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【Q&A】製品の製造発売後に他社の特許が出てくるのが怖いのですが

(Q)特許が取れましたので、特許製品を製造して販売します。
ただ、製造販売後に、他社の同一特許が出てくるのが最も危険と感じています。

わたしの特許の出願よりも前に出願された同一特許があるかどうかを監視する必要がありますか?

特許が出願されてから、1年半は、公開されずに眠っている特許がありますね。

そうすると、わたしの特許の出願よりも前に出願された同一特許があるかどうかを監視するために、わたしの特許の出願後1年半経過するまで、どんな特許が公開されるかを監視する必要がありますか?

特許調査を、特許事務所に依頼したほうがいいでしょうか?

(A)その必要はないでしょう。

<解説>
特許の知識をかなりお持ちのようですね。
ただ、むしろ特許の知識をお持ちのために、ちょっとした勘違いをされているのかも知れません。

あなたの特許出願は、特許庁の審査を経て、特許になっています。

特許になったということは、あなたの特許出願前に、あなたの特許発明と同一の発明に関する特許出願は、存在していないということです。

審査官は、公開されずに眠っている特許出願も含めて、審査を行っています。

ですので、後から他社の同一特許が出てきて、あなたの特許製品の製造販売が阻害されるということは、基本的にはないということになります。

●例外的なこと

ただし、例外的なことはいくつか考えられます。

例えば、あなたの製品が複数の部品等からできている場合、その部品について、後から特許が出てくることはあり得ます。

また、あなたの特許発明が、他社の基本特許発明を改良等したものである場合、その基本特許発明を利用していることがあります。

これらの場合は、たとえあなたの特許出願が特許になっても、それでも、他社の特許に触れるおそれが出てきます。

●特許事務所(弁理士)にご相談ください

以上のようなことがご心配でしたら、特許事務所(弁理士)にご相談ください。

特許調査の必要の有無や、特許発明の利用関係など、個別のケースに応じて適切なアドバイスをしてくれることでしょう。

特に、今回のような特許調査は、「侵害予防調査」として、専門的な調査が必要になることがあります。

弊所:東雲特許事務所(しののめ特許事務所)も、特許調査に関しては、審査官経験を生かした本格的な特許調査を行うことができます。

弊所は、個人様や小規模事業の社長様に特化したサービスを提供していますので、ぜひお気軽にご相談下さい。

●どのような質問もお待ちしています!

いかがでしたでしょうか。

実は本質問のような内容は、特許の専門家にとっては、なかなか気づきにくい観点と言えるのかも知れません。

(実務的には、特許製品の製造販売ではなく、新製品などの製造販売や輸入などのときに、他社の特許との関係が問題となりがちです。この点については、別の記事で述べます。)

質問をされてみて、こちらも勉強になりました。ありがとうございました。

弊所では、特許に関するどのような質問もお受けしております。

こんな質問をしても大丈夫かな?勘違いや誤解をしているかも知れないな、などというご心配は無用ですので、お気軽にどうぞ!

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https://www.tokkyoblog.com/archives/66918078.html

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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営

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