イエメン内戦とは何か
中東のイエメンは日本にあまり馴染みがないこともあって、日本でそのニュースが報道されることは少ない。しかし2015年から始まった内戦のことは
時々、テレビや新聞でも取り上げられることがある。だだ伝えられる情報は断片的なのでなぜ内戦が起こったのか、その背景はどうなのかあまり詳しく解説されることもないので少し調べてみることにした。
まずイエメン共和国はアラビア半島の南の端にある国で、共和制を取って
いる。人口は23580000人でそれなりの規模を誇っている。歴史は古いが何度もいろんな王朝がこの地域を支配し、近代になってからはイギリスの統治下
にあったようだ。それからは、北イエメンと南イエメンに分かれていたのが、1990年に合併してイエメン共和国になった。
イエメンの公用語はアラビア語で宗教はイスラム教であるが、サウジアラビアとは昔から仲が悪かったようだ。
そして2015年にイスラム教シーハ派の流れをくむフーシ派がクーデターを
起こして、ハーディー暫定政権を倒した。そこでハーディー暫定大統領は
南部のアデンへと脱出する。それからハーディーをスンニ派のサウジアラビ
アが支援して、フーシ派をイランが支援するという代理戦争の様相を呈して
いるのである。
しかもここに南部暫定評議会がハーディー派の拠点を占領して三つ巴の
戦いになってきたのだ。そしてこの南部暫定評議会をアラブ首長国連邦(
UEA)が支援するにあたって、これまで同盟関係にあったサウジとUAEの関
係も微妙になってきているようだ。
UAEはこれまでフーシ派の占領地域を爆撃したり、民兵を送り込んだりと
サウジと歩調を合わせてきたがここにきて新たな対立が生じようとしているのだ。
そしてフーシ派についてはイランのさらなる支援を受けて弾道ミサイルや
軍用ドローンで、サウジの石油施設の攻撃を行ったのである。
私に何かできるわけではないが、一刻も早い内戦の終結を望みたい。