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ゼルダの伝説 知恵のかりもの 旅の記録と感想



序章!リンクの操作

 2024年、9月26日。発売日にプレイ開始。初っ端からリンクを操作できることに感動する。それにしても強い、強すぎる……! 普段はハート3つから開始なのに、まさかのハートマックス、爆弾も弓矢も無限! スイスイ難所も飛び越える。ターナトック相手に無双。ターナトックって2Dゼルダのラストダンジョンでお馴染みの魔物じゃないですか!

 そして突然のガノンとの対決! 最初からクライマックス……というか、本来ならばこれで終わりとなるはずが、終わらなかったという感じ。

 裂け目に飲み込まれるリンク。飲み込まれながらも放たれた矢でクリスタルはひび割れて、ゼルダは逃げるチャンスを得る。ミニキャラながらも、リンクはやはりカッコいい!! ちなみにその後、あたふたしすぎて無に飲み込まれて一度やり直しを食らった。前途多難な幕開けであった。

ハイラル城からの脱出

 城下町に帰ってきた!人々の安堵の声やハイラル王の温かな言葉が染み入る…。ゼルダ姫が愛され大事にされている姿を見られるのも嬉しかった。
 会話から察するに、リンクとは見ず知らずの仲のよう。それでも助けに来てくれたことに運命を感じる。ここからどうリンゼルが始まるのかワクワクした部分でもありました。

 そこから事態は一変。王たち重鎮が裂け目に飲み込まれ、偽物が出てくる。しかも偽物はしっかりと「それらしく」振る舞い、兵士は偽物の言葉を鵜呑みにする。狡猾すぎる手口に、ティアーズオブザキングダムの魔王のやり口を思い出す。ゼルダよりも上の者になりすまし、ハメようとするあたりがまた怖いね……。

 囚えられたところから始まり。トリィと出逢う。トリィはゼルダが格子をすり抜けられないことなど、常識的なことがわかっていない様子。不思議ちゃん系ナビゲーター。

 脱出するにあたって、ジャンプ力の低さをカリモノで補うことに。ここで序盤に操作したリンクとの身体能力の違いを実感して、ちょっとウフフとなったのでした。
 兵士に見つからないよう、棚の上にのぼったり、木箱で通せんぼするのが楽しかった! ブレワイ百年前のゼルダも、こうして身を隠しながらリンクの目を掻い潜り外に出たのかしらと、しばし妄想が別の方向に飛ぶ。
 それにしても、古びたベッドが優秀! 序盤から終盤まで大活躍したカリモノでした。踏み台としてはもちろん、いつでもどこでも寝られる! 姫様は、鋼の神経をお持ちのよう。そういえば、どんな状況でも眠れる人は戦場を生き抜ける素質があると、何かの本で読んだ気がする。

ミナミノ遺跡へ

 ミナミノ村に到着。うわああ、さっそくリンクの故郷だという大事な情報がきた……!! 村人たちは、ゼルダの被るリンクのフードを見て反応を示す。草刈りから魔物退治までこなす若者と言われてニヤニヤ。リンクの家らしきもの(緑の帽子があった)も特定。ゼルダ自身も、彼のことを気にかけていたらいいなと想像を膨らませつつ……。

 遺跡では、なんとリンク(偽)と戦うことに!! 正面から魔物を放つが、当然のように無理。攻撃力も高いし、いかにリンクを敵に回すと厄介かが理解できる。というか、勇者を魔物で襲撃させるとか、ゼルダの姿をしていながらもガノンになった気分を味わえてしまう。不思議な感覚。背後を取ってダメージが入った瞬間は、ちょっとスカッとしてしまう私がいたのでした。完全に悪役気分~~~!
 剣を手に入れたことにより、制限時間つきで直接攻撃ができるようになる。その後のボス戦で剣士モードの使い所を学んだ。

