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日の出山にはイノシシがおってさ。
「世界を股にかけて仕事をしてきた年配の患者さんが、国内海外あちこちの山に登った結果、日の出山が最高と言っている」と、看護師をしている友人が言うのである。
登りに行くしかない。
12月中旬の平日に、御岳山〜ロックガーデン〜日の出山〜つるつる温泉、というコースを歩いて来ました。
ロックガーデン周遊コースを歩いていると、落ち葉で埋まった斜面から少し大きめの石が5個くらいコロコロコロコロ…
ん?何か動物でも??
いたーーーーー!
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斜面の途中の枯れ木の前に、灰色の動物が立ってる!こっち見てる!
「鹿なの?」
「脚、短くない?」
「全体的に丸っこいよね?」
「サイとか?」
「バクとか?」
「いやいや、ここにはいねーだろ笑笑」
ここで友人がポツリと「熊じゃね?」
ギャーーーー!
場所とフォルムから、それが1番ありうるでしょ!?正解出ちゃったでしょ!?
熊が出たらどうすれば良いんだっけか??
ゴールデンカムイ履修済みの我々が知ってる熊対策は、毒矢か猟銃しかないんですけどーー!
どっちも持ってないし!(あたりまえ)
とりあえず大声で喋りながら早足にその場を去ってみました。
謎の動物は一歩も動かずにこっちをみてました。
無事に謎の動物を回避したあと、御岳ビジターセンターに寄ってスタッフのお姉さんに「さっき熊みたいな動物がいたんですよ!!」と話すと、「それはニホンカモシカかもしれませんね」とのこと。
ビジターセンターに貼ってあるカモシカの写真、色も形もさっき見た動物にソックリ!
写真の横の説明には「日本人はカモシカに脚が長くて速いイメージを持っていますが、特に長くも速くもありません」って書かれてた笑笑
カモシカ、なんかゴメンね。
熊の剥製や毛皮も展示してあったんだけど、色が真っ黒。
私たちが見たのは、間違いなくニホンカモシカだったと確信して、ホッと一安心。
熊じゃなくて良かった!
気を取り直して、日の出山へ。歩きやすい登山道で、患者さんがお勧めしてくれたのも分かるねー、とおしゃべりしながら山頂到着。
下界の音が全く聞こえず、他の登山客もいなかったので、とても静か。
お菓子やみかんをテーブルに並べて、コーヒーを淹れておやつタイム。貸し切りサイコー!
と、背後の崖方面から、ガサッ、ガサガサガサ…
え?
なんでそっちの方向から音が?
今度こそ熊なのでは…?
崖を登ってきてひょっこり顔を出したのは、なんとイノシシ。
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あー、熊じゃなくて良かった!
また野生動物に会えるなんて、ラッキーだね!と写真を撮ったり動画を撮ったり。
しかし、すぐに逃げるだろうな、と思ったイノシシが全然逃げないのである。
ずっとこっちを見ながら、5メートルくらいの距離を保ってウロウロウロウロウロウロ。
友人も最初は写真を撮ってたんだけど、「さすがにヤバくない?怖いよー。どうすれば良いの?」と。
しかし、この時の私はなぜか全く恐怖を感じていなかったのです。
なんなら、もし襲ってきても勝てるだろ、と思ってました。
だって、熊じゃないしね!
でも、友人も怖がってることだし、Google先生に聞いてみるか。
「イノシシ 遭遇」検索
で、1番最初に目に入った検索結果がコレ
↓↓↓
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完全にミスってたわー
写真撮っちゃったわー
すぐにおやつを全部リュックにいれて、逃げる準備をしたものの、紙コップのコーヒーがアッツアツで動けない…
もたもたしてたら、イノシシの方が先に登山道を下っていってくれました。
コーヒーを飲んでちょっと時間稼ぎをしてから、我々も下山。
何事もなくて良かった。本当に良かった。
帰宅後に調べたら、野生動物との接触はとても危険らしい。熊じゃなくても。
野生動物に遭遇した時の対策は、ちゃんと予習してから山に行きましょう。行きます。
反省を込めて。