ガラスの仮面を今さら読んだら狂気に魅了された
ガラスの仮面文庫本1巻を読んだ
HUNTER×HUNTERなんて及ばないほどに未完OF未完の漫画なのだが、
小学生の頃に一度なんとなーくさらっと発行されている分を全て読んだ記憶はあるのだが、
当時の私はなんともピンと来ることはなくただ読んだ
っという認識だけで終わった。
あれから20年経って大人になった今読むと
最高にクレイジーで面白い。
主人公のマヤはラーメン屋に住み込みで働く母親と一緒にラーメン屋の手伝いをしながら学生生活を送る少女。
演劇やテレビが好きで
ドラマを見始めると没入してしまい周りが見えなくなるくらい夢中になってしまう。
そして好きすぎる故に一度見たドラマや演劇のセリフを一語一句記憶し、役者の細かな仕草まで再現できる。
そんなマヤは元女優の月影に才能を見出され演劇の世界へ飛び立っていく
って書けばまぁ普通の漫画なんだけど、
どっちかというと演劇の世界の悪魔に魅入られたマヤが自ら進んで悪魔と一緒にゆっくり堕ちていく感じの内容。
まず、この漫画を読むにあたってマヤに共感することはまずできない
できたとしてもマヤのほんの些細な人間的な一部でしかなくて、もし本当に共感できたとしたらその人はもう何かしらに狂気的に魅入られてる人なので好きな人生を狂気と共にステップ踏んで笑いながら駆け降りていって欲しいです。
んでマヤの話したけど、
住み込みのラーメン屋で堅苦しい生活をしているが、マヤは特にそこに不幸と感じていない。
そこから這い上がりたいとかはなく、女優になって金持ちになりたいとかじゃなく
演技がしたいだけ。
そして演技への狂気的なアプローチや破滅的な行動は周りの仲間やライバルを畏怖を感じさせる。
彼女は努力して演技してるのではないし、してるとは思っていない。
ただ自分が好きな演技に対して狂気的なアプローチで進んでるだけ。
本編でいうと、
役を貰ったマヤは役を下ろすために一週間台本も見ず練習せずにその役として生活する。
食事も、家事も、暇つぶしも寝るのも全てその役で生活する。
周りから見るとやろうと思ってもできないそんな破滅的なアプローチで物事を達成し、
周りを畏怖させる結果を残すマヤに惹かれてしまう。
ネタと見ればそこまでだけど、
こちらもまたアプローチを変えてから見れば色々考えてしまう作品だなぁと
自分はそこまで狂気的なアプローチができるものはあるのだろうか?
どれくらいの熱意で取り組んでいるだろうか?
彼女には演劇以外のその他の不幸な境遇は不幸と感じてないなら不幸の定義とはなんだろう?
好きなことが一つ満足にある生活が貧乏云々じゃなくて幸せなんじゃ無いかな?
とかなんとか考えたり、、
しばらく読んでいこうと思う今日この頃。