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Netflixのスペインドラマ

Netflixに支配される生活を送るようになってどれくらい経つだろうか?
スペインのドラマも見ることが出来るので勉強と称してNetflix中毒の罪悪感を少しでも減らす。

Netflixのいいところは再生速度を変えられることだ。
0.5、0.75、1、1.25、1.5の速度で再生できる。
時間がない、ちんたら見たくない人用に1.25、1.5倍速再生があるのは理解できるが、0.5、0.75のスロー再生は何のために必要なのだろうか?と初めの頃は思っていた。
しかしこの0.75スロー再生機能は早口スペイン語をきちんと聞きたいときに大いに役立つ。
スペイン語でドラマを見ているとき
「はい?今何ておっしゃいました?」ってことがよくあるが、こんな時は0.75スロー再生をすればはっきりと何を言っているのか聞き取れる。

なんて便利な機能なんだろうか。
0.5スロー再生だと不自然さが半端ないが、0.75はなかないい。お勧めです。
 
せっかくなので私の大好きなNetflixスペインドラマ4作品を紹介してみる。
概要や解説、あらすじなどは他の人に任せて、個人的な感想のみにしますのであしからず。
 
『ペーパーハウス/La casa de papel』

スペインドラマ史上これほど全世界で見られたドラマは他にないのではないだろうか?こんなに成功するとは当の本人たちでさえ想像していなかったらしい。

とにかく面白い。面白いに尽きる。
万人受けするエンターテーナメントとしてきちんと成立している。
しかし、オーシャンズイレブンのように全員がプロフェッショナルな完全犯罪集団にはなりえない所がまたスペイン。
そこがまたいい。人間味溢れ過ぎて若干イライラするぐらい。
「おいおい!ちゃんと計画通りやりなさい!」
「恋愛している場合じゃないでしょう!」と突っ込みどころ満載です。
 
私の中のイライラ・ランキングのベスト3を上げるとこうなります。

1位 主人公だと思われるストーリーテラーの【トーキョー】(強盗団のメンバーは世界の都市名をあだ名を使っています) とにかく勝手。「おいおいおい」と何度つぶやいたことか。

2位 人質の【アルトゥーロ】「黙れおっさん!」と何度も何度も思った。

3位 警察のネゴシエーターの【ラケル】こんなに情緒不安定なネゴシエーターいます?個人的な家庭問題多すぎます。
 
こんなにイライラしちゃうのに面白いってゆー所がこのドラマの魅力。
パート2になると不思議とイライラがどんどん愛着に変わっていく。そして気付いた時にはどっぷりとはまり抜け出せない。

ドラマとしてはパート1,2で一回完結するがパート3,4まで続いて視聴可能。
パート4が見終わった時の衝撃ったら、そりゃーもう凄かった!
「ナイロビ〜!!!!」

早くパート5が見たいと思っていたが、パート5で完結と発表されているので、早く見たいような、まだ終わりたくないような複雑な心境だ。

 
『パキータ・サラス/Paquita Salas』

ペーパーハウスとは打って変わって、こちらはちょっと変り種。
万人受けはしないかもしれないけど面白い。

パキータの経営するタレント事務所を舞台にしたコメディ+人間ドラマ。

主役のパキータ役の俳優さんはなんと男性!しかし、まったく無理なく中年女性に成りきっている!(自分と同じような年代の人に向かって中年と書くのに抵抗があるのだが中年なんだから仕方ない)

このドラマ、ただのコメディだと思ってはいけない。
時代の流れに食らいつく刹那さや、必死に生きる女性のたくましさなど意外にも心を打つ場面がたくさん出てくる。
もちろんコメディとしても最高で、毒舌のパキータの弾丸トークは最高だし、秘書のマグイの天然っぷりは面白い。

1話30分弱でシーズン3まで合わせても16話しかないのであっとゆー間に見終わってしまう割りに異様に心に残る大好きな作品だ。

是非続編を作ってもらいたい。

 
『エル・ベシーノ/El vecino』

特殊能力を持つスーパーヒーロー物なんだけど、ヒーローがへなちょこで笑える。
安心してお気楽に楽しく見ることが出来るドラマ。

スペインのマドリードが舞台で(ちなみにペーパーハウスもパキータもマドリードが舞台ですが、、、)時代背景も現在なので、このドラマを見ていると普通にマドリードの友だちの会話を聞いているような、そんな錯覚を覚えるドラマ。
スーパーヒーローという非日常的なドラマなのに、マドリードの日常のリアルさが日本に帰国した身には懐かしくてたまらない。

こーゆーくだらないスペインドラマ大好きです。

 
『エリート/Élite』

学園サスペンス。ウィキペディア日本語版では「エロティック・学園サスペンス」
何故わざわざエロティックと書く必要があるのか?
「エロシーンがあるぞ!子供に見せるな!」と注意のつもりなのか、
それとも「エロシーン満載でっせ」と煽っているのかわからない。

舞台はセレブが通うスペインの私立高校。ペーパーハウスでも大活躍の俳優が3人も出てくるのでペーパーハウス好きにはたまらない。
サスペンスもなかなか良く出来ているし、貧富の差や、人種問題、ドラッグ、宗教、同性愛など社会のあらゆる問題も盛り込まれ見ごたえたっぷり。

が、が、が、私がこのドラマで一番気になるのはスペインの高校生の生態だ。
なぜなら私には勝手に姪だと思って可愛がっている友達の子供がスペインにいるのだが、彼女はそろそろ中学生。高校生になったらこんな風になってしまうのか?!と叔母さんは気が気ではありません。
ドラマに集中している間はいいものの、見終わった後に「あの子も、いつか‥」なんて思いにふけり複雑な心境です。

シーズン3までは物語に一貫性があり、サスペンスとして見ごたえがあるものの、シーズン4になるとサスペンス要素が一気に弱まりただただスキャンダラスなセレブ高校生の乱交ドラマになってしまったのが残念。 制服の着こなしも、もはや制服とは言えないレベルで下着丸見え。気が散って物語が入って来ないではないか!

シーズン5まで続くみたいだけど、是非初心に戻ってサスペンスの方に力を入れて頂きたいと切に願います。

 

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