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「番号」で呼ばれた職場

 私、在宅ワークの前の10年は、派遣社員であちこち働いていました。
元々、1つの所にじっくり腰をおろすことに興味が無いんですよね。
正社員じゃないものだったら、興味や好奇心に任せて、あちこち、新しいチャレンジをしたいタイプ。

それで、ふと思い出したから、むか~し、1ヶ月半位行った派遣について、書いてみよう。

そこは、或る書面をチェックをするという簡単な事務作業。
ただ、個人情報を扱うからということで、ポケットが一切無いグレーの作業着を着させられた。
つまり、大事な書類が盗まれたりしないようにということだろうけど。

後、それぞれ派遣社員に番号が振られていて、そのバッチ風名札を付けている。
SVさんがいて、私達は、番号で呼ばれるのだ。
私は自分の苗字とか嫌いだから、別に名前を呼ばれないと嫌だとか無いのだけど、予想外だったのが、毎日番号で呼ばれると、自尊心がゆっくりと傷つくというか、下がるというか・・・。

「派遣社員の名前を呼ぶこと禁止」というルールが有ったと記憶している。
SVさんの名札は、普通に苗字だけだったと思う。
私達の名札は番号と苗字が書かれている。

或る日、名前を呼ぶこと禁止ルールが有ったのに、と或るSVさんが、「47番さーん。苗字は〇〇さんなんですねー」と、私の席の近くでボソッと言ってきたことがあった。

たかが、そんなことなのに、自分を認めてもらったような嬉しさがあった。

と、ここまで書いたら、派遣社員を番号呼びしたのって、単純に派遣社員の個人情報も守るみたいな言い訳が有ったと思うが、単純に自尊心を下げて、忠誠心を持たせる為だったのかもしれないと思ったりする。

ハラスメントなどは一切無かった。
そもそも、黙々と作業をするので、コミュニケーションは殆ど無かったし。

事務だけど、トイレ休憩は一斉に行く。
15分のトイレ休憩が午前と午後1回ずつあるけど、200人位が一斉に行くので、何十人と並び、結果、並んではいたけど、トイレに入れず、休憩が終了となったことも何度もあった。
分けてトイレ休憩などに、どうしてしてくれないんだろうと素朴な疑問は最終日迄残った。

1ヶ月半は長かった。
週5で、8~17時とかだったと思うけど、会社が最寄り駅から徒歩25分位かかり、この25分、くら~く帰っていた(笑)

何が遭ったわけじゃないけど、結構精神的に苦しく感じたので、時々思い出す。
当時、休憩時間に勝間和代さんの本を読んでいた。
勝間さんは前向きだし、サバサバしている感じが好きだった。
後、行き帰りは、ウォークマンで英語学習の内容を聞いていた。
全く頭に入らなかったわ。


まとめ


今も、その会社はあるのだと思う。大きい会社だったし。
今も同じようなやり方をしているのだろうか。
せめて番号呼びと、トイレ休憩を分けていくという、この2つ位は無くなっていたらいいな。

行ったのは、もう20年位前だと今振り返ったら気付いた。



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