【遊戯王】地属性GS40解説(超重春化粧アダマシア)
はじめに
はじめまして、時司(とき つかさ)と申します。
今回は2023年10月の制限適用でイシズギミックが規制された後にデッキ枚数を60枚から40枚にダイエットした地属性GSを解説していきます。
デッキコンセプト
結論から言うと「干ばつの結界像」を立てて全力で守るデッキです。
執筆時点(11月初頭)では光属性、闇属性、火属性を中心に扱うテーマが多く環境に存在していることにあわせて、OCGではクシャトリラ・フェンリルが禁止になっていることも含めて同じ岩石族でより攻守がたかいものの自身の展開も阻害してしまう「フォッシル・ダイナパキケファロ」ではなく、地属性の展開は可能な「干ばつの結界像」を軸にしています。
超重or春化粧ではなく超重and春化粧にした理由
今回の構築では超重武者の初動で最も微妙な(誘発を受けるタイミングが多いわりに最大展開できなくなる)「超重武者ダイ-8」の枚数を削り、5枚の春化粧を採用しています。超重武者は展開が通ると安全に「御影志士」のサーチが行えるため、春化粧は主に超重武者展開が途中で止まった際の貫通札としての側面が強いです。また春化粧を採用することで「グローアップ・バルブ」を採用できるため魔法を多く使用するテーマ(主にルーン)に対して強くなります。
注意点
今回の構築に限らず地属性GSは「ブロックドラゴン」を使い倒すデッキです。10月の制限改訂で制限カードに指定されてしまい、今後もし「ブロックドラゴン」が禁止になった場合は素直に【超重武者】や【春化粧】に分離させたほうがよいと思います。また「ブロックドラゴン」が禁止指定されているMDでは今後超重武者新規が実装されても構築できません。(それぐらいブロックドラゴンの役割が大きいです……)
デッキレシピ
超重武者ギミック14枚、春化粧ギミック5枚、その他岩石族モンスター10枚、手札誘発枠11枚の40枚構成です。
超重武者の1枚初動が「超重神童ワカーU4」「超重武者バイーQ」「超重武者ダイー8」「超重武者装留イワトオシ」の計8枚、春化粧の1枚+1コスト初動がギミックそのまま計5枚のあわせて13枚が実質1枚初動となります。(春化粧はモンスターをコストに要求しますがフルモン構築なので100%コストを準備できます)
採用カードについて
特に重要なカードを中心に紹介していきます。
展開に関係するカード
超重神童ワカーU4 ×3
基本すべての超重ギミックの始点です。今回の構築ではモンスター効果の①は使いません。またP効果は魔法罠が墓地にあるとしようできないため魔法罠を採用する場合はワカーU4の効果の後に使えるものである必要があります。
超重僧兵ビックベンーK ×2
基本はワカーU4のP効果用です。1枚採用で素引きすると超重ギミックが機能不全になるので2枚採用です。また1枚初動のない手札の際に他の超重武者と一緒に引き込んでいればP効果でイワトオシをサーチできるため一応の初動になります。
超重武者バイーQ ×3
ワカーU4をサーチできるため1枚初動です。レベル変動できるチューナーのステータスはいろんな場面で役立ちます。一時期準制限になっていましたが、なぜか制限解除されたのでありがたく3枚使わせていただきましょう。
超重武者装留イワトオシ ×1
超重武者を環境まで引き上げる伏線になった初期組超重武者です。③の効果はフィールドから墓地に送られれば何が理由でもいいのでニビルでもシンクロ素材でもリンク素材でもサーチ効果が使えます。(キングレギュラスで装備してる状態から墓地送りでもOK)
とにかくフィールドと墓地を反復横跳びさせたいので「ブロックドラゴン」などの除外コストにしないように注意しましょう。
超重武者装留ガイア・ブースター ×1
事実上超重武者モンスターが存在する場合に特殊召喚できるレベル4モンスターです。展開を伸ばす際に特殊召喚することが最も多いですが、装備した超重武者モンスターがチューナーとして扱う効果は使う可能性があります。
超重武者装留チュウサイ ×1
リンク素材にできない「超重武者カカーC」を変換するために使います。
超重武者ダイー8 ×1
効果でイワトオシをサーチできるので1枚初動になるのですが召喚権を使う上フィールドにモンスターが残るため「PSYフレーム・ガンマ」での誘発ケアができません。今回の構築では基本的に展開を伸ばしていく目的で使用しするので1枚のみの採用です。
超重武者テンBーN ×1
