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入場料1億万円、ローンも可【ラクガキングダム感想】
クレヨンしんちゃんの声が変わった時以降、しんちゃんを見る機会はほぼありませんでした。今回ようやく、新たなるしんちゃんを映画館で見るのは正直不安いっぱいで「俺の知っているしんちゃんはそこにいるのだろうか?」という思いがありましたね。そんなの一切合切杞憂で終わりましたけども!
※本記事は【映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ4人の勇者】の感想となります。ネタバレも含まれますので、まだ見ていない人は見に行くことをお勧めします。
本作のあらすじ
ラクガキ(落書き)の生み出すパワーで浮上するラクガキングダムが、パワー不足により衰退し始めていた。ラクガキエナジーを大量確保するために、子供たちを生け捕って延々ラクガキを描かせようと企てる防衛大臣の反乱が起きる。命辛々逃れた姫は、ラクガキエナジーの結晶である1本のクレヨンを「地上の勇者に授けよ」と宮廷画家に託し逃走させた姫。遥か彼方の地上へ落ちる宮廷画家は、春日部に住む、この世で一番クレヨンの似合う幼稚園児に世界の命運を託したのだった。
ソフトな表現だけど侵略はガチ
防衛大臣の差し向ける地上侵略(春日部限定)部隊は、「ミラクルカメラ」を用いる。被写体を平面化させて壁や床に一瞬で張り付けてしまう恐ろしいもので、意識も失う封印ではなく喋ることも出来る。春日部の9割以上の大人がこれにより無力化されてしまい、子供を拉致されて延々落書きを描かされる。人殺しはしていないけど、侵略の手際が良すぎて驚いてしまう。
後にわかる弱点を鑑みれば電撃作戦でなければいけないのも頷ける。
しんちゃんが立つ動機が自然
ヤキニクロードではその日の夕ご飯に焼肉食べるために奮闘する。アクション仮面をお助けする等、動機づけが本作ではすぐさま提示されます。
「ななこお姉さんと日曜日に食事する」「ななこお姉さんがいるであろう春日部を救う」というわかりやすい理由。……あれ? 春日部は二の次?? と思ってしまうでしょうが、しんちゃんは基本自分の一番大事なもの以外にはだらけた正義感で臨むのでこれでいいんです。
みさえの料理を「つまらない料理ですが」と、謙遜と暴言セットにするのは流石しんちゃんと拍手したくなった。
ところでお食事時の妄想で来ている服装ってそれ頭脳は大人なアイツでは?
勇者の仲間は3人いるってドラクエでは常識
2日洗っていないブリーフ。悲しいことに画力が足りないニセナナコ。描き慣れたぶりぶりざえもんが本作の仲間。てっきりアクション仮面とかカンタムロボが出るかと思ったけど本作では一切出ませんでした。随分ひでえ面子だなと笑えます。
パンフレットで知ったのですが、本作の下地になった公式漫画『ミラクル・マーカーしんのすけ』内にもニセナナコは登場していたようです。
ブリーフはやる気はあるし真面目だけど、非力すぎて力になれる機会は少ない。言うこと全然聞いてくれない自由奔放なしんちゃんに最後まで付いて来てくれる忠臣。文句は言うけどやってくれるし、弱点を恐れる描写が最初の方にあり、後述しますが最後の最後でその身をしんちゃんに捧げる勇気ある存在です。
ニセナナコは全編通じて頼りになるお姉さんで、ビジュアルは残念ですけどしんちゃんのために全力で頑張ってくれます。ヒロイン枠でありしんちゃん全肯定主義、体格を生かしたフィジカルと運動センスも抜群で肉弾戦もお手の物。セージとか僧侶枠かと思ったら前衛役で二重の驚き。何となくだけど本物ななこお姉さん+親友のシノブちゃんのハイブリッドでは??
