今からでも何となく分かる暴太郎戦隊ドンブラザーズ13話までのあらすじ
※ネタバレを含みます。
知らぬ間に侵略されていた世界
地球が知らぬ間に別世界との融合を果たしている世界。美少女漫画家の鬼頭はるかはある日拾ったサングラスを通して本来認識できない世界を見聞きし、同時に築き上げた地位の全てを失ってしまった。
彼女が全てを取り戻すためのヒントを、異空に囚われた謎の男ジンは伝える「桃井タロウを探し、跪いて忠誠を誓え」。暴太郎戦隊ドンブラザーズのドンモモタロウにして何をしても完璧超人の桃井タロウを見つけたはるかは忠誠を誓い共に戦う中、【キビポイント=貢献システム】を知る。
キビポイント
タロウへの貢献によって貯まるポイントを使い、何でも1つ願いを叶えられる、世界ごと変革する謎のポイント。彼女は大量加点時にこれを使って全てを取り戻したものの、自分のポジションは最初から誰かがやっていた世界に切り替わり、自分以外の繊細な人間が精神を病むさまを見て「自分のため」だけではない「誰かのため」のヒーローとしての自覚を持つに至った。
ドンブラザーズのメンバー
ドンブラザーズになった者は何かを失う。オニシスターの鬼頭はるかは盗作疑惑をふっかけられて名誉を失った学生。
恋人のために1年間無実の罪で逃亡する日々を送るイヌブラザーこと犬塚翼は、不器用ながらも愛おしく大事な日々を失った。
全てのスペックに自信がなく、妻のミホに全てをかけている、サラリーマンにしてキジブラザー雉野つよしは何も失うものがないというが……。
そして金に触ると火傷をする程俗世を嫌う無職のサルブラザー猿原真一は……元々職なしの風流人。
川を流れるモモのように何となく世界を守る戦いに身を投じる4人と、明確な使命を持って戦う1人による全てバラバラの5人、それが暴太郎戦隊ドンブラザーズである。
彼らが戦う勢力は3つ
ヒトツ鬼
人間に取り憑き欲望を膨張させて怪人に仕立て上げる。ドンブラザーズが撃破することで追い払い、元の人間に戻すことが出来る。倒せば戦隊ギアなる物を落とす。何故存在しているのか、発生の原理なども謎。能力は個体によって異なり、初見殺しも多い。
脳人(ノート)
脳人レイヤーという異次元に住む存在。人を愛し、人の欲望を拒絶する。自身の世界を脅かすヒトツ鬼を敵とみなして倒しにかかる。ただし彼らが倒した場合は【消去】されて人間も死亡する。異次元にとって正義のヒーローだが、ドンブラザーズとは考え方の違いにより対立することになる。ドンモモタロウとは浅からぬ因縁があるようだ。
獣人(ジュート)
人と脳人にとっての敵で人間に成り代わって生活する。【折り紙を折る】という特徴がある。現在は一時行方不明になったバス旅行者たちに成り代わっている。尋常ならざる力を持ち、放置すれば2つの世界共々滅ぼす存在。しかし消去を試みた脳人のソノイは彼らを倒すことが出来ず、【不可殺の存在】と認定。ドンブラザーズとの会敵はまだだが、今後必ず対峙する。
異例ずくめの戦隊
強さは前番組級?