 ルーベリは、研究のかたわらでリンクを気にかけ保護者的な役割をしてくれていたのが見えてきてよかった。リンクの過去、神隠しについて教えてくれて、日記により言葉を話せない理由もはっきりとする。重い……けど、良い味付け! 初っ端からリンクが強かった理由もわかった。リンクにとってガノンを倒すということは、長い戦いの終わりとなるはずだったのだ。ガノンを倒せば事態が収まるものだと思い込まれていたあたり、過去の伝説が語り継がれていたり、魂レベルでそれを予感していたのだろうか。

 神隠しにあった人は記憶や言葉や意思がなくなるそうだけど、無の空間に居たのが短時間であるならば普通に助かるよう。おそらく、個体が消滅する前に自我が少しずつ無くなっていくシステムなのだろう…と、考えてゾクっとした。リンクや一緒にいた子どもたちはそれなりに長くあの空間に留めさせられたのだろうな…。

 あとひとつ、重要なこと。無の空間に居た人は、トリィが視えるようになる。
 んんん? じゃあ、ゼルダが視えるのは、なぜ……?
 1、過去に神隠しにあった(もしかするとリンクと共に?)(その時の記憶がないパターン?)(でも、そうなら王がもっと何か言いそうな…)
 2、トリィを生み出す側の女神の血を引く人物だから(これが無難かな)(トリィもゼルダは特別だと言っていた気がするし)
 ここは考察の余地がある。

 リンクの武器はマスターソードではなく「力の」シリーズ。力のかけらは、時空石系統の色でちょっとウキウキしてしまった。あるいは、古代兵装的なエネルギー色。ブレワイのロベリーたちが扱っていた素材もこれに近いものかもしれないとか。妄想が捗る。

 カリモノやシンクは「知」だとすると、リンクの扱う武器は名の通り「力」を担当している感じ!
 タイムリミット付きでいざという時に使えるのはウルトラマンのようだと思い……ゼルダにとってリンクは、ウルトラマンだったのかもしれないとふと感じる。

ゲルド砂漠へ

 ジャブール地方も気になるけれど、まずは手近なゲルド砂漠へと足を運ぶことに。裂け目に入りたいけど砦がゴタゴタしているようで、トーナと協力をして砂漠を駆け回る。

 その前に、マンゴー刈りとスムージー作りに熱中して時間を溶かす。ルピーが尽きたあたりでまた本筋へ。

 メガドンが恐い!!!! めっちゃ恐かった!!! ドッスンのようなイメージが強く倒せないものと思い込んでいたら、ふつうに倒せてびっくりした。味方につけると便利。
 あとゲルドの墓場で篝火をつけるところ、ちょっと不気味でぞくぞくした…。ご先祖様、いたよね……。
 ゲルドの宰相は明らかに怪しい。

 砂漠の神殿跡の裂け目。ここのトリィの仲間集めでめちゃくちゃ詰まった! 蟻地獄の中にある塔の上のやつ。
 何度ベッドを重ねても届かず。最終的に、積んだベッドに少し高い木箱を積んで、剣士モードのジャンプ力を頼りに登ってキャッチ! かなり無理矢理感。いろんな手段で取れるようになっているのだろうな……と思ったところでした。ネタバレを避けてXなどは控え目でいたけど、こういう難所の突破方法の答え合わせはいずれしてみたいと思う。
 宰相はやはり偽物でしたね。要人へのなりすましに注意…。

 神殿に行けた。ダンジョン内でリンクの影がチラつくあたり、ティアダムのデジャブを感じてニヤリ。ボスの攻略法は、パニクって出した鷹の像がヒット! ボス戦ではまずダンジョン内で手に入れたものを出してみる、というゼル伝の基本を思い出す。やったね!

 族長のセラムにウルボザ、娘のトーナにルージュの面影がある。ルージュの母が生きていたら、こういうやり取りもあり得たのだろうなと想像が広がり切なくなる。ゼルダとトーナが友になる流れも、ティアダムを思い起こされて胸アツ。

ジャブール水域へ

 川ゾーラと海ゾーラが共存する珍しいパターン。それに、音楽イベントやジャブジャブ様……!!
 懐かしさなど、いろいろとこみ上げてくるものがありました。

 川ゾーラと海ゾーラそれぞれの里のBGMがどちらもよく耳に残るメロディーで、ハープとラッパの旋律が印象的で、それぞれの音楽性が表れていて良かった!