ぶりぶりざえもんは……
久方ぶりの救いのヒーロー
声優が神谷さんに変わっても相変わらず強い者の味方なぶりぶりざえもんがようやく見れた。正義と道徳心をどこに置いてきたと思うようなロクデナシ一直線で金にがめつい、裏切ってはしばき倒される、しかし紛れもなくしんちゃんの思い描くヒーロー像とバッチリハマる憎めない存在。
【電撃!ブタのヒズメ大作戦】では、ぶりぶりざえもんの描かれた落書きが騒動の発端だった。敵組織に世界を滅ぼすコンピューターウイルスとして生みだされようとしたぶりぶりざえもんが、紛れもなくヒーローになっていくお話は涙なしには見れません。
彼がメインで出てくる映画は本当に久しぶりでした。真面目なブリーフとはウマが合わず、しんちゃんも「あーあ」という諦めの表情で彼を見る辺り愛があります。
新キャラのユウマ君
タブレット持つ冷静な雰囲気ですが、6歳で年相応、普通の子供です。普通の子供で、しんちゃんの不合理な行動や突飛な言動にツッコミを入れたりフォローしたりするなど、補佐役としてはブリーフ以上に大活躍。
しかしこれまでのシリーズを見ていた私からすると不思議な位置づけのキャラなんです。恐らくずーっと昔のしんちゃん映画の場合、
「落ちてくるのは宮廷画家ではなく姫であり、姫がそのまましんちゃんに付いていく流れ」なのですが、本作で姫はミラクルクレヨンを1回使う以外、本当に特殊能力を使うことが無く、敵を押さえつける権威振りかざすこともせずと、単なる子供でしかない。ヒロイン役のポジションはユウマ君かニセナナコ。
どうしてなんだろうと思いましたがその答えも後半で明らかになります。
しかし「目立つよ」としんちゃんたちに変装するよう指摘するユウマ君、それは良いけどぶりぶりざえもんの隠し方、あれだと余計に目立たない!?
意味ある絵を強いられる
春日部が封鎖され、自衛隊も駆けつける大ごとになっている。しんちゃんたちも春日部に突入するためにありったけのリソースつぎ込んで戦車数両と戦闘機数機スクランブル発進させる。
これまでは「めんたいこ」「山(ブリーフ)」「ななこお姉さん(ニセナナコ)」「ぶりぶりざえもん」「チョコビ」「車(おすな)」等、描きたい衝動のままに描いていたのが一転、役に立つ物を描いていくしんちゃん。
しかし車ならまだしも、仕組みをよく知らない戦車や戦闘機を見よう見まねで描いても、まともに動かないしあっさり墜落してしまう。そしてここが重要なんですが「弾を撃たない」。戦車=カッコいい程度で、それがどんな場所でどういう使い方なのかを理解していない。突入についても突進するだけというイメージなのでしょう。
取り敢えず脈絡なくめんたいこ描くと「ばくだん」と書いてと促される。衝動に任せていたラクガキ欲が、指向性を伴うと不出来な粗ばかりが目立ってしまう。敵陣営も子供に落書きを強いることで、「落書きが楽しい」から「落書きが苦痛」に変化し、結果的に衰退速度が上がってしまう。
落書き、特に子供のそれは意味を求めるばかりではいけない。感受性の発露の塊だからこそエネルギーがある。いつまでもしんちゃんの傍で戦い続けた3人は、だからこそ後半戦になっても力があるし自我も強いのだと思う。
敵幹部の扱いが唯一不満
この作品、最初に防衛大臣と複数大臣による民主的クーデターから始まるのですが、その際出てくる妙な出で立ちの大臣連中はほぼ活躍しません。パンフレット見ないと何の大臣かもわからない程です。石器時代人はその活躍是非とも見たかったのにな!
