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裂けた腹筋は元には戻らない【出産レポ①】

二度目以降の経験があるのか分からない。だから、記録として残しておこう。
ふとそう思い、久々に文章を認めてみる。

私の出産の流れとしては以下の通り。

1. 時々高血圧のきらいがありつつ順調
2. 1週間前までは予定日から超過する見込み
3. 予定日前日に近隣の大病院へ緊急搬送(人生初救急車乗車 on my birthday!)
4. 予定日に、前駆陣痛・本陣痛・誘発・和痛分娩で出産

まとめるとこの程度だけれど、緊急搬送から産後までが何もかもが想定外だった。
最終的には分娩室にドクターが2人もついて、なんだか気分は大手術。
お産というのは本当に最後まで何が起こるか分からないんだなぁということを身をもって体験してしまった。

これからご自身・パートナーが出産を迎える方へ。

予定調和なんてないと思っている方が心身のためですよ、と言っておきたい。

緊急で入院が決定した病院スタッフの皆様には改めて感謝を。

それでは本題をば。

予兆

始まりは予定日2日前。
日課の散歩をしていると、なんとなく、いつもと違う気がした。
妊娠後期にもなると、常にお腹だったり恥骨だったりが痛かったのだけれど、この日は少しお腹が苦しいような感覚。
念のため多い日用のナプキンを利用しつつ就寝。

翌朝、鮮血っぽいものでナプキンが染まる。
前日の自分グッジョブ!!と内心ニヤリ。

お昼ごろに出産予定の産院で検診の予定があったため、それまでの間、生理痛っぽいものに耐え続ける。多分、ここで耐えるべきではなかったと思う。私は結果的には問題なかったけれど、一刻を争う可能性がないとは言えないから。

それはそれとして、この時の私は料理を始めていた。
この日は自分の誕生日で、夫にも良いケーキを頼んでいたし、夕飯もちょっと豪華にしようと思っていた。もしこのまま入院となったら昨日買ったアボカドがダメになる!と慌てていたのだ。そんなこんなで、アボカドのチーズイン肉巻きは完成し、冷凍まで完了した。

もし入院したら、と考えて行動していたけれど、この時は本当に入院するとは思っていなかった。お家でケーキを食べるために帰る気満々であったし、入院セットも持たず、身軽に産院へ向かった。

まさかそのまま産院から救急車で近隣の大病院へ搬送が決定してしまうなんて、一ミリも想像してなかったし、もちろん、頭の中で描いていた出産の流れにも想定されていなかった。

いきなり出鼻を挫かれた思いだったけれど、一つ言いたい。

アボガド処理して出かけた自分、本当にグッジョブ!

出産予定産院から大病院へ緊急搬送

出産予定の産院に到着した私は、朝に出血があったことを伝えるとすぐに診察に回された。
この時測った血圧は、何度測っても、140/90 越えと高め。

診察の結果、こちらの産院だと破水かどうか判断が難しく、破水じゃない場合の胎盤剥離の可能性があると言われる。この時はもう生理痛のようなものもなく、ぴんぴんと元気だったので、びっくりしかできなかった。全く自覚症状なし。

胎盤剥離であると産院では対応できないということで、あれよあれよというまに大病院へ緊急搬送されることに。

そうして、人生初の救急車乗車。
救急車内の匂いが何かの匂いに似ていたと思うけれど、ど忘れ(´゚◞౪◟゚`)
特に陣痛もなく、元気な状態で乗ることに若干の申し訳なさを感じる。

大病院へ到着後、色々と情報が引き継がれつつ、診察を受ける。
結果、今朝の出血は破水で胎盤剥離はないだろうとのことで、ひとまず安心する。
しかしながら、相変わらず血圧は高数値を叩き出し、結果として、「妊娠高血圧症」であるとしてそのまま管理入院することになった。

この時点で、明らかな陣痛は認められないけれど、破水済みということで今週中には確実に出産することが確定し、さっそく翌朝7時に誘発を行うことが決まる。まさかの予定日当日である。

ちなみに、出産予定日というのは確定された予定ではない。正期産である37〜41週を算出するための目安として設定されているのであって、その日に生まれる確率がとても高いというわけではない、らしい。

https://mamadays.tv/articles/4698

緊急入院のため、色んな説明を怒涛の勢いで受ける。
PCR検査もされ、無事陰性であったため問題なく入院も可能となった。(陽性だったらどうなっていたのだろうか…)この時まだ診察券もなく、入院手続きができていないので、全ての個体表示が(仮)状態なのは少し面白かった。