 ライバルだった族長同士が互いに認め合う展開も好きすぎる。こういう仲直り的なものに弱い。
 族長と侍従ゾーラの主従も良い。ゾーラの侍従たちが健気で、ウルウルときてしまった。主従好きだな、私。
 その後のミニチャレンジもたいへん心がくすぐられました。

 水系ダンジョンは難しめなイメージだけど、思ったよりも爽快に進んでホッとする。ガブフィンがめっちゃ怖かったけど仲間にすると頼もしい。そう、強い! やばい! という魔物は味方になると頼もしいんだな。

 それにしても、ゲルド族もだがゾーラ族もゼルダの名に反応が薄い。ハイラル王国が部族統一される以前という設定だろうか。種族は各々の自治で平穏に暮らしているパターン。国としては、ふしぎのぼうしの世界観に近い感じだろうか。そうそう、ふしぎのぼうしもネコちゃんが町にいたなあと思い出す。

ハイラル城下町の無

 インパ、インパ、インパーーーーーッッッッ!!!
 日記を読んでアアアア……。どこまでもゼルダの味方でいてくれるインパの存在が、ただただありがたい。助けたい。

 ハイラル兵(偽)とのかくれんぼは以前よりもレベルアップしてドキドキした! 小さなカギを手に入れるのにやや苦労。

 ガノン戦。これまで闇雲に作り置きしていたスムージーが役立った!
 ボス戦への備えとして、よく考えてスムージーを作るべきだと一つかしこくなる。たまたまだけど、耐火のスムージーを作っておいてよかった!

 倒した後、ガノンすらもカリモノと知りゾッとする。本物は存在しているのか、もう消滅しているのか、今もなお封印されているのか、ううむ……。

 そういえば、序盤でリンクと戦ったガノンはリンクに「また貴様か。面倒だが、今回は好都合だ。貴様も姫ともども道連れにしてやる」と言っていた。動画を見返すと、トリィは再戦ガノンは「あの時にリンクが倒したのとは違う」と言っていたので、あれはきっと本物。リンクを勇者と認識しゼルダを姫巫女と認識しているようなので、封印から解き放たれて前世のふたりを知っていて、ヌゥルを利用するつもりで動いていたのかもしれない。

 そして裂け目から謎の化け物が現れた! そこで助けに入るリンク……!
 しかも剣ではなく棍棒を持って撃退ーーー!! 使えるものはなんでも使うリンク……! 彼もまた、無のどこかで戦い、そしてゼルダのピンチに感づいて駆けつけてくれたのだろうか。このタイミングの良さ、さすがはゼルダを護りし騎士……(魂の上で)。

 よし、脱出だ! というところで、今度はまさかのリンクがクリスタル漬けに……!! 大変な事態だけど、ちょっとトキメキを感じてしまうシチュエーションでした。

 城での会議で、オルディン、フィローネ、ラネールの地……三大神ゆかりの地に裂け目が発生したとの報告。大いなる力や勇者と姫巫女の伝説の話がパッと出てくるハイラル王。有事でなければ、半ばおとぎ話のように語り継がれていたであろう伝説。タイミングよく指示を出す王は、歴代の王の中でも優秀だと思う。裂け目を消し、リンクを助けにいくためにゼルダは再び旅立つ。そう、今回はゼルダがリンクを助けに行くんだと実感して、込み上げてくるものがあった。

 それにしても、今回はハイラル王の王たる姿とゼルダの父親たる姿の両方が見られて嬉しかった。素直な気持ち、優しい親心、そして一国の主として託す願いの全てをゼルダに話してくれたの…ブレワイの百年前に「こうあればよかった」と思う理想的な父娘関係と国王を見せてもらえたのが感慨深かったです。