基本は展開中に特殊召喚して伸ばしていく際に使いますが、後攻で「バイQ」効果→うらら等で無効となって初動が無くなった際に相手のフィールドにモンスターが2体以上いれば手札から特殊召喚して「バイQ」を蘇生することで限定的に貫通札として機能します。
セリオンズ“キング”レギュラス ×1
展開中に「クリフォート・ゲニウス」からサーチすることがほとんどですが、素引きした場合は誘発のケア札になります。今回の構築は展開でフルにモンスターゾーンを利用するので他に誘発ケアができるモンスターが存在する場合は特殊召喚を最後にしたり、盤面が詰まる場合はあえて手札に保持する場合もあります。また装備する機械族モンスターは「超重武者装留イワトオシ」最優先です。
丘と芽吹の春化粧 ×3
苗と霞の春化粧 ×1
サーチ+展開効果は若干の対象の違いがありますが、今回の構築ではほぼ同じ効果として利用します。「苗と霞の春化粧」はほとんど「丘と芽吹の春化粧」からサーチして経由し展開モンスターを増やすための採用なので1枚採用です。
森と目覚の春化粧 ×1
通常召喚可能な地属性モンスター専用のおろかな埋葬効果を持っています。しかし一連の処理での展開効果で墓地に送ったモンスターをすぐに特殊召喚できないため、自力で特殊召喚できる「グローアップ・バルブ」や「リバイバルゴーレム」を墓地に送ることで展開を伸ばしていけます。
ブロックドラゴン ×1
問答無用の強カード。このカードがあるから今回の構築が成り立っています。②の効果はターン1制限がありますが最大3枚サーチできますし、特殊召喚効果はコストがある限り何度でも使えます。①の効果は最終盤面で「干ばつの結界像」を破壊から守れるため非常に有用です。イワトオシ並みにフィールドと墓地を反復横跳びします。
魔救の探索者 ×1
魔救の追及者 ×1
「ブロックドラゴン」からのサーチ先①と②です。サーチでできるだけデッキからカードを抜いて山札内の岩石族率を上げておくと展開がより伸び、特に上振れると自分の盤面の処理で困ることになります。「魔救の追及者」のサーチ優先度は低いです。後述のサーチ先のほうが優先度が高い場合があるため状況に応じてサーチ先を変更します。
水界の秘石ーカトリン ×1
「ブロックドラゴン」からのサーチ先③です。自身の効果で手札から墓地に捨てて地・水属性のモンスターの召喚権を1回増やせます。前述の「追及者」よりサーチの優先度が高くなるのは「干ばつの結界像」を特殊召喚できる手だてがない場合です。
ギガンテス ×1
「ブロックドラゴン」からのサーチ先④です。「干ばつの結界像」を素引きしてる場合と「ブロックドラゴン」の蘇生分のコストがない場合のサーチ先です。
コアキメイルガーディアン ×3
リバイバルゴーレム ×1
アダマシアでヒットすると展開が伸びます。また「コアキメイルガーディアン」を素引きした場合は展開を始める前に召喚しておくことで誘発をケアできます。
干ばつの結界像 ×1
強力な制圧効果をもっている今回の構築のキーカードです。
手札誘発
灰流うらら ×3
増殖するG ×3
特段の理由がない限りとりあえずフル投入するカードだと思います。
エフェクト・ヴェーラー ×3
他のデッキならば「墓穴の指名者」に引っかからない「夢幻泡影」が優先されますが超重武者ギミックを採用する都合での採用です。
PSYフレームギア・γ ×1
PSYフレーム・ドライバ ×1
指名者系カードを採用できない超重武者ギミック下での誘発ケア札です。また今回の構築ではドライバを素引きしても「カカーC」や春化粧カードのコストにできるためあまり気になりません。それでも余る際は展開途中のP召喚で射出しましょう。
EXデッキ
フルール・ド・バロネス
無効破壊を持つシンクロモンスターです。今回の構築は盤面を組んでいく際に邪魔なモンスターが出ることがあるため①の効果で除去してフィールドを空けることもあります。
ヴァレルロード・S・ドラゴン
無効効果を持つシンクロモンスターです。特殊召喚前に必ずリンクモンスターを墓地に送る必要があります。また春化粧の効果使用後の制約でリンクモンスターを装備する効果が使えないことも気を付ける必要があります。
ナチュル・パルキオン
罠カードを封殺できるシンクロモンスターです。墓地から除外できるコストがある限り罠カードを無効にできる(1つのチェーン上で何度でも)ため「干ばつの結界像」が突破されやすい「ラビュリンス」や「ルーン」に対して強力な制圧ができます。
魔救の奇跡ーラプタイト
この構築を考えた際はアダマシアの効果で「干ばつの結界像」を掘る想定でしたが「ブロックドラゴン」でサーチする展開ルートを採用してからは使用する回数が減っています。採用には一考の価値ありだと思います。
