9.井上尚弥 vs ルイス・ネリ 衝撃のダウンから最高の決着へ
34年ぶりの東京ドーム。
日本と因縁深い相手。
攻撃的ファイター同士のバチバチの殴り合い。
井上尚弥 vs ルイス・ネリ
一言で言うと「最高の殴り合い!!」
僕はボクシングに詳しくはないので技術的なことは分からないですが、過去最高に井上尚弥というボクサーの底力を見ることができた試合だったと感じています。
この歴史的一戦から、いざという時にどんな行動をとるか。そのために普段から何をすべきかを自分なりに考えて今回の記事を書きました。
最後まで見てくれたら嬉しいです。
まさかのダウン直後に見せた対応
1R、試合開始して1,2分経った時、前代未聞の事件が起きました。
これまでのキャリアで一度もダウンを取られたことのない井上尚弥がダウンしたのです。
見ている人全員が、何が起こったのか理解できなかったのではないかと思います。
完全に「敗北」の2文字がよぎりました。
ただ、その時の井上選手がとった行動が素晴らしかったそうです。
ダウン直後にすぐに立ち上がるのではなく、しっかり肩肘をついて目の前を見据えながら、状況把握をダメージ回復に努めていました。
これまでの経験からくる行動ではなく、完全に初めての状況に対しての対応ということで、この対応には解説者の方や他のプロボクサーも称賛していました。
井上選手も試合後に、日頃からイメージトレーニングを行っていたおかげだと話していました。
常にあらゆる状況を想定して繰り返し練習しているからこそ、いざという時にも正しい判断や行動ができるんだなということを感じる場面でした。
追い込まれた時ほど強気な姿勢
1Rにダウンを取られた後の行動として驚いたのがもう一つあります。
試合再会後、ルイス・ネリが詰め寄ってきて、井上選手もダメージが残っていたのか防戦一方になっている状態でした。
ただ残り30秒を切るかという時、井上選手は「笑顔」でした。
ダウンを取られてピンチの状況で笑えるメンタルはとんでもないなと思うのと同時に、追い込まれた状況でも自分を奮い立たせてさらに力を発揮しようとしていたんだなと感じました。
その後、ラウンドを挟んでダメージを回復した井上選手は2Rにダウンを取り返して状況を五分に戻し、3R以降は圧倒していきました。
4Rには「打ってこい」と挑発してました。(本当にどんなメンタルしてるんですかね。。。)
最高のフィニッシュ
さらにボルテージを上げた井上選手は、5Rにもダウンを奪い6Rには衝撃的なKOで勝利を飾りました。
フィニッシュとなるパンチを喰らった時のネリの崩れ方はとんでもないもので、倒れた瞬間に立ち上がることはできないと確信するほどのものでした。
1Rにまさかのダウン。
2Rに取り返し。
3Rでいつものスタイルに。
4Rではまさかの挑発。
5ラウンドで勝利を確信。
6Rにフィニッシュ。
見ている方としては全てのラウンドが見応え抜群で、感情のジェットコースターに乗っているかのような感覚でした。
これまでの試合で一番気迫や根性を感じた一戦でもありましたし、
僕自身も逆境の時こそ不安や恐怖を感じる自分を受け入れつつ、「やってやるよ」という気持ちを持って乗り越えていこうと思える時間になりました。
井上選手のこれからの試合もさらに期待が高まります。