動産業界です。進化していません。まず移転したい場合は今のオフィスの解約予告期間を確認しましょう。スモールオフィスの場合は1か月~3か月以内の予告なので契約条項みれば3か月以内に原状回復をして明け渡せば終了。通常のオフィスの場合は6か月前解約です。6か月前予告といっても次のオフィスの契約、内装工事、電話や回線工事、引っ越し、今のオフィスの原状回復があるので、6か月前予告を出したのならば3か月後くらいには契約開始できるように次のビル契約をしておいたほうが安心です。3か月後に契約、準備、内装の打ち合わせ、4か月後には工事スタート5か月後には引っ越し準備、引っ越し残り3週間ほどで今のオフィスの原状回復というスケジュールがあれば安心です。当然次のオフィスの規模や内装しない場合などパターンはいくつかあります。
不動産屋さんはどこに声がけをすればいいのか
前にも言いましたが不動産屋選びは大事です。スタートアップだとVC(ベンチャーキャピタル)の紹介などで同じようなスタートアップに依頼をかけている不動産仲介さんなんかは何社かお声がけもされているでしょう。とくにVC経由の不動産仲介の担当者はスタートアップやベンチャーの財務事情についても経験があるので強いです。他にも不動産界隈をリードする会社がこのオフィス業界には数社あります。
有名どころだと外資系に強いCBRE(シービーアールイー)です。世界的規模の会社(Googleやfacebookのような)と契約をしているので日本法人の動きについても強いです。1万坪のような大型オフィスの移転プロジェクトをやっているので、20-30坪はあまり得意ではありません。データベースも大型オフィスのものが主流です。大手企業や上場企業の移転であれば声を掛けておいても損はしないでしょう。
日系企業だと業界で古くから活動している三鬼商事や三幸エステートはオフィス専門不動産としては有名です。日系二社は銀行系の紹介案件を手堅くまとめる経験や不動産全般知識があります。テクノロジーよりも人海戦術や人間同士のパイプ構築が強いです。古い考えを持つ地主さんやオーナーへのアプローチも巧み。ここまでに挙げた3社がいわゆる不動産業界では御三家といわれるほど顧客と情報を持っています。
仲介が持っている不動産情報あれこれ
主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます