短編映画『Bird Woman』について
《女性たちの自由と解放を描く🐥🎬》
大原とき緒によるこの映画『Bird woman』は、通勤電車という日常の中で、ひとりの女性が「鳥のマスク」をつけることによって痴漢を撃退し、その映像がSNSを通じて、東京から世界中に広がっていくというファンタジーです。パンデミックの東京を舞台に女性たちのエンパワーメントと革命を実写で描きました。また、この映画はコロナ禍で深刻化した行き過ぎた正義についても触れています。
ともすれば重たい話で終わってしまうテーマですが、オランダ人のフェミニスト・アーティスト⁼ヘルチャン・ツィホッフ によって書かれたこのオリジナルでチャーミングなストーリーは、痛快で面白く観た人を元気にする力にあふれています。作品を観た国際映画祭関係者たちからも、そのような感想をいただいています。プチョン国際ファンタスティック映画祭でも、この部分が評価されたのでしょう。
《あらすじ》
100年に一度のパンデミックに見舞われる東京。それでも朝の通勤電車は相変わらず混雑している。口を覆うマスクの息苦しさ、マスクで顔を隠していることを利用して痴漢をしてくる男たち、すべてにうんざりしているトキ。ある朝、トキは、動物のマスクを手掛ける友達に、朱鷺(トキ)のマスクを注文する。そしてそのマスクを着け、電車に乗ったトキは思いもよらぬ行動をとる。それがたちまちSNSで話題になり、映像はウィルスの様に拡散されていく。
瞬く間に”ヒーロー”になった「Bird Woman」に賛同し、鳥のマスクを着ける女性たちが次々と現れる。やがて事態は警察や政治をまきこみ、一旦は沈静化したように思えたが…。女性たちの解放はやがて、東京から、世界中へと広がっていく―。
《概要》
短編映画『Bird Woman』/21分
キャスト:大原とき緒、川嶋一実、小林でび、いわさききょうこ、酒井麻吏
野口花緒、上里まつり、深澤充、松本圭世、小野啓太、養田和裕、新月灯花
監督:大原とき緒、脚本:ヘルチャン・ツィホッフ 、撮影監督:斎藤文
ヘアメイク:田中みどり、音楽:松岡政長、サウンドデザイン:吉方淳二
Bird mask artists: ダフネ・ツィホッフ、竹内実咲、信耕ヒロ子、造形:奥田素子
アソシエイトプロデューサー:倉石ようこ、プロデューサー:大原とき緒 ほか
『Bird Woman』公式Facebookページ 『Bird Woman』公式Twitter
《Bird Womanにかける思い》
2020年から今もまだ引き続き、東京の街や電車で、マスクをしていない人を見つけることは難しい状況です。マスクを付けることによる物理的な息苦しさと不快感があります。また、マスクは人に対する思いやりの形でもあり、同時にマスクは人から表情を奪い、私たちは、匿名性を得ることもできます。
スパイダーマン、バットマン、タイガーマスク、マスクを付けるヒーローたちがいます。彼らは、ヒーローです。でも、なぜ彼らは自分の顔を隠す必要があるのでしょうか?彼らは、正義ではないのでしょうか?
このコロナ禍で戦争が起こってしまいました。戦争に真の勝者がいないように、現代において、真の正義は存在しないように思います。世界が複雑になればなるほど、誰かの行動は、悪にも善にもなり得ます。そして、匿名性の高い行為であればあるほど、それ自体が思いもよらない力を発揮することがあります。より暴力的な行動も可能になります。マスクによる匿名性と、ネットやSNSに匿名で投稿することも似たようなものがあると思います。SNSで匿名の誰かが誰かを傷つけるのを、あなたも目にしたことはあるのではないでしょうか。
「Bird Woman」では、鳥のマスクを着けることによって、女性たちが得る自由と解放をユーモアたっぷりに描き、行き過ぎた正義による暴力にも触れています。そして、最初の一歩を踏み出すことによって自由を手に入れたトキの姿が、行動を起こすことをずっと待っていた女性たちの背中をそっと押すことを願っています。
《短編映画『Bird Woman』クレジット》
キャスト:
(トキ)大原とき緒
(後輩)川嶋一実
(サラリーマン)小林でび
(Black Bird)いわさききょうこ
(友人)久藤今日子
(出演)
酒井麻吏、野口花緒、上里まつり、深澤充、松本圭世、小野啓太、養田和裕、新月灯花
(乗客役)
吉村元希 平田誠 石川絵理 武藤鈴華 新原朋実
勝沼紀義 馬渕愛 藤田侑子 天野奈美 中山侑子
竹井菜々 原田親 大友久志 杉山泰郎 柏木風子
櫻井麻樹 相田毅 西田健吾 白畑真逸 内田順子
西村紀子 佐藤明 根杉庸子 荒木礼子 戸坂亮司
高村香里 岡村実 古川香月 宮川亜弓 北川宏美
落合和孝 宮沢天 廣田明代 小澤りか 羽生博子
川本陽子 西田夏奈子 山手おりこ 檀上すくい
吉澤かおり 志水九九美 こもだまり 高草木裕子
いとうたかし よこいゆきの ハギワラアキコ
充香 まぼろしパンダのポイポイ
監督:大原とき緒
脚本:ヘルチャン・ツィホッフ
撮影監督:斎藤 文
ヘアメイク:田中みどり
音楽:松岡政長
サウンドデザイン:吉方淳二
Bird mask artists: ダフネ・ツィホッフ、竹内実咲、信耕ヒロ子
造形:奥田素子
アソシエイトプロデューサー:倉石ようこ
プロデューサー:大原とき緒 ほか
録音:西岡正巳 田中秀樹 北野愛有
助監督:祝大輔
制作:倉石ようこ
警察特殊部隊監修:越康広
撮影助手:潘高
ヘアメイク応援:YOSHIKI 佳南子
制作応援:北千代 藤岡朝子 戸坂亮司 美里 久藤今日子
記録写真:美里
感染症対策アドバイザー:瀧本禎之
Toki's Costume Design:平田晴海
劇中印刷物デザイン: 鈴木規子
Drawing:Gertjan Zuilhof
SNS画像制作:東海林毅
Title Design:鈴木規子
挿入歌「青空でなくてかまわない」作詞・作曲・歌 いわさききょうこ
エンディング曲「LIVE!」作詞・作曲・歌 山崎優子 編曲 新月灯花
編集:大原とき緒
カラーグレーディング:斎藤文
編集アドバイザー:吹田祐一 Gertjan Zuilhof
編集協力:竹中啓二
英語字幕:蔭山歩美 ジョナサン・M・ホール
日本語字幕:蔭山歩美
脚本日本語翻訳:髙木祥衣
Special Thanks:
内田伸輝 岡村実 苔口穂高 小宮山真紀子
NPO法人独立映画鍋 講談社クリエイターズラボ
撮影協力:小田急電鉄株式会社 キッチンOBASAN オランダ王国大使館
京王電鉄株式会社 シネマプランナーズ セキセイ株式会社 専門学校東京ビジュアルアーツ
株式会社ビッグファイタープロジェクト 森下正道 お食事処なごみ
協賛:合同会社アディングデザイン
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
製作*Produced by movies label will
生きづらさを抱えている女性をテーマに映画を創っています。女性が生きやすい社会は、誰もが生きやすい社会であると信じています。いただいたご支援はそのための活動に使わせていただきます。よろしくお願いいたします!