まずはオルディン火山へ

 お忍びではなく、ハイラルの姫としての衣装を身につけてフィールドへ。
 BGMのイントロにゼルダの子守唄! 王女としてのアイデンティティを取り戻した感じがした。

 3つの中で、どこから攻略するのかは自由。その中でも霊峰ラネールはいかにも最後っぽい気がする。フィローネ湿地は、ジャブール地方攻略中にベッドを重ねてジャングルを跨ぎしるべを2つ解放していたので簡単に行ける状態。けれども、ここはオルディン火山から順番に行ってみたいと思い北上。

 ハイラル牧場で白馬のチャレンジもやりたい、というのも火山方面に足が向く理由のひとつ。そこで見事に裂け目イベントが発生し、本筋が遠ざかる。牧場→カカリコ村でミニチャレンジをこなしてから火山に行く流れは、たぶん制作者側の想定内なんだろうなとぼんやり思う。牧場やカカリコ村のBGMは過去シリーズの流れを汲みつつも、きれいにアレンジされていて新鮮だった!

 ネコの服も手に入れた!! カワイイ!! シルクのパジャマとかもそうだけど、ゼルダ姫の大胆・奇抜な衣裳を楽しめるのは2Dならではかもしれない。旅の衣装も肩出しで、結構露出度が高めですし。
 適度に寄り道を楽しみつつメインチャレンジに流れていくのは、ブレティアで味わった感覚に近い。楽しい。

 ゴロンのイベントでは、優柔不断なダルストンがだんだんと自分の道を見つけて極めていくのが爽快で。しかも、ゴロン族は力強い種族なイメージだったのが、知的な方向に伸びたキャラというのも良かった。各地でさまざまな族長と出逢い、ゼルダ自身もどうあるべきかを学んでいる感じがする。石盤の使い方がナイスでした!

 ダンジョンは難易度が上がってゲームオーバーが増える。
 溶岩の湧く部屋の隠しスイッチがなかなか見つからずに手こずった!

 ボスはまさかのヴァルバジア!
 時オカ、リン冒以来では…!?
 スムージーで耐火&エネルを切らさないようにしてリンクの剣でゴリ押し。最後のほうは弓を使い、懐かしい気分にも浸れました。他の倒し方を思いつかないぐらい手強かった!ボスの中で一番苦戦したかもしれない。

お次はフィローネ地方へ

 わー!デクナッツ、頭の葉っぱがいろんな形をしていてカワイイ!と思ったのも束の間。彼らは、いかにも怪しげなわたあめに夢中な様子。コレはティアダムのおいし岩を思い出すイヤーな予感。デクナッツたちはイジワルだけど憎めない。懐かしい、この感じ。

 ごちそうどころに入るために進めていくと、投獄されてアイテム没収…!そんな。装備品を奪われたことで、いかにカリモノ頼りで進行していたのかを思い知る。便利なカリモノが増えすぎて忘れそうになってしまうけど、本来ゼルダはジャンプ力も低く戦闘力のない女の子なのよね…。
 ひとまず
 ・杖なしでもトリィがいればシンクが使える
 ・ツボに入って移動できる意味がここにあった…!
 ということに気づいたお陰で、苦労しながらも脱出できた!
 原点に立ち返り慎重に進んで、やがて裂け目の中へ。

 フィローネの神殿は電気系の仕掛けと暗闇が印象的でした。ボスのゴーマも電気で崩す。って、ゴーマ!!??!?

 ヴァルバジア、ゴーマときて、懐かしのボスの後継者が続々とあらわれて嬉しい。ゴーマといえば時オカでも森(デクの樹)に寄生していたな。

霊峰ラネールに行く前にミニチャレンジをいくつか

 白馬の件もそうだけど、なんとなく受けた依頼が結構大事な話や思わぬ冒険に繋がる。という経験を、いくつか。

・東の神殿から聞こえる声
 なんじゃこのボスは~~~~!!!??? という雲がいた。しかも雷雲。ウニといい、このボスといい、カービィの世界から出張してきたような容姿。
 しかも分裂した後にくっつけるのに、めちゃくちゃ頭を悩ませた。メインチャレンジのボスよりも苦戦した気がする。フィローネ湿地で再会した時も唸りながら倒した!

