わたしの校則違反
タリーズで、母校の制服をきた女子高生を見かけた。つい嬉しくなり、「私OGだよ!」と話しかけたいのを我慢した。
そして、今トレンドの制服の着こなしはどうなっているのか、その歳の離れた後輩をさりげなくチェックしたが、とても普通の着こなしだった。
正直、制服の着こなしが最も乱れたのは、私の前後3〜5年ほどの世代だけだったように思う。
ルーズソックスが流行り、コギャルが街を闊歩していた時代のど真ん中の世代。
当時の私は、コギャルではないが、スカートはかなり短く、ルーズソックスを履き、ポケベルを持ち、髪はスパイラルパーマで決めていた。
このスタイルは、スパイラルパーマ以外は『校則違反』なのだが、それでもあえてやる、というところに、挑戦やアイデンティティを感じていた。
スパラルパーマは、母校では許可されていたので(かなり珍しい)、校内では結構よく見る髪型だったのに、外では本当に不評だった。
母からは「何その髪は!アバズレみたい!」と怒られた。(アバズレなんて言葉、初めて聞いた…)
彼氏には、見るなりドン引きされ、すぐに振られた。
通りすがりのオジサンからは、「お前!なんだその髪型は!」と、唐突に怒鳴られたりもした。
髪型一つで、こんなに人から否定や抗議されるということに本当に驚いた。校則違反ではないし、人格は何も変わらないし、迷惑をかけてないのに。
そのうち、そんなに言われるなら、面倒だから元に戻そう…と思い、それ以来二度とスパイラルパーマはかけていない。
ついでに、その他の『校則違反』についても、風紀の先生と戦ったりするのが面倒になり、高3の頃には、ごく普通に制服を着て通学するようになっていた。
『校則違反』をしている自分は、社会に対して自分の考えや意思を貫いているんだ!という格好良さがある気がして、酔いしれてる部分は大いにあったと思う。(尾崎豊の歌の世界観でしょうか)
しかし、実際には、ただ単に、しっかり流行に便乗し、猫も杓子もな女子高生のスタイルを、思いっきり楽しんでいただけなんだな、と、気づく40歳の私。
母校の後輩の、きちんとした制服の着こなしを見て、なんだか当時の自分がずいぶん幼いと感じた。
でも、あの変な格好をするの、楽しかったなー(笑)校則違反であるからこそ、より一層。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。それでは、また。