天霆號アーゼウス
自身以外のすべてのモンスターを墓地に送る効果を持った非常に強力なモンスターです。「泥酔魔獣バグースカ」で攻撃してからランクアップ、効果で相手フィールドを一掃したのちに制圧盤面を作っていけます。
No.41泥酔魔獣バグースカ
「増殖するG」の受け先です。
御影志士
「ブロックドラゴン」をサーチするためのモンスターです。このモンスターの効果が通せるかどうかでその後の展開の伸び方が激変します。
ヴァレルエンド・ドラゴン
耐性持ち+攻撃力3500ですべての相手モンスターに攻撃する効果を永続効果で備えているため春化粧の効果使用後でも強力な捲り札となります。しかしリンク5のコストが重いため出すタイミングの見極めが肝心です。
閉ザサレシ世界ノ冥神
相手のモンスターを素材にできる効果はルール効果のため春化粧の効果使用後でも耐性持ちの相手モンスターを突破する場合に使用します。
鎖龍蛇ースカルデット
「ブロックドラゴン」を素材にしてサーチ効果を「スカルデット」の効果で隠すことができます。また手札から特殊召喚できる効果は「干ばつの結界像」の展開に利用できます。
召命の神弓ーアポロウーサ
「スカルデット」を4体で特殊召喚できない場合の選択肢です。
Gゴーレム・インヴァリッド・ドルメン
②の効果が「アポロウーサ」や「干ばつの結界像」を相手の攻撃から守ってくれます。近い攻撃誘導効果を持ったモンスターとして「双穹の騎士アストラム」の存在がありますが、素材条件が緩くLINKも1低いこちらの方が取り回しがいいです。また相互リンクモンスターが相手フィールドで発動した効果を受けなくなるため「アポロウーサ」や「スカルデット」の真下にリンク召喚するようにしましょう。
トロイメア・ケルベロス
効果使用済みの「ヴァレル・S・ドラゴン」などを地属性に変換する経由地です。副次的にリンク召喚時に相手モンスターを破壊できる効果と相互リンクモンスターを効果破壊から守る効果があるため「インヴァリッド・ドルメン」を効果破壊から守る使い方も可能です。
クリフォート・ゲニウス
展開途中で出して③の効果で「セリオンズ“キング”レギュラス」のサーチを狙います。魔法罠・リンクモンスターからの効果を受けない耐性があるためチェーンブロックを組む際は一番最後にすると他の効果を誘発から守ることができます。
超重武者カカーC
超重武者ギミックで使用します。リンク素材にできないことに注意が必要です。必ず「超重武者装留チュウサイ」の効果コストにしましょう。
展開例
この構築は「ブロックドラゴン」のサーチ後はアダマシアが絡むため最終盤面にはばらつきがあります。ですが「干ばつの結界像」と「水界の秘石ーカトリン」がサーチ対象のため下振れを最低限に抑えます。
最低限「無効効果持ち」+「干ばつの結界像」+「インヴァリッド・ドルメン」+「ブロックドラゴン」をゴールに展開します。
以下の動画は1枚+コストの初動での展開ですが誘発ケア札の引き込みや初動のダブリ、などある程度以上はその場での応用が必要になるため
超重武者ワカ-U4 1枚初動(コスト2枚)
「超重武者ワカ-U4」にアクセスできれば問題ないので似たような展開ルートを「バイ-Q」「イワトオシ」スタートでもできます。コストのモンスターのうち1枚はP召喚で使うためレベル2以上の必要があります。
超重武者ワカ-U4+コアキメイルガーディアン(コスト1枚)
「コアキメイルガーディアン」を素引きしているときの展開ルートです。誘発(特に増殖するG)をケアできるルートなのでガーディアンを素引きした場合はこのルートを使います。
春化粧展開(コスト3枚)
「森と目覚めの春化粧」にさえたどり着ければ「リバイバルゴーレム」を墓地に送って効果で特殊召喚し「御影志士」につながります。ただし超重武者展開と異なり一切の誘発ケアができないことと地属性以外のモンスターの効果が使えなくなるため春化粧は貫通札としての活用が理想的です。
まとめ
「アーティファクト・デスサイズ」を利用した超重武者デッキと比較してより制圧力が高いデッキに仕上げることができたと思います。特に「Gゴーレム・インヴァリッド・ゴーレム」の採用例はTwitterなどで見当たらなかったため不安ではありましたが、使用した際に刺さっていたため実用的でした。
しかし採用カードや展開ルートには最適化の余地を感じました。またサイドの構成も仮組の状態です。今後も「ブロックドラゴン」が禁止にならない限りは使い続けていこうと思います。
このNoteが何かの参考になれば幸いです。それではありがとうございました。