・ウミベノ村で依頼されたバリバリ退治
 バリバリってなんだろうと思ったら、これは、もしや電撃旋回虫バリネードの仲間!?!?
 ジャブジャブ様だけでなく、ここにも時オカの名残りが……!と、はしゃぎながら倒しました。

・幸せの四つ葉
 ペペロミからもらった四つ葉をハイラル王へ…。ほっこりエピソードで終わると思いきや、ペペロミがいなくなったと報告を受けて事態は一変。
しかも結構遠くまで行っていたし、裂け目まであったし…! 廃人になって帰ってきた子どもたちを思い出して肝が冷える。どうにか無事に救出してホッ……。
 ハイラル王は「ゼルダが小さな頃にこんなことがあった」と、幼少期に活発であったことを微笑ましく語る。おてんばなゼルダを優しく見守っていたのが窺えて、心が温まる。その中で、やはりゼルダは過去に裂け目に飲み込まれてリンクと共に脱出した(ただし、その時の記憶はない)経験があるのでは?という妄想が再び浮上。
 あるいは、裂け目に入った経験はないにしても、過去にふらっと城から出て野を駆けていてリンクと出会ったりしていない……?と、ついつい二人が無意識に会っていた想像が沸いてしまうのは、性癖なんだと思う。

いざ霊峰ラネールへ

 ヘブラ山は、後半に攻略されるのを見越した難易度を感じました。便利すぎるほど便利だった水の塊がしっかりと凍る……。アイスキースを始めとする氷系の魔物が厄介で唸る!

 寒さ対策にポカポカ系統のスムージーを作り置き。でも、つい節約したくてキャンゾルで寒さを凌いだりしてしまう。ところで、キャンゾル五匹出してワラワラさせるのカワイイね……。あと、数の力で攻め入るのが楽しい。

 コンデ、めちゃくちゃいい奴……!と、思いつつ、ふとトワプリに出てきたドサンコフ&マトーニャ夫妻を思い出す。父はもう亡くなり、ひとりぼっちで兄の帰りを待ちながら雪かきもとい裂け目を消そうとしているのか……。他には同族を見かけず、絶える寸前の種族なのだと思うと哀しみが。兄の行方にも察しがついて、切なさが込み上げてしまう。それでいて、この世界にも気球がある!ということにティアダムがチラついてフフッとなる。彼らは技術者な一面もあるのかもしれない。

 マトーニャの件がオマージュされているならば、ボスはもしや……と想像したら、それらしき展開に。
 仮面の顔が怖い!! 氷と炎の両方を使い倒すのは、コタケ・コウメ系統を思い出して懐かしくなりつつ。ボスを倒してもなお、兄はもう手遅れで帰ってこないかもしれない……という想像に胸が潰れそうになる。兄から嫌われていないとわかり無邪気に喜ぶコンデの姿を思い出し、切なさでいっぱいに……。なる暇もなく、ゼルダの偽物が作られた!!

 この時を待ち、泳がされていたらしい。時オカのデジャヴ。
 なるほど、偽物は作った時点での本人の情報や能力が反映されるのか……。では、ガノンはどの時点で偽物が作られたのかが気になるところだと思った。

そして、いにしえの森へ

 ウギ将軍率いるハイラル軍は偽ゼルダに遭遇したようだけど、正直、命までは取られていなくてホッとした。

 石盤が現れて、台座に宝珠を捧げるイベント。宝珠の見た目がブレティアで見たような感じでニヤリ。よしいけた! と思いきや、うっかり他のカリモノを出して、カリモノの宝珠を消してやり直しという罠にハマった。

 そしてデクの樹様。偽物のゼルダをアッサリ通してしまったのか……! まさか、まさかガチで「木偶の坊」というダジャレも含まれていたり? いやでもティアダムみたいにやられてしまっていたりしても悲しいからこれでいいのかも。

