みずがめ座の美しさ 〜ホロスコープを詠む〜.
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【みずがめ座の美しさ】
彼女のホロスコープから伝わってくるもの。
彼女の人生は「分かち合う」こと。
彼女は「伝えていく」人。
そのストーリーを紐解いていきます。
ホロスコープ全体の印象として、
惑星が下半分に、ほぼ集中しています。
これは自分のリズムを優先する生き方が適しています。
かつ、右半分へ集中しているので
他者を通じて、自己表現していくイメージ。
彼女にとってキーとなる惑星は
Decのそばにある太陽。
そして、MCのそばにある月。
ICのそばにある天王星。
太陽は「人生を切り開くパワー」を司る惑星。
月は「感情や情緒」を司る惑星。
安定への欲求を表します。
天王星は「人生の改革」を象徴。
彼女のホロスコープは
月だけが上半分にあり、孤立するような配置です。
シングルトンと呼ばれるものですが、
ここが、彼女にとっては大きな意味を持ってきます。
太陽はみずがめ座にあり、第6ハウス。
これは既成概念にとらわれず、
自由と個性へのこだわりこそ生きる原動力。
かつ「反省のハウス」に入っていることから、
自分が本当に興味あることで、人のために
役立つことが人生のメインテーマになります。
ちなみに右半分に惑星が集中していることもあり、
自然と他者へと意識も向きやすくなります。
彼女のベクトルは、
基本的に「自分以外」へ向いています。
勤勉で誠実に努力できるからこそ、
相乗効果でまわりからの信頼が得られるはずです。
月はおうし座にあり、第9ハウス。
これは落ち着いた環境での穏やかな感情など、
安定した状態を本能的に求めるのが特徴。
そして「探求のハウス」に入っているため、
人の内面や深い意識へ強い興味を持ちます。
彼女にとっては、五感が落ち着く環境でこそ、
他者の気持ちや感情へ深くアプローチできるのです。
彼女は心の動きという微細な感覚を、
手でふれるかのように、
感触をもって確かめようとします。
天王星がいて座にあり、第4ハウス。
これは現状に甘んじないスタイルを授けます。
4ハウスは「家族や共同体」を象徴。
この聞き慣れた言葉には、
暗黙の定義が存在しています。
彼女にとって、既成概念へ
無条件に従うことはありえないこと。
これは反抗したいわけではなく、
ただ「自分にとってふさわしい」、
家族や共同体の定義を求めていくほうが自然なのです。
次にキーとなる基本的なエッセンスが、
太陽、月、AscとMC。
太陽はみずがめ座にあり、6ハウス。
月はおうし座にあり、9ハウス。
Ascはおとめ座。
おとめ座のルーラーである水星は5ハウス。
MCはふたご座。
ふたご座のルーラーも水星なので5ハウス。
彼女の場合、
太陽、月については
すでに先に説明する流れとなりました。
Acsはおとめ座。
おとめ座のルーラーは水星。
水星は5ハウスに入っています。
これは彼女の創造性が発揮されるのは
知性と思考が求められる分野であることを示します。
「何かを創る」とき、
彼女にとって武器となるのは
感性という曖昧なものではなく、思考に基づいた
再現性ある知識であることを意味します。
MCのふたご座もルーラーが水星。
つまり、水星と5ハウスの影響が
さらに強くなると考えられます。
実際、彼女の仕事は、
このエッセンスを存分に活かしています。
ここまでは惑星の位置を紐解いてきました。
いわば「点」と「点」をつないだ
「線」の段階までのもの。
惑星同士はその配置において、
特定の角度を形成したとき、
「アスペクトを形成した」とみなします。
アスペクトを形成した惑星は、
お互いに影響を与えあうことになり、
そのエネルギーをブレンドさせてパワーを発揮します。
ここから「個別性」、
つまり「その人らしさ」がさらに如実になります。
それでは、彼女にとってキーとなる惑星から、
彼女らしさを形成するアスペクトを紐解いていきます。
(太陽のアスペクトたち)
・太陽と月のスクエア(90度)
「意識と無意識の関係性」
これは意識と無意識が常に往復しているイメージ。
他者の視線や立場に対しても繊細なので、
いつも自分をモニタリングしている感覚。
肉体と精神ともに緊張をはらみやすい。
・太陽と土星のスクエア(90度)
「自己否定から自己肯定へ」
太陽が象徴する人生を開拓するエネルギーと
土星の持つ現実主義、悲観主義がブレンド。
決してイージーではなく、自分の価値観を
のびやかに表現することを制限されているような感覚。
これは堅く厳しい土壌に植えられた苗木のようなもの。
このなかで育った樹木は
圧倒的に強靭な大木になっていくことを意味します。
(月のアスペクト)
・月と金星がトライン(120度)
「穏やかな美への愛」
月の持つ安定への欲求と
金星の持つ愛や美へのエネルギーがブレンド。
基本的には平和主義者。
反面、とても傷つきやすくさせる組み合わせ。
