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おとめ座の美しさ 〜ホロスコープを詠む〜.

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【おとめ座の美しさ】

彼のホロスコープから伝わってくるもの。

彼の人生は「超えていく」こと。

彼は「言語化する」人。

そのストーリーを紐解いていきます。



ホロスコープ全体の印象として、
惑星は上半分にほぼ集中しています。

これはプライベートよりは、社会的な活動を
充実させていく生き方をイメージさせます。

彼にとってキーとなる惑星は

Ascのそばにある月。

MCのそばにある天王星と冥王星。

ICのそばにある土星。

月は感情や情緒を司る惑星であり、
安定への欲求を表すもの。

天王星は「改革と革新を司る」象徴。

冥王星は「大きな変容」の象徴。

そして、土星は制限と限界を司る惑星。

下半分に位置しているのが、この月と土星のみ。

彼にとっては
かなりのポイントとなることがイメージされます。



月はやぎ座にあり、第1ハウス。

これは社会的にも成功したいという野心や
秩序やルールを大切にするスタンスを授かります。

「自我のハウス」に入っていることから、
まわりに対して理性的でありながらも、
感情も素直に
表現しようとすることもイメージさせます。



天王星はおとめ座にあり、第9ハウス。

これは優れた観察眼を活かして、
専門的な分野において、
新しい視点を提示できることをイメージさせます。

さらに「探求のハウス」にあることから、
誰も考えつかない
斬新なアイデアにまで追求していくかもしれません。



冥王星もおとめ座にあり、第9ハウス。

もともと、おとめ座は
細部へのこだわりを大切にする星座。

しかし、そのこだわりを手放すという苦渋の決断を、
人生のどこかでしたことがあるのかもしれません。

かつ「探求のハウス」にあることから、
それをきっかけにして、
真新しい自分を求め、生まれ変わった経験が
あるのかもしれないことをイメージさせます。



土星はうお座にあり、第3ハウス。

うお座に土星が位置することで
感情の交流やつながりが途切れてしまう
分離感のようなものを
抱きやすくなるともいわれています。

「知性のハウス」にあることから、
コミュニケーションにおいては
知識を大切にしていますが、

そこには感情を大切にするという
大前提があることをイメージさせます。



アングル上の惑星は大きなキーとなりますが、

次にキーとなる基本的なエッセンスが、
太陽、月、AscとMC。

太陽はおとめ座にあり、8ハウス。

月はやぎ座にあり、1ハウス。

Ascはいて座。
いて座のルーラーは木星なので7ハウス。

MCはてんびん座。
てんびん座のルーラーは金星なので8ハウス。

太陽がおとめ座にあることから、
高い理想と使命を抱き、
緻密な分析力と論理的な思考で
人生を切り開いていこうとします。

8ハウスに位置していることから、
人と深い絆を結ぶことが、
生きがいや充足感となるイメージです。

月については、
先に説明する流れになりました。

Ascはいて座。
いて座のルーラーは木星。

木星は7ハウスに位置しています。

これはまわりに対しておおらかな雰囲気を伝え、
同時に対人関係を
楽しもうとするスタンスをイメージさせます。

MCはてんびん座。
てんびん座のルーラーは金星。

金星は8ハウス。

自分の愛すべき対象と多くのものを
分かち合おうとしていることがイメージできます。



ここまでは惑星の位置を紐解いてきました。

いわば「点」と「点」をつないだ
「線」の段階までのもの。

惑星同士はその配置において、
特定の角度を形成したとき、
「アスペクトを形成した」とみなします。

アスペクトを形成した惑星は、
お互いに影響を与えあうことになり、
そのエネルギーをブレンドさせてパワーを発揮します。

ここから「個別性」、
つまり「その人らしさ」がさらに如実になります。

それでは、彼にとってキーとなる惑星から、
彼らしさを形成するアスペクトを紐解いていきます。



(天王星のアスペクト)

天王星と冥王星のコンジャンクション(0度)
「変革への激しい意思」

天王星の象徴する改革への衝動を
冥王星が極限にまで高め、根本的な変容や
大きな変化へとつなげていく組み合わせ。

社会を変えたいという
衝動を持つことが多いとされています。

(土星のアスペクトたち)

土星と火星のトライン(120度)
「アクセルとブレーキ」

熱いエネルギーの惑星である火星と、
冷たい制限の惑星である土星がブレンド。

相反するものの緊張をはらむ組み合わせであり、
程度の差はあれ、
葛藤や矛盾を感じやすいともいわれています。

かつ自分を試される試練と
向き合ってきた経験があることがイメージされます。

土星と木星のトライン(120度)
「時代の精神を決定づける組み合わせ」

木星は拡大の、土星は制限の惑星であり、
世界の良い面とそうでない面の両方をみることで
バランス感覚を養いながら、

現実的な責任と、
健全な社会意識を持っていることがイメージされます。

そして、彼を語るうえで、
何よりも外せないポイントが
太陽、月、金星が
それぞれノーアスペクトであることです。

(ノーアスペクトとは)

