隠れた名企業Vol.3/株式会社スピリテック「技術者として生きる。どんな課題も技術で解決する。」~IT・Web業界の職人達~
こんにちは。エージェントセブンの小須賀です。
今回の隠れた名企業は、私たちにとってとても思い入れのある企業です。
絶対絶対このシリーズに出てほしかったので、今回機会をいただけて嬉しく思っています。
\その企業様はこちらです!/
株式会社スピリテック
http://www.spiritek.co.jp
同社は弊社のコンサルタントが担当させていただいてからもう10年のお付き合いになります。
10年間で気づけば累計24名のご紹介をさせていただいておりまして、それほど自信をもって人に紹介したくなる企業なんです。
今回お話を伺ったのは、(写真左から順に)
・代表取締役:井上氏
・PM:浦部氏
・PM:野田氏
・取締役:須笠原氏
■一言でいうとどんな会社?
2007年設立、現在約30名のメンバーで構成されているシステム開発会社です。
企業の課題を技術で解決するスペシャリスト集団。
「Web」「業務系」「通信」など自社の技術領域をあえて決めておらず、
顧客のビジネス上の課題を解決するために必要なことをやるスタンスで技術の幅を広げてきました。
最新のテクノロジーを用いたサービス開発から大手の基幹システムまで、あらゆるシステムに対応できる、技術に超熱い人たちが集まっています。
■会社の特徴
・顧客のビジネスの成長にコミットする技術者集団
・Webサービス・アプリ・業務システム・基幹システム、ハードウェア、インフラなど、様々なシステムに対応できる技術力を持つ
・社長・経営陣が全員バリバリ現役のエンジニア。「技術者として生きる」というスピリットの元に集結
・メンバーも負けずに技術好きが集まっている。
・大手からのプライム案件がメインで、営業は一切せずにリピーターや口コミでの紹介がメイン。
・採用では現時点でのスキルはあまり重視せず、思考力を重視。
■創業ストーリー
同社創業メンバー(代表 井上氏・取締役 藤田氏・取締役 花里氏)が最初に出会ったのは、日本初のインターネット広告システムを提供する企業の開発部門。
この会社が倒産したことがきっかけで、全員の技術力を核にひとつの会社を立ち上げました。
それがSIer業界大手のテックファーム株式会社です。
(取締役の須笠原氏はテックファームで彼らと出会います。)
テックファーム社を創業し上場まで見届けた彼らは、一技術者として生きることを決意し、一度はそれぞれフリーランスとして別々の道を歩むことになります。
全員技術者としての腕があったため仕事には困りませんでしたが、
ある時、井上氏にクライアントから『もっと大きな仕事を任せたい。会社としてフリーランスに発注することが難しいので、会社にしてくれたらお任せしたい』という話がきたことをきっかけに、再度会社を作ることを決意。
当時の仲間が集結しスピリテックは生まれました。
技術に魂を吹き込むこと、技術者魂を持って、生きること。
「Spirit+Technology」 がスピリテックという社名に込められた想いです。
■私がオススメしたい理由
・クライアント以上に自分事として課題解決方法を考える「ブレーン」的な存在
同社が取引する企業は口コミでの紹介やリピートがほとんど。
少数精鋭でありながら大手企業の大規模システムも手掛けています。
なぜこの規模で、こうした仕事が絶えずにくるのでしょうか?
須笠原氏
「困った時に『これってできます?』とまず先に相談できる場所になってるのだと思います。
ひとつの会社の中でも様々な課題があり、エンジニアじゃないと技術で解決しようにも何をすればよいかわからないですよね。
ただでさえシステム開発は難しくてお金がかかるのに、システムの専門家ではない顧客側の担当さんが色々考えないと何も作れないというのでは、かなりの負担だと思います。
スピリテックでは"何のシステムをつくるのか”の前に”何を解決したいのか”をちゃんと理解して、そのために必要なことをオーダーメイドで組み立てていくブレーン的な役割を担っています。
解決したいことを伝えて『あとはよろしく!』と一任できる開発会社って、クライアントからするとすごく楽だと思うので、それがリピートいただいている理由なんじゃないかなと思います。」
そうした課題解決ができるのはなぜなんでしょうか?