ここまで、急展開に流されていたが、落ち着いたところで不安に覆われた。

知らない場所で、初めましての方々と出産。

バタバタしていたからか、若干の連絡ミスがあったりして、メンタルに少しばかりダメージを受け、泣いてしまったり。

夕飯時になり、ご飯食べたら少し回復。よく考えれば、朝にアボカドの味見をしたっきり何も食べていなかった。夕飯のメニューがビーフシチューで、尚且つ結構美味しかったのは効果大。

妊婦のみなさんは、いつ何時食べれなくなるかわからないので、妊娠後期になったら小腹満たし用の食べ物を持ち歩くといいかもしれない。

陣痛

緊急入院で通されたのはLDRという、陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、産後の回復(Recovery)までを過ごすために作られているお部屋で、実質個室だった。妊娠高血圧症のため、心電図や血圧、酸素濃度を計測できる機器に繋がれた状態で分娩台でもあるベッドでゴロゴロ。寝心地は良くも悪くもない。

23時過ぎるころ、翌日に備えて寝ようとしたところじわじわと前駆陣痛がやってくる。その夜はひたすら10~15分間隔でやってくる痛みというか苦しみに耐える時間だった。耐えれるレベルの痛みだが、決して寝かしてはくれない。なんてこった。

7時前には、5、6分をきる間隔になったのでナースコール
5時台から10分切っていたことを伝える。
この頃から痛みが強くなる。
自然に陣痛がきたので、誘発はひとまずなくなる。

内診の結果は、子宮口はまだまだの3cm

8時ごろ
徐々に大変に辛くなる。麻酔はいつでも入れらるからね〜と助産師さんや看護師さんに言われる。

9時ごろ
痛みでのたうち回る。頭痛も酷く、ベッドの縁に頭突きして緩和しようとする。とにかく痛い。5分間隔で死にそうになる。見かねた助産師さんが麻酔科の先生に聞きに行ってくれるが、まだ様子見という回答。絶望する。本当に。目の前にある窓から飛び降りたいくらいだった。

9時半〜10時ごろ
産科のお医者様に内診される。この時はとにかく辛くて、フーフー呼吸しながら頷くか首を振るかしかできない。痛みで泣いてた。正直この時内診してくれたドクターの顔は認識できていない。男の人だった気はする。
助産師さんが「辛そうなので、麻酔科の先生を…」と言ってくれてたことは覚えてる。

なぜ、こんなに時間を覚えているかというと、ひたすら時計を睨みながららツイッターをしていたからである。叫ばない代わりにひたすらツイートをしていた。ツイ廃の鑑である。

和痛(無痛)の処理

10時過ぎ
麻酔科の先生がいらして、まず説明を受ける。が、正直、痛みでまともに聞いていなかった。
とにかく、どんなに辛くても、針を入れる時だけは絶対に動けない、動いちゃいけないということだけを確認して、処置に入る。

10時半ごろ
麻酔の処置が終わる。10、15分くらいですぐに効いてきた気がする。
世界が輝いた。さっきまでの絶望感はなんだったんだ?というくらい視界が開けた気がした。OH MY GOD。

痛みの感じ方としては

腰割れる、泣くほどの腹への激痛、とにかく絶望の文字が頭によぎるばかりの痛み

お尻にちょっと痛みがあるなぁ〜程度

いやもう本当に麻酔様様!
病院変わって金額倍になって渋ろうとしてた自分だったけど、夫が背中押してくれました。本当よかった!!!!感謝!!!!

ちなみに、麻酔の処置で覚えていることは、 

- 横向きになる
- 背中に針を差し入れてもらっている間は、陣痛がきても頑張って動かないようにする
- 左足が若干傷んだ→すぐに直してもらって事なきを得る
- しっかりしたテープで背中にガッツリ固定
- 寝返りごときじゃよれない

処置の後麻酔が効いて、色々と気にすべきことの説明を受ける。とりあえず以下2つだけを頭に叩き込んでおいた。

- 均等に効かせるために1時間に1回は体の向きを変える
- 変な痺れがないかを気にする必要がある

麻酔科の先生は都度経過観察に来てくれる。
ちょっとでも違和感あると、触診で確認して、体勢などの指示を出してくれる。

高血圧妊婦だったのに、麻酔始めてしばらくして血圧がかなり下がった。そういう作用もあるらしい。しかしながら、時間が経つと徐々に少し高め程度になっていく。

麻酔は1時間に1回自動で入る仕組み。
また、自分のタイミングでも15分に1回なら入れられる。
痛い時はバンバン使っていく。
1番弱い薬から始めて、効かないようであれば強くしていくと言われた。
自分の場合は最後まで1番弱い薬で行けた。
ただ、左側に効きやすい傾向があったようでちょいちょい痺れや動きにくさが出たが、向き変えたりして許容範囲内に収まった感じ。

