いちから、誹謗中傷等の対策チーム設置に関する所感(2020/09/01)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000188.000030865.html
終戦ですね。
牽制から堅牢へ
いちから株式会社は大きくなった。Vtuber(正確にはライバー)を取り纏める企業としての利益をスパチャやグッズにボイスに依存しないために、
・タレント性を飛躍させる3D化
・企業案件の拡大
・楽曲及び有名音楽企業からのメジャーデビュー
・知名度の底上げによる企業からの投資
等で会社そのものを急拡大させています。シリーズB投資まで行き、3D配信の技術も底上げ、大規模大会は10万人以上の同接を稼ぐなどその活躍は目覚ましいです。投資→3D化→新たな試み(レバガチャ台パン等)→大会開催→新たな投資といった具合に、緩やかな遠心力で成長をしています。
そうなってくると当然出てくるのがアンチや炎上工作。にじさんじも結構燃えたことがあります。今ではかなり安定した企業ってイメージですが、発足当初は結構危うい部分もありました。とりわけ苦労したろう、自称正義の輩どもへの対処。
約3カ月前の記事です。30人引退、分配金の変更、企業から雑に扱われている等の情報を動画にまとめた個人Vtuberに対し、1両日中に声明文を出し法的措置の検討も含め牽制を仕掛けました。
いちからは過去幾度も件のVtuberに煮え湯を飲まされ、ライバーが頑張っていた大会出場を辞退させるまで損害を被った。デビュー当日からデマに扇動された輩たちのせいで荒れたライバーもいた。
これが別の、企業主催の大会時に起きていたらどうなるか。いちからだけではなく、関わった企業にも迷惑をかけることに繋がります。正直損害賠償請求されても不思議じゃない。
そうならないための牽制が、5月末の声明文。これにより、【いちからに対してデマや風説の流布を目的とする動画は法的措置の対象になる】ことを明らかにし、炎上目的・承認欲求を満たしたい輩に穂先を向けました。
今回の声明文は上記に加え、誹謗中傷や付き纏い、そういった動画以外での表現の場におけるラインを明確にし、踏み越えたら冗談抜きで法の下斬り捨てられる可能性がある、最後通告となります。牽制から堅牢に進化し、輩は容易に踏み込めなくなりました。
1個人に対して法的措置とか大人げない?
という風にヘラヘラと笑う人。1個人の風説の流布のせいで、数十・数百万円の案件がご破算になったりすれば、以後の案件にも支障が出ます。損ねられるのはこの1回だけではなく、それまで積み上げた【信用】と言う柱。これから積み上げる【信用】。むしろ数百万円よりもこっちが深刻です。
任天堂との包括契約が成ったのは、いちからの企業としての、信用が根っこにあったから。ボルメテウスさんが社長の配信に来たのも信用があったから。信用が企業にとっていかに大事か、企業勤めで平社員の私でもわかる。信用次第で任せられる仕事の幅が異なる。信用があれば大きな案件を任せられる。なければ案件は来ない。
未来、大きな利益に繋がるであろう信用を、風説の流布で毀損する輩に、企業は黙っているわけにはいかないのです。例えそれが1個人の動画に端を発するものでも、未来数千万円の利益を生んでいた案件が失われる事態になるかもしれない。
ましてや数多くの有名企業とパイプが繋がり、関係各所に迷惑がかかる可能性が大きいいちから。容赦するわけにはいかないのです。
今回は照準機能も付けました!!
● 相談・通報窓口の設置
当社は、「攻撃的行為」及び「誹謗中傷行為」に対する相談・通報窓口を設置いたしました。タレント等からの通報のみならず、ファンの皆様からの通報も受け付けておりますので、「攻撃的行為」や「誹謗中傷行為」を発見された方は、相談・通報窓口へご一報いただけますと幸甚です(ファンの皆様からの通報は、 https://www.ichikara.co.jp/report/ のフォームよりお願いいたします。)。 【攻撃的行為及び誹謗中傷行為から当社所属バーチャルライバー、タレント及び従業員の権利を守るための対策チームを設置】より一部抜粋
ファンの皆様からの通報も受け付ける。これは、ヤバいです。ライバーが赦しているから遠慮なく叩いたりリプ欄に過度のバッシングする人も、以後はファンのスクショや過去ツイ漁りなどで窮地に立つことになります。
照準が精確であれば、そういったリプは次第に減っていくでしょう。因みに具体的に法的措置とかの関連はどうしていくかも記載されています。そこにも注目したいのですが、記述の順番で私は安堵しましたし、信頼できる企業になったのだなと感慨深くなりました。
先の引用は具体的な施策の最初にあった記述。全部で3項目あり、最重要なのが分かります。この次に【被害を受けたタレント等に対する救済措置の実施】が盛り込まれています。【加害者に対する責任追及措置の実施】よりも先に、ライバー(タレント?)やスタッフのケアを優先するあたりは信用に値すると思います。その内容は以下の通り。
● 被害を受けたタレント等に対する救済措置の実施
タレント等に対する「攻撃的行為」や「誹謗中傷行為」が発生した場合、当社は、主に下記の内容での被害者救済措置を実施いたします。
① 産業医によるメンタルケア
② 誹謗中傷行為に該当するインターネット上の情報の送信防止措置
③ 被害者が警察署へ出頭する際の対策チームのメンバーによる同行
④ 警備の強化 【攻撃的行為及び誹謗中傷行為から当社所属バーチャルライバー、タレント及び従業員の権利を守るための対策チームを設置】より一部抜粋
1と2は本当にありがたいのはわかる。3と4が、個人的に気になりました。対策チームメンバーの同行……恐らく警護目的だろうことが読み取れるので、ひょろっひょろのガリッガリな集団ではないだろうことが容易に想像出来、全員ではないでしょうが一部強面のムキムキがいると考えられます。いちから……警備スタッフも増員したのか……単なる法律に強いチームじゃないのが強力さを物語っています。
では、加害者へはどういう対応になるのか。
● 加害者に対する責任追及措置の実施
当社は、「攻撃的行為」や「誹謗中傷行為」の加害者に対しては、下記の内容での責任追及措置を実施いたします。なお、事案の性質に応じて、外部法律事務所等の第三者機関とも連携のうえ対応してまいります。
① 警察への被害届の提出
② インターネットプロバイダ等への発信者情報開示請求
③ 加害者に対する損害賠償請求
④ 加害者の各種SNSアカウント等が判明している場合の加害者への対策チームからの直接的コンタクト 【攻撃的行為及び誹謗中傷行為から当社所属バーチャルライバー、タレント及び従業員の権利を守るための対策チームを設置】より一部抜粋
という具合になります。1~3は概ね予想通りですが、4は今回チーム結成したからこそ出来る対応でしょう。バーチャルな対応だけでは今後厳しい局面もありましょうからね。
まとめ
いちからがVtuber界隈に殴り込みをかけた頃から2年と半年。当時3人の社員から始まった会社が、エンタメとインフルエンサーの新たな勢力として辣腕を振るいここまで来ました。今回地盤をより固める方針を打ち出す対応をしたのは、本当に心強いです。今後とも御社の発展を心より願っております。
以上、音霧カナタがお送りいたしました。