 やがて大いなる力ことトライフォースがヌゥルの手に。しかし認められず、3つに分かれてゼルダと偽ゼルダの手に宿る。あと一つはリンクだろう。トライフォースがトライフォースとしての役割を果たしているのを久しぶりに見て胸が高鳴る。

 それにしても、大いなる力の存在は王家の伝承にあるようだけど、トライフォースという名称は出てこない。その名は忘れられたのか、隠されているのかはわからないけれど……トライフォースの名を出さないことに制作者側のこだわりのようなものを感じる。なんとなくなのですが。

ラストダンジョン~エンディング

 今までクリアしてきたステージを濃縮したような場所。わりとアッサリとリンクにたどり着いたけど、もしかするといろんな道筋があるのかもしれない。

 偽ゼルダ戦もスムージーなど万全にすれば問題なし。アクションに自信がなくても勝てるように作られているのが優しい。

 リンクに武器を返す展開は胸アツだった!!剣士モードを手放すのは不安だったけど、リンクがいるならきっと大丈夫。と、思いきや、その先にいたライネルが強くて泣きそうに。というかライネルこの世界にいたのか…! 実は会ったことがない。クリア後に会いに行く。

 もうゼルダ自身が直接攻撃できないので、ひたすら逃げつつ適当に魔物を出してみたりする。剣士モードがないと戦闘時にマジで無力……!というか、これこそが本来のゼルダなのだと思い知る。今まではゼルダひとりでリンクの役目を背負っていたけど、もうその必要はない。リンクはリンクとしてゼルダを守ってくれている。

 ここでようやく、ゼルダの本領は「任せること」だと実感する。
 全体を見て、適切な魔物を出して上手く戦わせる。戦力バランスに注意する。決して前に出ず、カリモノたちに守らせる。もしも彼女が有事の時にハイラル兵を率いる立場となるならば、この経験は糧となるはず。そう感じる。ライネル戦だけでなく、ラスボス戦でも深く思ったことでした。
 ちなみにピーハット×3がラスボス戦の主戦力となりました。デカさで制圧!

 ヌゥルの体内はひたすら気持ち悪くて、MOTHER2のラスト付近をアレコレと思い出す感じでした。ヌゥルの語源はヌル(null)だろうか。プログラミングでは「何もない」という意味だそう。得体の知れない怖さを感じるボスだった。自分にとって都合のいい世界で永遠に生きていたいと願うあまり、人類にとっての悪となった感じか。夢をみる島のシャドーと同類の気配を感じる。

 あと、無の世界について気になる記事を見つけた。

 これを読んで、ヌゥルは反物質をイメージしたものでは? と、考えたりもしました。ポケモンの「やぶれたせかい」が、ふと過ったのもあり……。

 トリィもまた物質を表す精霊で、原子や素粒子を操って世界を修復したりカリモノを生み出す(その原理はヌゥルも同じく)のかもしれない。物質だからこそ人の感情がわからない。もしかすると善悪すらもわかっていない。役目のためだけに働き、終わると眠りにつく。トライフォースと似た性質を持っているようにも見える。そんなトリィがゼルダを通じて人の気持ちへの理解を深めていく過程は、スカイウォードソードのファイとリンクの関係をオマージュしているようでした。

 終盤の目白押しは、ラスボスまでの道のりだと思います。リンクと進む道のりが険しくもめちゃくちゃ楽しかったです!! これまでもラスボス戦でリンクとゼルダが共闘したり、ゼルダの支援のもと戦うことはあったけど、そこに行くまでの過程を二人で一緒に歩んだのは珍しくて新鮮な体験でした。
 リンクとゼルダが分断された時は、一気に心細くなる感覚がリアルに感じられた。でも、進んでいくと、別々の部屋だけど網目越しに互いの様子がわかる状態になってホッとした。戦闘中にリンクの矢に助けられたり、こちらがリンクに足場を作ってあげたり。この過程が楽しすぎて、早くエンディングが見たいのに終わってしまうのが勿体ないと思う自分がいたりしました。
 いろいろと難しい部分もあるかと思いますが、こういったリンクとゼルダの協力プレイが今後のゼル伝にもあると嬉しく思います!