(天王星がノーアスペクト)
アスペクトがあることで、
その惑星のエネルギーの回路が開かれます。
しかし、アスペクトがないと、そのエネルギーが
純粋なままで蓄積されてしまうことになります。
そして、ときおり決壊して無軌道に
放り出されたりするというイメージ。
具体的には自分では意識しないままに、
その惑星の意味合いが
行動化されてしまう(強くなる)ということ。
あたかも、自分ではおとなしくしている子どもが、
実際には教室で動き回っているというイメージです。
・天王星がノーアスペクト
天王星は現状を打破するエネルギーを象徴しています。
この力を自覚しにくいとき、
得体のしれない苛立ち、落ち着きのなさを
感じることがあるかもしれません。
常識的な枠組みには収まりたくはないと
無意識に感じやすいことがイメージできます。
だからこそ、新しいものを
創り出すことができるセンスも持ち合わせています。
ここまでの流れから、
彼女らしさを表現するものとして
「自由や個性」と「孤高」。
この2点が最大のキーワードになってきます。
ここで、なぜ
「孤高」というキーワードなのでしょうか。
それは月の配置からです。
月だけが上半分にあることからシングルトン。
これは、月の意味するものが
彼女にとって大きな要素であるにも関わらず、
そこを意識化しにくいため、
使いこなすまでに時間がかかるということ。
無関心になるか、過剰に意識してしまうか。
振り回されやすく、
両極へ揺れやすいことを示唆しています。
月は情緒や感情。心の安定を象徴します。
つまり、彼女のなかでは
揺れやすい感情や情緒を安心させてあげることが
最優先だということ。
あわせて、4ハウスに
グランドコンジャンクションを形成しています。
これは4ハウスに
惑星が3つ以上集中している配置のこと。
4ハウスの意味が強調されます。
実は月のホームが4ハウスであり、
同じエッセンスを持っています。
この相乗効果もあり、自分にとっての
「安心を感じられるもの」というテーマが
さらに浮き彫りになってきます。
彼女のなかの「月」を、いかに守ってあげるのか。
「安心」を守ってあげたいがゆえ、
乱れないように、あえて「孤高」であることを選ぶ。
そのような流れからのキーワードです。
そして、さらに彼女を彼女たらしめている
最大のポイントがあります。
それが土星です。
土星がどのように絡んでくるか、紐解いていきます。
月の配置から、彼女は
とても繊細な状態であることが伝わってきます。
かつ、自分でコントロールしにくいこともあり、
感情そのものを、
思っているように伝えることができず、
誰にも理解してもらえない感覚もあるかもしれません。
ここで土星の意義が出てきます。
彼女の土星はさそり座の3ハウス。
さそり座は「深く洞察する」星座。
これは、自覚しにくい月の微細な動きから
決して「目をそらさない」ように、
土星が強制的に働きかけてきているイメージです。
彼女にとっては負荷がかかることですが、
土星の力がなければ、
今の彼女はいないかもしれません。
ここからが彼女を語るうえで、とても大切です。
どうして、彼女は、
このような内面を抱えようとするのでしょうか。
そう、
彼女を突き動かすものがあります。
それは「分かち合い」。
そもそも、彼女の考え方は
時代の先を見据えているようなところがあります。
そして、感受性も鋭いため、
感じている領域が果てしなく深いところがあります。
時代の先を見つめ、感じている領域が深ければ、
彼女にしか観えていない世界があるのかもしれません。
その世界は、誰にも
理解してもらえないかもしれません。
これが「孤独」にもつながり、
「孤高」へもつながっていく。
「別に理解してもらえなくてもかまわない」
確かにこのような考え方もあります。
ただ、Ascがおとめ座の彼女にとって、
人生の大前提にあるものが
「人の役に立ちたい」というシンプルなもの。
彼女のなかでの大切な問いかけは、
どうすれば、人の役に立つことができるのか。
それこそ、
自分を役立てていくには「仕事」は最善のもの。
「偽りのない仕事」を通じて、
「自分にしかできない」ことで
等身大の自分の役割を伝えていく。
彼女は自分の感じていること、
すべてをわかってもらいたいわけではない。
それでも役割を全うすることでなら、
自分のかけらを分かち合いたい。
さそり座は「他者との共有」も意味します。
彼女にとって、他者へ伝えることは
決して容易なものではなく、
あまりにも繊細な過程を経ているもの。
分かち合うこと。
彼女にとっては
祈りのようなものなのかもしれません。
彼女の人生は、
偽りのないものを「分かち合う」こと。
彼女は、
自分にしかできないことで「伝えていく」人。
僕が彼女のホロスコープから感じる、
みずがめ座の美しさです。
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