サトーココノカド―、双葉幼稚園等で戦う敵に何故彼らを出さなかったのかが不思議でした。出したならどういうキャラか見せてくれないと消化不良半端ないです。かすかべ防衛隊VSスプレー兵士の戦闘も動きは良いけど唐突に始まったので「え、こいつ誰? 何か強いな!」位の感想。その次に出るミュータントタートルズ好きそうな子が描いた靴のラクガキにしても、幹部じゃないけど妙に目立つ。正直登場させないならいらないのではないかと考えてしまう。
最後のミラクルクレヨン
春日部中の人々を救うべく丸いワッカを描きすぎたこと、春日部突入時に使い過ぎたこと。ミラクルクレヨンはあと一回ワッカを描けば消えるという瀬戸際にあった。その最後の一回を売りつけて敵に寝返ることを考えたぶりぶりざえもんだが、クレヨンを欲したユウマと、脱出して地上に来ていた姫の2人に渡すよう頼み込まれる。
敵に渡すか、味方に渡すか。自分の損得基準に物事を決めるぶりぶりざえもん……どうせあと一回。敵に渡してもナンバー2では意味ない。という思考で「やるよほら」と逃げて敵の気を引いていく。
そして姫様も、あと1回だけのミラクルクレヨンをユウマの母救出に費やすのを躊躇わなかった。ここが本当に凄い。あと一回だけの奇跡なら大事にしたいし、全て終わってから救うという選択肢もあっただろうにそうしなかった。
しんちゃん、好きよ
最初にこのセリフ聞いたときに「何か重要な場面で言いそう」とか思ってたら当たってしまった。豪雨の屋上、ミラクルカメラを構える敵に挟まれるしんちゃん。助けに行く=ラクガキとして消滅する弱点を持つゆえに見ていることしか出来ないブリーフとニセななこ。しかしここまでしんちゃんたちと歩んだ、短いけど楽しい旅路があるから、「ここで走り出す」のは容易に想像ついてしまったし、とろけても最後まで手を伸ばし、しんちゃんに逆転の活路を開いたニセななこの魂は輝いていた。
最後にブリーフが意を決してあの行動をとったのは、雨の中駆けだす彼女を見たからだと思っています。不細工な顔でも最期まで戦ってくれる頼もしい味方が消えてしまい、しんちゃんは愕然とする。
落ちる城とパニック
全てのクレヨンを使い切り、これ以上奇跡を起こせなくなったしんちゃん。疲れ切った人々の顔と暗雲立ち込める空、そしてラクガキエナジーを失い落ちてくるラクガキングダム。
それが落ちた場合、春日部一帯は瓦礫の山と化す。
救われた者たちは再び救いを求めてしんちゃんに詰め寄るが、奇跡がもうないことを知って絶望し、しんちゃんや、その親であるみさえとひろしを罵倒し始めた。醜い現代社会の一部を垣間見る演出は、これまでの色鮮やかで楽しい作風とはまるで違うものになっている。
これまで、クレヨンしんちゃんシリーズは町の破壊に至る描写はあまりなかった。孤島、異国、夢世界、宇宙、異星、過去等、今現在の春日部の町並みに被害の及ぶことは殆どない。しかし本作はラクガキングダム落下、及び崩壊による瓦礫の落下、しんちゃんの描く戦闘機が貯水タンクに激突等、直接的被害が目立つ。
落下を防ぐにはラクガキエナジーを再度噴出させるしかないのだが、寝る間も惜しんでラクガキを強制された2日間が、ラクガキエナジー創出に大きな障害となっていた。
その場にいた大人たちは2日間壁や床に張り付けられ、唯一の希望の力で助けてもらったことなど露ほども覚えていない。ここら辺のパニック状態の時は、色が殆ど死んでいて、絶望的演出に仕上がっています。
2人目はしんちゃん史上初
大事な人が亡くなる作品が映画クレヨンしんちゃんには幾つかある。今作はニセななこを失い、次いで雨を避けられずに溶けたぶりぶりざえもんも失った。水が弱点だと伝えられてから、落書きは不滅ではなくあっさりと消えることは最初からわかっていた。わかっていても、2日一緒だった味方を2人も失ってしんちゃんは、それでも絶望しないのだ。
ラクガキさえあれば救われる。なら描こう。ありったけ大きな、クレヨンでは描き切れない、大きく自由な落書きを。用いる道具はクレヨンではなく、ライン引き。落書きにはクレヨンやスケッチブックが必要? そんなことはない。描く場所と物があればそこが嵐を呼ぶ園児のラクガキ場所だ!!