5人の力を1つに合わせて戦うのが本来の戦隊ヒーローだが、本作はドンモモタロウがOP歌詞通り最強で、個体能力の高い脳人3人がかりでも笑って対等に渡り合える実力を持つ。それ以外の4人は戦いにおける素人で、補佐的な役目はこなせるがタロウを欠くと脳人はおろかヒトツ鬼にすら歯が立たないパワーバランスがある。トドメも全てタロウ担当。
巨大ロボは顔5つ
そして戦隊ヒーロー名物巨大ロボは、概ね巨大マシンを召喚して乗り込み合体する形式なのだが、本作はここも違う
1:ドンブラザーズがロボタロウギアにより全員ロボ化。
2:ロボなので可変が効き、腕や足などに変形して合体。
3:そのまま巨大化。
右足はオニシスター。左足はイヌブラザー。両腕をサルブラザー。肩の翼と剣をキジブラザーが担当し、ドンモモタロウは胴体と頭を担当する。ただし全員の部位が違うため「高所恐怖症」のイヌブラザーは高地だと足取りがおぼつかずに劣勢に陥るというような難点もあり。今後も個々の判断ミスで大変な目に合うだろうことが目に浮かぶ。
なお、ドンオニタイジンはとてもかっこいい。
全員集合変身・決めポーズがない
配達員、学生、サラリーマン、無職、逃亡者という年齢も職業(?)もバラバラの5人。そのため従来シリーズに必ずある【全員集合からの変身】がない。ヒトツ鬼が現れた際には変身アイテムのドンブラスターが各自の前に召喚され、握ってギアを回すと変身、敵の場所まで召喚される。戦闘終了すると元の場所に戻れる。
全員がバラバラの地点にいても集合できる便利なシステムだが、行った瞬間修羅場の確率が高いためコミュニケーションを取る暇もなく、互いの正体を認識する事も出来ない。13話までにイヌブラザー以外は4人共認識ある状況に持っていけたが、それでもまだ全員ではない。(面識だけならある)
仲が良いとは言い切れない
大体男女共に仲は良いけど、たまに反目したり喧嘩したり仲直りしたりっていうのが従来シリーズと認識している私からすると、ドンブラザーズの仲は悪くはないけど良くもない。
先に述べた変身・召喚システムも一因だが、職業が違うので交流を深める機会も少なく、また性格もかなりバラバラ、タロウは多くを語ろうとしないなど絆を深めることが難航。
そもそも桃井タロウは指揮官や司令官としてはあまりにもワンマンで、人の気にしていることもズケズケ言うし、言うだけの実力を持っているためいけ好かないオーラ全力全開。キジは全部出来ない故にタロウを尊敬、或いは全能っぷりに嫉妬の念を抱き、イヌはやたらと命令してくるタロウとはそこまで繋がり(縁)もなく、オニは「何でそういうふうなんだろうか」と毎回頭を悩ませている。
ボイコット
中でもサルは一番タロウへの感情が根深く、凄いやつと思っているが自分への応対に感謝や労い、或いは性格などへの配慮が足りないと戦いをボイコットすることも。ドンブラスターが出現しても「チェンジ拒否」を選択して戦いを放棄する一幕もあった。
もしも彼らが普通の戦隊ヒーローなら??
最新の14話まで見ていると違和感しかない。サムネイルで全員変身しているが……こうなるまでにあと何話必要なんだろうか???
桃井タロウの弱点
戦闘能力は折り紙付き、何でも出来る、何でも瞬時に会得する。一見すると完璧超人の桃井タロウだが【嘘をつけない】弱点が存在する。嘘をつこうとすると痙攣を起こし脈が止まり、いわゆる【死ぬ】。すぐさま復活はするが、正直でなければ生き残れない奇妙な体質。
このため「弱い仲間(おとも)に嘘でも労いの言葉をかける」などの気を回すことが出来ない。またこの仕様のせいで良好な人間関係も構築できず、過去に大失敗を起こして「しあわせ」を学ぶ機会を逸している。配達員をやっているのも、人を幸せにして幸せを学ぶというズレた認識のため。彼ほどの人材ならどこに行っても大成功する、そして同時に人間関係のために大失敗する。
また逆にじゃんけんで「何を出す」と聞かれたら本当に宣言通りの手を出す。嘘をつけないため自分が不利益を被る場合でも正直に答える。
そして13話のラストへ
こうした嘘をつけない弱点を美徳として唯一褒めてくれたのが、脳人のソノイ。お互いの正体を知らない人間での会話で関係は良好だったが、13話にて正体を知るに至り、人ならざるソノイは合理的に「お前の弱点は何だ」と質問をする。もちろん、タロウは答えてしまう。
【ドンオニタイジン変身終了後に数秒間、力が抜ける】その瞬間を、空からの奇襲で斬り伏せ、タロウは【消去】されてしまった。
そして14話。タロウのいない世界で残されたドンブラザーズはどう立ち向かうのか? というお話。