北朝鮮漁船の違法操業と水産庁取締船
今月、能登半島350キロの大和堆で北朝鮮が違法操業していたところを日本の水産庁の漁業取締船と衝突して沈没した。
乗組員は海上保安庁によって救出されたが、仲間の船で現場から脱出した
ものたちもいた。水産庁の漁業取締船といっても今回対応した「おおくに」
は民間船であり、しかも水産庁の職員は1名しか乗り込んでおらず後の20名
の乗組員は民間人だということである。
また水産庁の漁業取締船は全部で44隻あるが、そのうち37隻が民間船
なのである。 しかしこれでは相手が武装していた場合、対応できるか
という問題がある。
たとえば2001年12月に起こった北朝鮮工作船事件では、相手は
RPG7やカラシニコフで武装して海上保安庁の船に攻撃してきている
のだ。
なんでも強硬手段をとればいいわけではないが、最低限乗組員の身を
守るために訓練を受けたプロやある程度の武装は必要ではないか。
日本において不法操業を取り締まるのは水産庁の役割で、漁業取締に
ついては司法警察権を持っている。
しかし取締に対して実力行使は制限されていて、職員は拳銃などは携帯
していない。
職員の装備は特殊警棒とプロテクターや安全帽や防刃手袋など
で、攻撃的な武器などは一切もつことができない。
また船の武装は放水砲やカラーボールなどの暴徒や防犯用のノンリーサル
ウエポンのみである。
これでは万一相手が漁民のふりをした特殊部隊だったら、逆にやられて
しまうことになりかねない。そこで取締るには海上保安庁と連携する
なり、拳銃などの小型火器を携帯するのは認めていいのではないだろうか。