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好きな人がいること。

「夏休みに会いませんか?」と言う前に夏休みが始まってしまった。

冷房のきいた部屋で雪のようにしんしんと眠る。
昼寝のまどろみの中であなたを想う。

あなたがいなくても私はそれなりに幸せで
友達に会うので忙しいし
見たいNetflixもどんどんたまってるし
この夏やりたいことはたくさんある。

けれども、夜、スマホを開いて
あなたからのLINEを見つけるとき
私の胸はいっしゅんにしてトクトクと高鳴り
友達もNetflixもすべてが意味を失う。
あなた以外のすべてが意味を持たなくなる。

そういう存在があなたである。

あなたのパジャマが何色か考える。
紺色だったらいいなと思う。
あなたがお風呂あがりにてきとうにスキンケアをした後、
バフッとベッドに倒れこむのを想像するだけで爆発する。
そして、願わくばあなたも眠る前に
どうか私のことを思い出してくれたらと思う。

あなたがこれまでどのような人生を歩んできたのか、
興味がある。
学生時代にどのくらいモテて、
どのくらい恋をして、
どのくらい勉強して、
どのくらい遊んだのか、
興味がある。

どういう親の下で育つと、
あなたのような素直な人になるのか、
興味がある。

知りたいという欲求はエロスであると何かで読んだことがあるが、
本当にそうだと思う。
どうしてあなたのことを知りたいと思うのか、
私は論理的に説明できない。

私はあなたと南の島に旅行することを夢見るけれど、
あなたは私についてどのような妄想をするのか、
興味がある。
願わくばそれが爽やかなあなたからは想像もできないような、
とてもとても他人様には言えないような、
みだらでとりとめもない妄想であればいいなと思う。

それが、好きな人がいるということだから。



#日記 #恋 #日常 #note #夏 #終わっちゃった

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