「特許のことは知っておいたほうがいいのですね?」「いいえ!」
(Q)特許のことは知っておいたほうがいいのですね?
(A)いいえ!特許のことは「知っておいたほうがいい」程度のことではなく、「知っておかないといけない」ことです。
●「知っておいたほうがいい」ことと「知っておかないといけない」こと
世の中には、「知っておいたほうがいい(had better)」ことと「知っておかないといけない(must)」ことがあります。
例えば、アイドルグループのメンバーの名前は、話題作りには役立つとしても、必ずしも知っておかないといけないことではないでしょう。一方で、車の運転をする人は、道路交通法は知っておかないといけません。
両者の違いはなんでしょうか?それは、「知っておかないといけないこと」は、知らないと問題が生じるということです。
特許のことは、知っておかないといけないことです。以下、(1)特許のことで知っておくべきことと、(2)特許のことを知らないとどういう問題が生ずるか、についてお伝えします。
●(1)特許のことで知っておくべきこと2つ
特許のことで知っておかないといけないことは、①特許制度そのものと、②どのような他社特許が存在するかの2つです。
①特許制度そのものについては、難しい部分もあります。そこで、専門家である、知的財産権部の方や弁理士(特許事務所)がいるのです。必要最小限のことについては、知っておいたほうがいいでしょうし、必要に応じて専門家にアドバイスをもらいましょう。
②他社特許の存在を知るためには、特許調査が必要になります。特に研究開発部門の方の場合、一定程度以上の特許調査のスキルが必要とされることも多いでしょう。ただこちらも、専門家(特許調査の部署や弁理士)に任せることもできます。
●(2)特許のことを知らないと、どういう問題が生ずるか?
他社特許のことを知らないと問題が出るのは、他社特許を侵害すると、以下のような訴追を受けることがあるからです。
①実施の差止め
②損害の賠償
③その他、民事的・刑事的訴追
ちなみに、①実施の差止めは、他社特許の存在を知っていようが知っていまいが、課せられます。
②損害の賠償は、通常は故意や過失が要件になるのですが、特許の場合は、侵害行為に過失があったものと推定されます。つまり、他社特許のことは知らなかったとは言えないのです。
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●いかがでしたでしょうか
本記事の内容は、特許セミナーなどでお話しするとそれだけでかなりの時間になってしまう内容です。本記事はその要約のため、わかりにくい部分や舌足らずの部分があるかと思います。今後いくつかの記事に分けてさらに詳細にご説明したいと思います。
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弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営