しんちゃんに動かされた小さな勇気
逃げる人々、ラクガキを描くよう手分けして動き出すカスカベ防衛隊。大勢の人々が背を向け、敵だった防衛大臣すら最後の希望が失われていることを知って絶望。最早落下する城によって春日部は失われることを信じて疑わない人々に、そうなった理由をクレヨンを使い過ぎた園児のせいにする声に、ユウマはキレた。救ってくれた恩人にリスペクトもなく逃げていく大人にズルいと一喝するシーンで私は泣いた。
【アッパレ!戦国大合戦】において、敵大将が劣勢を知り逃走するシーン、そしてしんのすけは「逃げるなんて許さないぞ」と手を広げて阻むのだ。
【オトナ帝国の逆襲】では、最後の最後に全く意図の違う「ズルいぞ!」と叫ぶシーンが、「現実と向き合わずに逃げるな」というメッセージになって人を救っている。
逃げるという選択肢はしんちゃんにない。あるのはただ前進だ。ユウマ君にしんちゃんの精神を感じて泣かずにいられなかった。そしてしんちゃんがやりたいことを見抜いて、しんのすけのラクガキを手伝うように促す。意を決してラクガキを描きに行く大勢の人々。
4人の勇者たちの行動を間近で見てきたユウマも勇者になる。そして加勢する者たちもまぎれもなく勇気ある者たち、勇者に他ならない。
大きなラクガキを完成させる際には、道路だけでは足りない。しかし、屋根でも壁でも何でも、どこでも使って描くというのだ。風間君が。真面目と凝り固まった頭ともえぴー命で性感帯が耳の風間君がだ。
昔、カーチェイスで敵に追われている時も法定速度を守ろうとした一周回って馬鹿な彼が、そんな破天荒な発想に至るとは本当に驚きで、「風間君!!!」と心の底で吠えた。
最終決戦、やっちゃえ!!
クレヨンしんちゃんには明確な悪役がいないとき、ラスボス戦で拳や剣を用いない戦いがある。ただ最上階目掛けて走り続ける作品もあった。
本作もそれで、防衛大臣を倒す話でもなければ、雨水で全て洗い流して終わりという一方的なものでもない。
落ちてくるラクガキングダムを浮上させる、ラクガキエナジーを超大量に生み出す事。そしてしんのすけのラクガキを完成させることが最終決戦なのです。敵もラクガキングダムが落下するのは食い止めたいから、協力してくれる。阻む者はいない、軽快に歌いだす皆、「やっちゃえば、やっちゃえば、ソーレーソーレーソーレーソーレー!」ええじゃないかを彷彿とさせる勢いあるラクガキシーンは本作最大の見どころ。
チーターもいるしサイタマ紅サソリ隊もいるし、懐かしい面々が最終決戦に携わっていることが物凄く涙腺に上がってきてしょうがなかった。
だって、これまでのしんちゃん映画ではいつの間にか巻き込まれていたり直接関係なかったりと、TVシリーズの皆が事件の渦中で活躍する機会など一切なかったから。
最終決戦の前半は笑いながら見ていたのに、中盤位で涙があふれてしまう。この盛り上がりは正直半端ない。是非とも劇場で見てほしい。劇場で!!
さらば白く臭い勇者よ
ありったけの白線をあと少しの所で切らしてしまう。未完成ではラクガキエナジーも生まれない。最後の白線を、「自分を伸ばして完成させて」とブリーフが名乗り出る。何を描こうとしているのか、それが希望になることを知っているから。しかししんちゃんは叫ぶ。
「オラはもう誰ともお別れしたくないゾ!」
死んでほしくないではなく、お別れしたくないという表現がいかにも子供らしいと思う。そして映画を見終わって色々他の方の感想等を見ている時に「過去作品を知っているとこの言葉が思い」という感想を見て、再度目頭が熱くなる。
青空侍から受け継いだ想いや、すぴるばーぐを失った悲しみ、リサと別れたハワイの思い出、ロボとーちゃんを失ったこと。映画含めた全部のエピソードが繋がっているならば、この台詞、確かに重い。
皆別れるには惜しい程の良い奴だった。
ブリーフは本作の最初に仲間にして、最後まで一緒だった奴だ。だから白線を描くしんちゃんが何を描くかも身近で見ていた。ななこお姉さんというイメージに基づくニセななことも、自分の中に思い出が詰まっているぶりぶりざえもんとも違う、なんてことない、山を描いたら間違えて生まれたブリーフ。彼だけはいなくならないと思っていたしんちゃん。しかも今回はしんちゃんがその介錯をしなければならない。
1つの大きな救いを信じて殉じたブリーフには、ニセななこの見せた魂の輝きにあてられたのだと私は信じて疑わない。
キャッシュレスも可
落ちる城を支える大量のラクガキエナジー。そしてブリーフが最期に残したミラクルクレヨンの成分により実体化したぶりぶりざえもん。ブタのヒズメでは実体のない復活だったが、今回は実体を伴う復活だ!!! しかもあの時と同じく、重い物を一緒に持ち上げている。
復活の際には皆が思い思いに描いたラクガキが全て実体化して、救いのヒーロー復活の演出を惜しみなくしていた。それがまた、さっきまでの陰鬱とした色彩ではなく、一気に色が現れて鮮やかなんです。
「美味しい所だけ持って行く」救いのヒーロー。やっぱぶりぶりざえもんはこうでなきゃあな!!! ラクガキングダムが浮上し、ラクガキ達も元に戻っていく。ぶりぶりざえもんもラクガキエナジーへと還っていく。去り際に放つ言葉は、「救い料100億万円、キャッシュレスも可」ああ、時代を感じるなア!!!!!
