ふたたびダンス熱上昇中
今から二、三年前までは私はボールルームダンシング、つまり、社交ダンスにはまっていた。
子宮外妊娠の手術をしたとき、「なんで私には子どもができないのか。」と一か月落ち込んでいた。一か月がたった時、これじゃいけない、とローカルニューズペーパーでダンス教室の広告を見つけた。$10だし、ま、いっかと思い、通うことにした。それがダンスを始めたきっかけだった。
そして、私はボールルームダンシングの魅力にどんどんはまっていった。ダンスを通して友達も増えていった。現在の私のベストフレンドはダンスを通して知り合ったイタリア系の女性だ。
私はラテン【チャチャチャ、ジャイブ、サンバ、ランバ (日本語だとルンバ)、パソドブレ】のダンスが好きだったので、1998年のラテンのチャンピオンのMichael (マイケル)先生のいるダンススタジオに通うことになった。このスタジオは私のベストフレンドが競技ダンスに出るためにそのダンススタジオに通うようになり、私もそこへ行くようになったのである。
自分のこのホームダンススタジオのほかにいろいろなダンススタジオにも行ってソーシャルを楽しんだ。ソーシャルではたいてい、同じダンスの曲を2曲づつかけて、それを踊りたい人がダンスフロアへ赴く。レッスンで習ったことを復習することができる場であり、新しいダンス仲間と知り合ったり、情報を共有したり。軽い夕食(フルーツやピザ、サンドイッチなどの軽食)をいっしょに食べて、会話を楽しんだり、ラインダンスを教えてもらったり。だんだんダンスを通して友人の輪が広がっていった。
そして、私は競技ダンスをしたくなった。でも、なかなかパートナーを見つけることができなかった。けれども、ある時、あるダンススタジオで知り合った方と競技ダンスを始めることになった。
小さな大会に二回、大きな大会に一回出場したが、彼が新しいパートナーと組むと発言してダンスカップル解消にいたった。
その後、私はボールルームダンシングから遠ざかっていったのだ。
ダンスは二人の心が一つにならないといいダンスはできない。
残念ながら一人ではできない。
なかなか心の傷が癒せなかった。本当は続けたい。
日本のようにたくさんの社交ダンス教室がないメルボルンでは、いやがおうでも彼と顔をあわせなければならなくなってしまう。
でも、コロナが私のその考えを変えた。
本当にやりたいと思っていることがコロナ下で私の心をあぶりだしたような気がした。
コロナの前まではスイング・ダンスを始めていた。もちろん、楽しい。でも、どこかしっくり来ないような、さびしいような、複雑な気持ちがした。
そして、ダンス動画を見ると、やっぱり、やりたいダンスはボールルームなんだとはっきりした。
それで、新しいダンススタジオで始めようと思った。私のことを全然知らない人たち、先生方のいるところで。
また改めてダンス友達を作ればいい。最初は大変だけど、それもダンスのマジックなのだ。ダンスをすることですぐ打ち解けられるのだ。(お酒が入ってなくても!)新しい環境に身を置くことは緊張するがそれだけでとてもワクワクしている。新しいラテンシューズを買わなくちゃ。
来週の木曜日7時45分にトライアルの30分のレッスンのアポイントメントをいれた。どんな先生が教えてくれるのだろう。ダンススタジオはどんなところだろう。30分じゃ短いけど、フリーのトライアルだから、まずは見学、観察をして、このダンス教室に入るかどうか決めるつもりだ。
木曜日学校から帰ってきたら、疲れ果てて体が動かなかったらどうしよう、とは思うが、そこんとこは自分のダンスへのパッションを測ることにもなると思う。お化粧し直して、ダンス用の服に着替えて。
コロナで私が本当に心から好きなことを再発見することができたのだ。