マガジンのカバー画像

その他の幻想

34
本
唐突に思いついたらなんか書くかもしれない。
運営しているクリエイター
ウナーゴン

#夢世界旅行

ウナーゴン

ウナーゴン

夢世界旅行：第七十二層「トンガ病院」

夢世界旅行：第七十二層「トンガ病院」

いかだに乗って　海原往けば
見えてくるのさ　純白の城砦（キャッスル）
白い渚に　波は戯れ
暖かな風に　木々はそよめく

あ、トンガ病院は良い病院
あ、トンガ病院は良い病院

ラララ・・・

石段昇って　廊下を行けば
現れるのさ　病棟の密林（ジャングル）　
白い路地裏に　子供戯れ
カボチャ畑に　陽射しは注ぐ

１・２・３

あ、トンガ病院は良い病院
あ、トンガ病院は良い病院

ラララ・・・

――　

もっとみる
ウナーゴン

ウナーゴン

モン・サン＝ミシェルの魔女【プロローグ】

モン・サン＝ミシェルの魔女【プロローグ】

〜プロローグ：倉庫夜曲〜霧雨が降りしきる夜。疎らなライトを、濡れたコンクリートの路面が陰鬱に照り返す。

「こんな場所に連れ出して、一体どうしようというんだ？」

答えは返って来ない。レインコートの案内人は一切を気にする素振りなく、スタスタと軽い足取りで先を行く。複雑に入り組んだ港湾部の倉庫地帯。同じ形の建物が繰り返し現れ、暗闇の中で沈黙のパターンを奏でる。

案内人の少女は無言。例え

もっとみる
ウナーゴン

ウナーゴン

モン・サン＝ミシェルの魔女（※書きかけ）

モン・サン＝ミシェルの魔女（※書きかけ）

【承前】

出会い頭に脳天を撃ち抜かれた警備兵が、声も上げずに私の足下に転がった。全身黒レザーの、奇妙に個性の感じられない者達。死体は血の一滴すらも流さず、数秒のうちに輪郭がぶれて消失した。白く発光する建造物内は不自然なまでに整然としており、掌に感じる銃の感触と重みだけが現実のものに思えた。

※このお話は #逆噴射プラクティス にかこつけて書いたものであり、 適宜更新されたり続きが書かれ

もっとみる
ウナーゴン

ウナーゴン

夢世界旅行：第十三層「モン・サン＝ミシェル」

夢世界旅行：第十三層「モン・サン＝ミシェル」

【ダークりんご山うなぎライジングエンターテイメント】

◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇□◇

孤島
SF
魔女

◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

ギイ…ギイ…ギイ…

棺桶のような古びた舟が、陰鬱な軋み音を立てながら、暗く静かな海を進む。船体に当たる波がチャプチャプと小さな音を立てている。天穹は果てしなく高く、真黒な闇に呑まれ、見ることはできない。海全体が発する仄青い電光色と、辺

もっとみる