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街でいちばんのアイドルグループ7⃣ <後編>NUANCE 80min RED&BLUE 12月7日(土)@横浜 ReNY β

そして昼夜ノンストップ160分、最後の43曲目は
コロナ渦の重苦しい季節にあらがうように生まれた
解放感あふれる「sky balloon」



街でいちばんのアイドルグループ<後編>
NUANCE 80min -RED&BLUE-
12月7日(土) @ 横浜 ReNY β 《夜:BLUE》



mint hallと1000CLUBを見おろす、
あの陸橋からランドマークタワーが見える方へ

花咲橋、雪見橋、紅葉坂、桜木町と季節の移ろいを感じさせる開歌-かいか-のようなアイドル性と風情がある名の通りを過ぎると、
馬車道、関内、横浜ReNY。

とっぷりと日が暮れても、心地良い寒さの、始まったばかりの12月の夜。

見知った人と「良かった良かった」と言葉をかわし、
昼の部をすでに見終えた気持ちは「新しいヌュアンスめちゃ楽しかった」

夜も大盛況のフロア。
午後6時半、歩み出るエレガントなチャコールグレーに白い襟の4人。
蓮水恭美ちゃん、汐崎初音ちゃん、城戸海月ちゃん、椰子桃子ちゃん。

久しぶりにお披露目したばかりの「I know power」から
より硬軟の幅広さを感じる総力戦の楽しい夜。

リラックスした「we love 商店街」「君待ち商店街」の商店街曲、
突然のイントロに「ヤバ!」と声がでた「猫じゃらし乙女じゃらし」
「セトヌュ」を思わせる落差の大きい曲のつながりが情緒を揺さぶる。

sekisyo関内、横浜ReNYを囲むようなご当地曲も満漢全席。
みなとみらい~桜木町~汽車道~赤レンガ倉庫、さらに
♪トレンチコート悲しげなシーサイドブルース
山下公園まで辿り着く「赤レンガ空中さんぽ」

夜は海月ちゃんがスターターでリードする
♪マリンタワーは覚えている cool&moody「ハーバームーン」
その裏通りは華やかで陽気な中華街「Ocha cha cha chinatown」

何でわざわざ寿町よ、しかもコトブキにはない爽やかさ。と市民は思う、
洒落た椅子使いも楽しい「Carmine泥んで」

横浜ReNYの同ブロック、横浜スタジアム前の相生町。
男女の綾と、♪ぼやき ぼやかれて 小火騒ぎ~の
言葉遊びに歴史がすける「ai-oi」

初期ヌュアンスの名前を広め、
「曲が良いグループ」の一歩を踏み出したクラシック、
力強いユニゾンが心地良い「セツナシンドローム」
そしてヌュアンスの長い歴史の節目を改めて感じる「sunshine」 


「雨粒」の終盤。
固唾を呑む静寂の中、一粒ずつ落ちる水滴の音だけが聞こえるような
裏打ちのオルガン。
♪愛が落ちそうだ/つながる言葉で。
恭美ちゃん、初音ちゃんが情感をつなぎ、
メロディーに寄り添うグロッケン、
海月ちゃんの♪固く結んでそばに置きたい~をひきとる、
桃子ちゃんの♪あなたの身体を~を見事歌い終えた時の、
えもいえぬ想いは、 これが我が子の成長を感じる親の気持ちなのかなと
感動した。

満を持した「タイムマジックロンリー」はフロアが揺れるパーティータイム。 海月ちゃんの大回転に1955年マリリン・モンロー/7年目の浮気のタイムトラベルを見た。

そして昼夜ノンストップ160分、最後の43曲目。

今やライブアイドルを代表するエンディング曲、
「モノクロのイマジネーション言葉を飲み込んで 行き場のない日々に抗っていたんだよ」の一節を持つ、コロナ渦の重苦しい季節の中、アゲインストするように生まれた、解放感にあふれた「sky balloon」

♪  Just fall in love   愛だけで膨らんだ   気球に乗ってゆこう どこまでも 

答えはない今日のステージに愛だけで答えた新しいヌュアンス。


大きな拍手に包まれて、思わず大粒の涙を流しながら
今伝えられる感謝の気持ちを精一杯言葉にする海月ちゃん。

大変だったけど、もっともっとヌュアンスになくてはならない存在になるため頑張っていきたい。と、初音ちゃん。

今日もこうして最後の挨拶で後ろの人達のため何も言わなくても座ってくれる優しいファンの皆さんの存在が支えですと恭美ちゃん。

「本当に大変だった!えらすぎる~!」
安堵の桃子ちゃんの言葉に大きな喝采がわく。

「たすけて」から始まり「えらすぎる!」で幕を閉じた、
ヌュアンスの流行り言葉の言霊。

午後8時、短い2週間を経た、あっという間の素晴らしい1日の終わり。 



♪今日の向こうに私が見えるかな?


12月11日水曜日、新宿四谷三丁目。

ワンマンライブから4日後の夜は、土曜とうって変わって、
一番厚手のコートが必要な冬の厳しさ。

この日は日曜日に行われる日比谷野外音楽堂でのライブを盛り上げるための前哨戦的なライブハウスでの対バンイベント。

汐崎初音ちゃんのツイートには、
「160分間のライブを乗り越えた先のNUANCEは逞しくなれたでしょうか?まだ12月も始まったばかり!あなたの目でぜひ観に来てください〜!」


夕方から様々なグループがステージに立つタイムテーブル。
ヌュアンスの出番は普通ならアンコールもとうに終わってそうな
夜9時過ぎ。
平日のそんな時間にも関わらずフロアは盛況。

SE「atmos」にのりステージに歩み出る、この4人であることが当然の佇まいと感じる至近距離のヌュアンス。

ニコニコと視線を配る愛らしい恭美ちゃん、凛として綺麗な初音ちゃん、
いつもSO CUTEな海月ちゃん、妖精のような桃子ちゃん。

ステージを照らすライトがリングの上を思わせる25分は、
野音への御祝儀のようなサービス満点のセットリスト。

少ない手数でも蝶のように舞い蜂のように刺す圧倒的な試合運びでフロアをノックアウトし、歓声の中、悠々とリングを後にするチャンピオンのような笑顔あふれる余裕綽々。堂々たる、あっという間のステージさばきだった。 最高!

もう物足りなくて腕が鳴り、そのうち25分の持ち時間にハーフサイズで15曲ぐらい詰め込みだしても不思議じゃないな~とか思ったり。


最後の野音への意気込みトークコーナーでは、グループから代表登壇の初音ちゃんが「私たちの得意なノンストップでお届けします!」と力強く締めた。


フロアを出るともう夜10時すぎ。
ライブハウスから程近い丸ノ内線で四谷三丁目から新宿三丁目
さっき盛り上がったばかりの特急元町・中華街行きで戻ハマは11時半。

ライブが終わってすぐでもこんな時間だから、 湘南ガールの桃子ちゃんが
帰宅後「水曜日の桃子」をするのはそりゃ大変だよな、と思いつつ、
桃子ちゃんのツイートをみると、
「水もも休み〜」と、素っ気なく迷いないメッセージに笑ってしまった。
それはそう。

(終)







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