海水浴場を閉鎖した期間の意味で学ぶ「数値限定発明」
本記事は「時事ネタから学ぶ特許シリーズ」です。
本記事では「数値限定発明」について学んでみましょう。
特許の難しい内容も身近なことに絡めると理解しやすくなります。
本記事はこちらの関連記事の続きでもあります。
地震で海水浴場閉鎖で最も重要なこととは?【錯覚と確率】
■数値限定発明とは?
数値限定発明とは、
✔「ある数値範囲に限定すること」が発明として認められるものです
例えば、ある化学物質を混合するとします。
特定の量(数値範囲)で混合すると、特別な効果があるとします。
その数値範囲を見つけたことについて発明として認めるものです。
ポイントは、
✔その数値の範囲内と範囲外とでは、効果がそれなりに違うこと
その境界(数値範囲の上限や下限)を「臨界(点)」ともいいます。
臨界の意義(臨界的意義)がとても重要です。
特許の難しいお話しはここまでです。
数値限定発明の基本を説明しましたがいかがでしょうか?
数値限定発明に関連するよい時事ネタがありましたので、補足します。
■地震で海水浴場を閉鎖した期間の臨界的意義は?
8月8日に宮崎で最大震度6弱の地震がありました。
各地で一週間ほど、海水浴場閉鎖など対策がありました。
世の中では、閉鎖したこと自体の是非が議論されています。
わたしはむしろ「一週間」がとても気になりました。
公的に発表されている情報をいろいろ調べてみると、
✔大地震と同じ領域で7日以内に発生する頻度は平常時に比べ高い
この発表で、海水浴場の閉鎖は一週間だったのですね。
ただこの情報だけだと、以下の点がわかりません。
✔8日以降は発生する頻度は平常時に比べてどうなのか?
つまり「7日」という数字に「臨界的意義」があるのか?
この点がとても気になりました。
公的な発表も、無用の混乱を避けるため、説明を簡素化した…
そういうことだと考えるほかありませんね。
この場合、海水浴場の一週間閉鎖は全く問題ないでしょう。
結果、なにも起こらなかったとしても同じです。
逆に、8日目になにか起こったとしても、あくまで結果論です。
無期限に閉鎖するわけにもいきませんので。
■いかがでしたでしょうか?
本記事はあくまで「数値限定発明」の理解が目的です。
後半については頭の体操くらいにお考え下さい。
世の中の出来事を思考停止しないで見ていくことは重要です。
ただ、違和感があることもあるでしょう。
大丈夫です。世の中はちゃんと動いています。
私たちは幸せを感じつつ日々を大切に過ごしていきましょう!
(以下の関連記事もご参考にどうぞ)
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