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【政治】石破茂首相の施政方針演説「令和の日本列島改造」~本の表紙だけを替えても……
土岐ながれです。よろしくどうぞ。
今日は国会(衆議院と参議院)で石破茂首相の「施政方針演説」が行われました。
さて、どんなことが語られたのでしょうか?
そもそも「施政方針演説」ってなに?
国会は毎年1月に召集されます。これを「通常国会」といって、150日間開かれます。
その冒頭で、首相が今年1年の政府の方針を述べるのが「施政方針演説(しせいほうしんえんぜつ)」なんですね。
ちなみに、似たようなもので「所信表明演説」というのがあります。
これは「臨時国会」や「特別国会」、あるいは新しい首相が選ばれたときに行われるものです。
どちらも首相が自ら政治の方針について演説するので、とても注目されるんですね。
「令和の日本列島改造」
こういう演説ではインパクトが強い(新聞の見出しになりやすい)キャッチコピーがよく出てきます。
今回の施政方針演説では「令和の日本列島改造」というワードが出てきました。
これは1972年に田中角栄が発表した「日本列島改造論」をオマージュしたものでしょう。
石破は田中角栄を「政治の師」としていて、政治家になったきっかけも角栄にすすめられたからだったそうです。
その中身は「地方創生」、つまり地方の人口減少を食い止めて、もっと活性化していこうということですね。
石破は鳥取の政治家ですし、地方の振興というテーマにはこだわりがあるようです。
そのほかにも「楽しい日本」という国家をめざすというのが注目されました。
「本の表紙だけ替えても……」
これで思い出したのが、岸田文雄前首相の「デジタル田園都市国家構想」です。
「田園都市国家」というのは、かつての首相、大平正芳が掲げたもので、岸田は大平派のながれをくむ政治家でした。
自分の師匠の政策をリバイバルしようという発想がなんか似てますね。
しかし、「デジタル田園都市国家構想」はあまり理解されないまま、岸田の首相辞任とともに立ち消えになりました。
今回の「令和の日本列島改造」も、中身としては目新しいものはないようです。
かつて伊東正義という政治家が首相候補に推されたときに「本の表紙だけ替えても、中身を変えなければダメだ」といって断ったというエピソードがあります。
今回も岸田→石破と首相は代わりましたが、中身が変わらなければ交代した意味がありませんよね。
今の日本は課題が山積みですから、首相がどれだけリーダーシップを発揮して、旧来の自民党とはちがう政策を打ち出せるかが注目されます。
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