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子どもが産まれて、新しく見えた世界

保育所までの道のり

私の息子はとにかく乗物が大好きで。
働く車や新幹線、飛行機やロケット…とにかく何に対しても興味津々。


普段、車に乗っている時にすれ違う車を見ると
「あの車かっこいいなあ~」

スーパーや薬局に買い物へ行くと、駐車場にはたくさんの車。
「この車、めっちゃかっこいいなあ~」

家に帰っても、お気に入りのトミカを手に持ち
姿勢を低くして 幸せそうに車のフォルムを眺めている…


そんな息子が 保育所に通っていた頃の話。

息子の通う保育所の前には、踏切があった。

息子を保育所に送るには、その踏切を必ず通らなければならない。
息子を送り、姉を送り、それから仕事に向かわなければいけない私、

絶対に踏切に捕まりたくない

心の中でいつもこう願っていた。

ワーママにとって、朝の1分はかなり大きい。
子ども1人、チャイルドシートから乗り降りさせるだけでも所要する時間はあなどれない。
その作業が2回となると、それだけで数分!


その数分が 遅刻への命取りとなるだろう。
それだけは避けたい。なのでこんなところで数分を使う訳にはいかない。



頭の中でこんなことを考えながらも
現実はそう、上手くは行かなかった。

「カーンカーンカーンカーン」

目の前で 遮断機がおりていく…



子どもと過ごす世界


あー。間に合わなかった…。
心の中でとてつもなく悔しい気持ちと焦りが押し寄せてくる。

あと1分早く家を出ることができていれば。
あ~、あの時玄関で靴を履かせるのにもたついたなあ…
いや、1分早く洗濯をすればよかったんだよなあ…

と、朝の記憶が脳内再生されていく。


その時、娘と息子はこう叫んだ!


「やったー!!!!!電車くるかなーー♡」

「つみきりつみきり~♪(踏切)」


そうか。そりゃそうだ。

だってだいすきな乗り物がこんなに近くで走っていくのを見られるんだもんね。


親とは単純なもので。

そんな子ども達の姿を知って以来、
あんなにも邪魔者扱いしていた朝の踏切が嫌じゃなくなったんだから。



小さな発見


それからとゆうこと。
踏切の手前にある交差点で、信号待ちをしている時の私の頭の中では、

「踏切、ひっかかるかな~? 1番前がいいなあ…」

なんて考えてしまうほどだった。


親になれば、こどもの嬉しそうな顔に勝るものは無い。

それと同時に、子育てをしていなければ
こんな世界に気づくこともなかったんだろうなぁと思った。


踏切の数分で後悔するならば、あと5分早く行動すればいいや!
なんて、簡単に思えてきた自分がいた事も 不思議な話。

あんなにも1分に焦らされていたのに。




何気なく過ごす毎日の中でもこんな発見があるのが子育て。

何気なくなんかじゃない。
こどもにとったら、その1日でまた新しい経験が増えていくんだもんね。



こどもにありがとうと伝えたい。

今日、帰ってきたらおもいっきり抱きしめよう。





最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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