特許の手続きで「中間処理」とは?重要なもの?【リライト版】
(Q)特許の手続きで「中間処理」とは何ですか?重要なものですか?
(A)中間処理は、拒絶理由通知に対応する処理のことです。
拒絶理由通知は、審査官からの審査結果です。
「中間手続」「中間対応」や単に「中間」などとも言われます。
重要なものかと言われれば、いろいろな考え方があると思います。
当ブログでは、そこまで重要度は高くないという考え方です。
中間処理の具体的な内容については、ネット上に情報が多数あります。
本ブログの他の記事でも述べています。
以下、中間処理の考え方について、少し異なる視点から述べてみます。
<中間処理の考え方、少し異なる視点から3点>
(1)中間処理は、特許取得のためのメインの処理ではない
(2)特許調査の重要性
(3)拒絶理由通知は審査官からの〇〇〇と考える
■(1)中間処理は、特許取得のためのメインの処理ではない
例えばお役所に婚姻届を出すとき、どのようなスタンスで書きますか?
最初は適当に書いておいて、なにか指摘されてから完全なものにする?
そんなことはないですね。
特許の書類も、お役所(特許庁)に出す書類です。
基本的には、婚姻届となんら変わりません。
最初から完全なものにしたいものです。
ただ、特許の書類は、最初から完全なものにするのは難しい(★1)
中間処理が発生する可能性は高いものです。
8~9割は発生します(★2)
中間処理が発生しない1~2割は、むしろそれで本当によかったのか?
そんな議論すらあります(詳細は別の記事で述べます。)。
だからと言って、最初に提出する書類が適当でいいはずはありません。
また、特許の書類は、婚姻届と違う点もあります。
特許出願後に、新たな内容を追加することはできません。
特許の書類は、中間処理が前提というスタンスはやめましょう。
最初からできるだけ万全な内容を目指したいものです。
■(2)特許調査の重要性
(★1)で、特許の書類を完全なものにするのは難しいと述べました。
これは、形式的な点ではありません。
実体的な内容、特に、特許請求の範囲にどのような内容を記載するか?
この点についてです。
特許を出す前に特許調査を行います。
特許調査の結果を生かして、特許請求の範囲を充実させましょう!
十分な特許調査を行わないと、難しい中間処理になりがちです。
類似の先行特許を提示されて、拒絶理由が通知されます(★3)
(★2)のように、8~9割は中間処理が発生します。
特許出願時に十分な特許調査を行えば、
✔中間処理が発生する確率が下がります
✔中間処理が発生したとしても、対応が容易になる可能性が高まります
この点でも、中間処理がメインであるという考えにはなりません。
■(3)拒絶理由通知は審査官からのアドバイスと考える
ちなみに(★3)の拒絶理由通知は、審査官からのアドバイスです。
あなたの発明で特許を取るための、審査官からの指南書です。
拒絶理由通知に対する印象は、一般にはネガティブなものです。
対応が難しい拒絶理由通知ばかりを受けていると、特にそうなります。
特許調査を十分に行い、充実した特許出願書類を作成しましょう。
中間処理に対するイメージは、ポジティブなものになることでしょう。
もちろん、結果もついてくるはずです。
<元記事>
特許の手続きで「中間処理」とは何ですか?重要なものですか?(2017年12月06日執筆)
<関連記事>当ブログのリライトについて
特許の過去記事をリライトします&YouTubeも【1文1行ブログ】
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https://www.tokkyoblog.com/archives/89548590.html
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