 最後の最後、トライフォースにシンクして引っ張るのがよかった……! リンクが支えて一緒に引っ張ってくれたのも嬉しかったし(大きなカブみたいって思った!)、ここでムービーを流すだけでなくAボタンを連打するのも臨場感があった。誰かに委ねるのではなく、自らの手で取り戻す。ティアダムの最後が思い起こされる場面。

 トリィとの別れ。相棒との別れもまた、ゼルダの伝説の最後を彩ってきた部分。別れは寂しいけれど、目的を終えた今、カリモノの力を手放すことも必然なのだと思う。ほんとうに、ありがとうね……。

 エンディングは、みんな集まって大団円に終わってハッピーでした!
 ところで、リンクは何を話したのでしょうかね。初見では、神隠しの影響で喋れなかったリンクが喋って「おや? お前、喋られるじゃん!」となったのかと思ったのですが。何度か見ているうちに、なにか、驚かせるようなことを言ったようにも見えました。内容によっては、リンゼルな予感がしないでもない。

 スタッフロールは、白と水色の文字。姫しずかカラー! BGMもよかった。ピコピコ音でゼルダの子守唄が鳴った時、ファミコンからの長い歴史に思いを馳せる自分がいました。
 そして、各地の様子。神隠しで廃人となった子たちが元気になった描写が見られて、心からホッとしました。コンデの兄も帰ってきた!! 物質だけでなく、言葉や心もちゃんと戻ってきたことが見えて、憂いを残さず終えられました。そうなるように、ゼルダはリンクとトライフォースに上手く願ってくれたのだろうな……。

 最後にゼルダの部屋で目を開けていたネコちゃんは青い瞳で姫しずかカラー。花瓶には姫しずかの元かもしれない白百合。ベッドや家具は緑が多めでゾナウカラー。カリモノの杖は金と薄緑で、どことなくゾナウ+時と光の力のカラー。さまざまな時代のハイラル王家、ゼルダ姫を象徴する色に彩られた部屋にしみじみとしながら最後を迎える。

 感想のまとめ
 ・一度起動するとついズルズルとプレイしたくなる、ブレティアのような「病みつき感」がたまらなかった。
 ・出先で少しプレイするだけでもストーリーが進む。2Dならではのお手軽感も良かった。
 ・使いがちなカリモノが固定されていたので、もっといろんなカリモノを試してみてもよかったかもしれない。
 ・謎解きの解法がいくつも用意されていて、自由度が上がったことによりサクサクっと進んだ。ゼルダの伝説は難しいというイメージを払拭できたのでは!?と期待する。
 ・BGMのアレンジが良い。耳馴染みのあるフレーズと安心感。そして全体的に優雅!! サントラがほしい。
 ・物語も優しめに作られているので、動かせる絵本のような感覚で遊べる。

 知恵のかりもの発売発表の驚きと興奮はまだ記憶に新しいです。しばらくはゼル伝の動きは大人しめだろうなと思っていたところで、突然の発表。発売までの期間も短く、プレイしていてもまだちょっと夢をみているような気分でした。
 リアルタッチの3Dゼルダだけでなく、見下ろし型の2Dゼルダも開発されていた! というのも嬉しかったです! どちらの路線も好きなので、3Dには3Dの良さ、2Dは2Dの良さを引き継ぎつつ、今後も遊びの幅を広げてもらえると期待が高まりました。次のニンダイも見逃せない……!

 のんびりとプレイするつもりが途中からメインストーリーをクリアしたい気持ちが高まり、ゴリゴリと進めてしまいましたが。残り要素はまだまだあるので、知恵かりには引き続き楽しませていただこうと思います! スタンプはあと4つでコンプリート! まだ見たことのない景色がある。
 ここまで読んでくださってありがとうございました!!

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