形は違えど子供たちは変わらない
紙に描く時代は終わりつつあり、タブレットやPCにラクガキは集まりつつあると言う。それは時代の移り変わりにおいて、全ての物事に起こり得る問題です。しかし、本質的なものは変わらない。描きたい意欲をぶつけてこそラクガキなら、電子化してもエネルギーに溢れているはずだ。
最後のユウマと姫のやりとりで、今後の未来への展望も見える。そしてユウマがいたからこそ、しんちゃんは全ての戦いが終わった後に覚えてくれる同志がいる。ラクガキは最後に別れるのがもう確定していたから、ほぼ4人の勇者ってそういうことなんだと納得した。
オラの救いのヒーロー
帰宅したユウマは、しんちゃんが忘れていったスケッチブックを眺める。最初の出会いの時に、カレーを食べていた4人はもういない。しかし、それは夢のようなものではなくて、確かにそこに在った。
しんちゃんが残したスケッチブックには、彼らと、ユウマが描かれていた。1人うれし泣きをするユウマが今後どう育って行くのかは、また別のお話。
そしてしんちゃんは約束の日曜日を迎えた。ななこお姉さんは結局春日部から出ていて、何処探してもいない空振りだったというオチ。しかし、奮闘しなければ春日部は未曽有の大災害に見舞われていたから結果オーライ。
みさえの料理が並ぶテーブルにあった、落書きの切り抜きが4枚。ななこお姉さんは「それは誰?」と聞き、しんちゃんは「オラの救いのヒーロー」と答えてこの作品は幕を閉じる。
個人的に屈指の傑作
直近で【ユメミーワールド大突撃】を見て、それまでのシリーズも半分以上は見た私。ハズレもあるけど概ね面白い作品が揃っていて、何作目から見ても面白いのが劇場版クレヨンしんちゃんです。
(ただしロボとーちゃんだけは10作品位見るかTVアニメ版を何十話か見ておくことを推奨します)
今回の話もテンポなど子供向けなシーンもあったりしますが、後半の罵倒シーンなどはむしろ現代を生きる者にこそ見てほしい場面です。楽しく描いていく「やっちゃえば」は全人類に見てほしいです。
よくクレヨンしんちゃん映画を見る時のオススメに、
【オトナ帝国】【アッパレ!戦国大合戦】の2つをオススメされるでしょうが、それ以外にも良い作品は沢山あるんです。あるんですよ!!
その2つは大半の人が言うまごう事なき傑作に違いないのです。
【嵐を呼ぶジャングル】【ロボとーちゃん】【ユメミーワールド】、王道に【ヘンダーランド】【うんこくさいの野望】【夕陽のカスカベボーイズ】もう本当にたくさんあるんだ。
しかし今回のラクガキングダムは、私が思うにそれらと比べても遜色ない出来です。カスカベ市民ファイヤー!! な雰囲気を全身で味わってほしい。不満点を満足点で塗り潰すパワープレイが見れます。え、未視聴でここまで読んじゃったよって?? 馬鹿め……しかしそれでも面白いから見に行け……あれは良いものだ……。
以上。くそデカイ感情を放出するための記事でした!!
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