長い陣痛との戦い

さぁ、麻酔も効いてきたし、あとはお産が進むのを待つだけ!お昼ご飯は無理でも、夕飯は食べるぞ!と意気込んでいた。なにせ、前日から1食しかまともに食べていないから食に飢えていたのである。

13時頃まで
痛みがおだやかになり、ゆるゆると合間に寝ることも。
内診では子宮口は開きつつあるけど、赤子の回旋がイマイチ。

15時ごろ
子宮口は6cmくらい。
張りが弱くなってきたので結局、促進剤を打つことに。
徐々に薬量を増やしていく。

16時ごろ
なぜか促進剤打つ前より張りが弱い。途中、酸素濃度や血圧を監視している機器の電力不足(コンセントから抜けていた)などのアクシデントがあったが、まだこの時は暇だなぁという感じだった。

16時半ごろ
内診中に完全破水。しかし進行度はあまり変化なし。内診中の破水はあーららーという感覚だった。

17時ごろ
促進剤の量がどんどん増えていく。
同時に麻酔が効き辛くなってきたため、麻酔回数も増やす。
産まれるかも!となり、いつ産まれてもいいように出産準備が始まる。

20時ごろまでに処置が終われば夕飯食べれると聞いて気合いを入れる。どうしても夕飯が食べたいという気持ちでいっぱい。

17時半から19時過ぎにかけて
陣痛感覚は1分切ってたと思う。麻酔でも結構辛い。15分に1回しか入れられないことに気づきひたすらモニターの時間を見てふーふーしながら耐える。
子宮口はいい感じになってきたが胎児の回旋が微妙。
内診中に羊水はシャバシャバ出てきちゃう。
陣痛のピークと胎児の心音が下がるの連動してることがわかる。
落ち着いて呼吸する事で胎児の辛さをカバー。
上手と言われ、頑張る。ここで、放送部、演劇部で培った腹式呼吸が役立った。

20時前
落ち着いてきてしまう。
陣痛感覚も長くなってしまった。合間に意識を飛ばして休憩になってた。ご飯食べれないことが確定してしょんぼり。

出産

21時前〜
破水してからだいぶ経ってきて、ここまで元気だった胎児も辛そうになってきたとのこと。
降りてきていた胎児も引っ込んでしまったみたい。
このままだと帝王切開と言われ、その方向に進む準備に入りそうな雰囲気に。
その前に内診して、ちょっといきむ練習してみようと言われる。
陣痛がくるタイミングに合わせて、いきむ。
すると、胎児の頭がちゃんと出てきそうになる。
スタッフの様子が変わる。これなら下からいけそう!
いきむの上手だと褒められる。やはり、腹式呼吸を習得していたのはよかった。今からでも出産予定の人は鍛えておくといいかも(笑)

21:10
バタバタと急ピッチで出産体制に入る。

出産体制に入ってから、
1セット目のいきみ。なんかしっくり力が入らない。体勢調整する。
2セット目のいきみ。いい感じに力が入る!
だが踏ん張りきれず。ここあたりで会陰切られた?
3セット目のいきみ。もう少し!!
4セット目のいきみ。うおおおと内心思っていると、「もういきまなくていいよ!細かく呼吸して!」と言われズルンと看護師さんの手を借りて出ていく感覚がわかる。

21:40ごろ爆誕!
ふえふえ言ってました。赤ん坊というものは産まれて瞬間もっと泣くものだと思っていた。

色々綺麗にされていく様子をほへーと見つつ、まだまだ色々出ていく感覚がありつつ、ドクターが股に手を入れて胎盤とか出していく。
胎盤みたいと言ってチラ見させてもらった。レバーみたいで美味しそうと思う。
一瞬すぎて残念だった。まだまだバタバタしていたので、呑気に胎盤見せてくれる時間なかったと思われる。

さぁ、これで終了だ〜休める〜と思いきや、ここからまた次なる戦いが始まるのであった。

なんやかんや長くなったので、続きは次回...

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