アスペクトがあることで、
その惑星のエネルギーの回路が開かれます。

しかし、アスペクトがないと、そのエネルギーが
純粋なままで蓄積されてしまうことになります。

そして、ときおり決壊して無軌道に
放り出されたりするというイメージになります。

具体的には自分では意識しないままに、
その惑星の意味合いが
行動化されてしまう(強くなる)ということ。

あたかも、自分ではおとなしくしている子どもが、
実際には教室で動き回っているというイメージ。

・太陽がノーアスペクト

「自分とは何か」という自問の気持ちに
駆り立てられることも多いかもしれません。

自分自身を作り上げようとする太陽に
アスペクトがない場合、
生き方のモデルを見出すのが難しくなるがゆえです。

これは最終的なかたちを決めずとも、
人生という旅、そのプロセスを楽しみ続けることが
できる人であるともイメージできます。

・月がノーアスペクト

感情や情緒、自分の基本的な安定感を象徴する月に
アスペクトがない場合、

自身の心の繊細な動きを
意識することが難しいかもしれません。

だからこそ、自分の感情や心に
丁寧に目を向けることができれば、
安らぎや穏やかさを
深い感情レベルで体感することへとつながります。

・金星がノーアスペクト

愛や美への意識を象徴する金星に
アスペクトがない場合、

自身の愛の感覚に対して、
意識が及びにくいかもしれません。

これはまわりへの社交性にも
影響を与えるともいわれています。

周囲の人への関心と無関心の振り幅が大きく、
他者への距離感が
両極端にふれやすいことをイメージさせます。



ここまでの流れから、
彼らしさを表現するものとして

「交流」と「両極」

この2点が最大のキーワードになってきます。

特に、太陽、月、金星という個人天体が
アスペクトを持たないところから
「両極」というキーワードを選びました。

先にも、少し述べましたが、
他の惑星とブレンドされないことは、
惑星のエネルギーが
純粋なままで蓄積されていることであり、

その惑星の長所も短所も
ストレートに体感するということではないでしょうか。

そして、どちらも体感するからこそ、
中庸をつかみ、その惑星のエネルギーを
最適なカタチで使うことができる。

あわせて、8ハウスに
グランドコンジャンクションを形成しています。

これは、8ハウスに
惑星が3つ以上集中している配置のこと。

8ハウスの意味である
「共有」というテーマが強調されます。

彼にとっての「交流」とは、
その先にある「共有」を目指していくものであること。

そのようなイメージから、
このキーワードを選びました。



そして、さらに彼を彼たらしめている
最大のポイントがあります。

それが土星です。

土星がどのように絡んでくるか、紐解いていきます。

もともと、彼の思考や感情の振り幅が広いことから、
両方向からの視点で判断できるということ。

メリットだけに偏ることなく、
デメリットにも目を向けることができる。

この客観性も、彼の資質のひとつです。

つまり、彼の立ち位置は、多くの場合、
対象物から、少し離れていることがイメージされます。

ここで土星の存在を絡めていきます。

彼の土星はうお座。

うお座は「境界線をなくす」星座。

つまり、彼の資質である客観性と対極にあるものを、
この土星が提示してくるイメージです。

これが、彼にとっては、落ち着かないところであり、
判断を鈍らせるように
感じてしまうものかもしれません。

ここからが彼を語るうえで、とても大切です。

どうして、彼は、
このような内面を抱えようとするのでしょうか。

何が彼をそのようにさせるのでしょうか。

そう、
彼を突き動かすものがあります。

それは「深い結びつき」。

これは「絆」と置き換えてもいいかもしれません。

先に8ハウスのことを説明しましたが、
彼が社会という場所で得たいものは、まわりといかに
「深いレベルでシェアしあえるか」ということ。

「自分」と「他者」のあいだには、
肉体や意識の境界線が存在しています。

それでも、心理的なところでは、
その境界線を超えた
結びつきのようなものが存在していることも確かです。

ただ、他者との深い結びつきは、
少なくとも、自分を律することを知らなければ、
ただの依存になり、
傷つけあってしまうことになります。

彼は当然、そこをわかっているからこそ、
アスペクトを持たせずに、
両極端を体感して、強い客観性を持とうとする。

そして、言葉を尽くそうとする。

ただ、それは「他者と分かち合いたい」ことへの
準備でもあり、必要な布石でもあるということ。

心のなかだけではなく、
社会という誰の目にもあきらかな場所で、

まわりと言葉を交わしながら、
深い絆を結んでいくこと。

境界線を超えていくこと。

それこそが、もっとも美しい状態であるということ。

これが彼の祈りなのかもしれません。



彼の人生は、
ボーダーを知りながらも「超えていく」こと。

彼は、
観えない絆を紡いでいくために「言語化する」人。


僕が彼のホロスコープから感じる、
おとめ座の美しさです。


【セッション】
 『かわいさ』を思い出すタロットと星詠み


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