・「本当に困った」を解決する姿勢は弁護士や医者と同じ。全員がこのスタンスで取り組んでいる。
浦部氏
「クライアント担当者の意見は、社内のたくさんの人の意見を吸い上げた最大公倍数なんですよね。だから本質的に正しいのかどうかはわからない。"こういうシステムがほしい”って言われても鵜呑みにするのではなく、本当にそれでいいのか?って考えるのがプロだと思います。
医者と同じです。腹痛の薬くださいって言われて言われた通り処方するんじゃなくて、ちゃんと調べたうえで『それ原因お腹じゃないですよ』って言えることが大事なんです。」
・「実現性」に徹底してこだわる
須笠原氏
「例えば、クライアントが『ここにボタンつけて』という。なぜボタンつけるの?現実世界でどう使うの? ボタンじゃない方がよくない?って徹底して考えないと使えないシステムになります。
『ボタンつけときましたー!』って作業するなんて、そんな仕事面白くない。
ちゃんと解決してあげる、かゆいところに手が届く、現実的に使えることが大事。
だからちょっとでも(このシステム使いづらいな…)と感じる時はメンバーに指摘します。
あなたが作ったシステム、5年位毎日使う人がいるんだよ。毎日だよ?
使いづらいけど、これでいいと思ってる?って、めっちゃ言います笑。だってちょっとしたストレスを感じながら毎日業務するなんて ありえないと思うから。あと少し詰めれば快適に使いやすくなるのに、この手間を惜しむのは絶対だめでしょって。失敗したことについては怒らないけど、考えていないことに対しては指摘する文化です。」
・技術の第一線を自分たちがやるんだという技術者魂
同社の実力の凄さは、対応する技術領域を限定せず、クライアントの課題を解決するために必要だと判断すれば、初めて触れる技術でも対応してしまうところにあります。
井上氏
「複数の言語、環境で仕事をしていますが、基本的にベースの技術というのは変わらないのでやればできるんです。最新技術の取り入れ方は、社内のスペシャリストに一旦感触をみてもらってからメンバーにトランスファーするステップを組むこともあれば、一定の技術があるメンバーには”次のプロジェクトこの言語だから勉強しといて”といきなりパスすることもあります。
ちなみに私の場合は、初めての技術に触れる時はまずコードかいてみます。本はさらっと読む程度。自分で手を動かしてまずやってみます。」
野田氏
「自分は当時実務経験がほぼない状態で入社しましたが、いろいろな言語を経験させてもらってありがたいです。いざやってみると異なる言語でも規則性というか似たような部分を見つけられるようになり、そこから汎用的にいろいろできるようになっていきます。」
確かに、技術力あるエンジニアは言語にこだわらない方が多いと感じます。
ちなみに同社のホームページは独特なオーラを醸し出しているのですが、よくみると技術への「想い」がぎっしり書いてあります。
https://www.spiritek.co.jp/company/advantage.html
事業内容や開発事例はどの会社でも書いてありますが、
どんな考えで作ってるのかをここまで書いてあるホームページは珍しいなと思います。
(この技術への想いが溢れちゃってる感じが好きです。)
スピリテックが今後目指すところ
井上氏
「システム会社が利益をあげようとすると上流工程のみに特化しがちになるんです。でも私たちは技術者として成長するためには何が必要なのかを常に大事にしています。
技術は常に新しくなる。それに置いて行かれたくない。第一線で私たちがそれをやっていくんだと思っています。技術が好きな人が活躍できる環境にしたいですね。」
技術者魂溢れるエンジニアの皆さん(全社飲み会のひとコマ)
■最後に…
今回技術に対するスタンスを伺いましたが、同社の強さは、こうしたスタンスが技術だけではなく採用も含めて、事業や組織すべてに一貫した芯が通っているところにあるのではと思いました。
同社の採用をお手伝いして10年間、面接スタイルやフィードバックをみていると気づくことがあります。
社会性や現時点での技術力はあまり重視しておらず、
「これまでの経験を通じてその人が何を感じてきたのか」、「技術に対するこだわりや考えはどういうものなのか」、「どんな人間なのか」など、
一生懸命その人自身の本質をみてくださってることが伝わってくるのです。
(だから面接で本音を話さない方は落選します。)
先入観なしに、「本質はどこにあるの?」をピュアに探ってくる姿勢が、クライアントの課題を解決する時も、採用においても一貫している。このぶれない姿勢が同社の強さなんだと思います。
「技術者として生きていく」。
全然カッコつけてないのに最高にカッコいい人たちです。