銭湯に検定があるとな【番外編】
金木犀も散り、ついに冬の幕開けですね。
金木犀って、やっぱり金のなる木的な意味合いがあるんでしょうかね。
色合いもどことなく似てるような気がするし。
あの匂いがし始めると周りの人たちがざわつき始め、僕もざわつき、同時にみんなが幸福を呟き始める。
なんて素敵なお花。
お金に幸福を求めるのが割と普通な世の中ですが、
そう言う意味で言うと金木犀も幸せにしてくれるからそんな名前がついてるのかしら、なんてね。
幸せを呼んでくれますよね。
そういう人に、私もなりたい。(宮沢賢治)
そういえばある日、銭湯好きな僕に耳寄りな情報が入ってきました。
それはそれは素敵な「銭湯検定」なんてものがあるとな。
それを知った僕は、すぐさまAmazonを開き銭湯検定のテキストをポチり。
2冊1組のテキストで、一つは「歴史と建築から学ぶ銭湯文化」、もう一つは「心と体に効く究極の入浴医学」というもの。
届いたあの日からほぼ毎日、通勤中の僕の暇を潰してくれる良書です。
本さえも心と体に効いちゃうわ(照)
年に一回、期間が決まっていて検定料さえ払えば誰でも受けられる銭湯検定4級は、受験料1000円と大変リーズナブル。
これくらいお安いとハードルも低いし、ちょっと試しにやってみようかなともなるので良いなと思いましたね。
ただでさえ現代人からしたら銭湯離れは著しく、生活の一部というよりは「趣味としてニッチに楽しむ枠組み」にあるのは否めなく
昔から通っているご老人も家から遠いと通えなくなってしまい家風呂で済ましてしまう、なんてこともあるとのこと。
ここ数年も都内では年間10数件ずつ閉業の一途を辿っているのが現状です。
銭湯好きからしたら寂しいですが、どうしても受け入れなくてはいけない事もあるのかもしれません。
若者が銭湯に興味を持ち始めてるとはいえ、まだまだ少しだけ遠い存在なのかなぁ。
そんな中でも銭湯協会の皆様は銭湯を愛する銭湯ファン達の居場所を残してくれている。
銭湯検定の受験料の安さにはなんだかそんな包容力と愛を感じます。(深いね)
銭湯検定4級以上は、まず4級の合格が条件ですので、それ以上の級が欲しい方は先に受けるのをお勧めします。
ちなみに3級と2級は毎年ここ数年は行われているそうですが、それ以上はかなり不定期だそう。
個人的に、入浴が庶民に浸透し始めたあたりから江戸末期辺りまでのいわゆる銭湯への変貌期についての歴史面白かったですね。
もともと大衆入浴は、日本に仏教が伝来した時期に遡ります。
庶民への普及のために禊として行っていた水浴びを「施浴」として湯場を解放したのが始まりとされています。
最初は無料解放だったらしいのですが、経営的に無料開放で維持していくためのコスト問題が立ちはだかり、次第にお金を払い入浴する形に変わっていったといいます。(諸説ありますが)
今でこそ少しずつ数が減りつつある銭湯ですが大正末期以降に最盛期を誇った宮造り銭湯の趣もあり、なんだか身を清める場所としての神聖さは未だに残っている気がします。
人情や愛を感じるのも、こんな始まりがあった日本特有の文化の中に根付く特徴なような気もします。
なんでもっと普及しないんだろう。
あんなに素敵な場所。
もっともっと銭湯を知って、僕も「銭湯の再普及」に関わりたい。なんて思ってます。
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