第5回 プロトバナムルキナのターン継続力を分析する
こんにちは。Tokiです。今回はプロトバナム(以下バナムさん)ルキナのオフ解禁後の1ターン火力について分析していきたいと思います。
今回は、オフ解禁後(篝火4付近からマエスマTOP6まで)のバナムさんの技をサンプルとして扱っていきます。またYouTubeに残っている試合の分だけになりますので、相手キャラに多少偏りがあるのはご了承ください。
前提
そもそも1ターンとは何かということを定義づけしておかないと今後の話があいまいになってしまうので、まず1ターンとは何かということを定義しておきます。
1ターン
攻撃が3回以上当てられていて、展開がニュートラルになるまで(崖展開から逃げられる。着地狩りの展開から逃げられる。崖に詰めたラインを回復される。暴れを通される等)
厳密にはもっと早くニュートラルの状況になっている状況も多々あるかと思いますが、そこらへんは筆者の独断によって決めさせていただきます。また、攻撃が2回当ててからニュートラルに戻ってまたすぐにバナムさんの攻撃が当たって…その繰り返しという場面もいくつかありましたが、そこはそれぞれ途切れているものとして考えます。
また2回技を当てるのを何度も繰り返すという場面は多々ありましたが、今回は計測していません。(途中で多いなとは思いましたが、やりなおしがめんどくさかった)
始動技について
こちらはターン開始時の始動技の回数を示したグラフです。確定コンボも含まれていますが、基本的に確定コンボとは別物となっているので、様々な技から展開を作って火力を稼いでいます。
空下
この中で一番気になるのはやはり空下でしょう。第2回、第4回でバナムさんの立ち回りを分析した際に立ち回りにおいて空Nの使用割合は高かったので、空Nの始動回数が多いというのはわかります。(下の立ち回りのグラフ参照)
「第4回 プロトバナムルキナの立ち回りの変化からルキナの立ち回りの理想形を考察する」より引用
しかし空下の使用割合は他の技よりも少ないですが、始動技となる回数が比較的多いです。これは単純に空下ヒット後の展開が他の技に比べて展開がいいというのがあると思われます。空下メテオや中間当てによる着地狩り展開への移行、崖に空下置きすることで、もう一度崖外へ飛ばして復帰阻止展開を継続できるといったことがあります。ただし相手が低%の時に当てても、反撃が確定するだけなうえ、ガードされたあとや当てられなかった時の後隙も大きいためむやみやたらと触れる技でもありませんが、バナムさんの的確な読みから空下を当てて、ターン継続による火力を稼いでいるのだと思われます。
下強
立ち回りにおいて下強の使用割合が3番目なのに対し、そこまで始動技として機能していません。これは下強の吹っ飛びが小さく相手の%がある程度高くないと受身やダウン展開にならないため、序盤に始動技として機能しないという点があるかと思われます。逆に80%以降の%となると受身やダウン展開の読み合いとなり、そこから一気に撃墜などもあり得ることや、後隙が少ないため低リスクに触れる技であるため、地上の立ち回りにおいて相手のステップなどを抑制するのに活用できるため使用割合は高いのだと思われます。ただしマエスマTOP6のへろーさんとの試合では下強にダッシュ掴みの差し返しをしていたので、人間離れの反応速度さえあればある程度リスクを付けられるのかもしれません。
上B
これはガーキャンはもちろんですが、空中から攻撃してきた相手に対して上Bを先に出して、そもそも攻撃の発生前に反撃するというこれもまたバナムさんの反応速度からできる上Bの振り方をしていました。上Bは吹っ飛びがそれなりに大きいので後隙が無限にありますが、崖展開を繰り返したりできます。主に空中から差し込んできた相手に空前や空上が間に合わない時に上Bで対応していました。
掴み
掴みそのものには序盤の下投げ空上以外のコンボはないものの、崖や復帰阻止展開を維持できるので重要となっています。掴みは相手のガードを崩すのにとても有効な手段でマエスマTOP6のへろーさんに対して何度も掴みを通していました。またガードを崩すだけでなくOP回復にも利用できるので高%ほど掴みがうまく機能していました。さらに掴みの通し方ひとつをとっても、空中攻撃が通らなくなってきたら急にダッシュ掴みを通したり、透かし掴みを突然してきたり、崖でその場上がりや回避上がりに普通の掴み、透かし掴みをするなど色々な掴みの通し方が見られました。何度も言いますが、マエスマTOPのvsへろーさんはバナムさんのターン継続の凄さがよくわかる試合ですので、見ていない方がいましたら是非見てください。
その他
その他と一気にまとめましたが、空N空前、空後、横強は似たような理由のためまとめさせていただきます。単純に相手に技を当ててから即追撃に行くことでターン継続していました。横強に関しては始動技よりも始動技を当てた後の2回目として滑り横強で追撃に行くという場面が多かったです。空上に関しては対空で当てて着地狩りを継続するというのはもちろん対地や暴れで振ることでかなりいい展開を作ることができるので、相手の動きを読めるときや台降りで空上をうまく通していました。
始動時の相手%について
このグラフは始動時の相手%がどれくらいだったのかを示しています。0~9%の時が一番多いことから序盤の1タッチで一気に稼いでいるというのがよくわかります。また、序盤に1ターンの平均火力の40%(後ほど触れます。)を稼いだあとにまた40~70%でやや多いことから序盤に1ターンで稼いだ後にまたバナムさんのターンを開始していることが読み取れます。そして100%以降でまたバナムさんのターンが始まると大体半分くらいは撃墜していたので、バナムさんのターンが3ターン続くと撃墜されるとも考えることができます。(実際には毎回1回触れば必ずバナムさんのターンになるわけではありませんが)
またどの%帯でも一定数一気に稼いでいるので、どの%帯においてもバナムさんのターンが始まる可能性もあるということもわかります。
1ターンの火力について
こちらはバナムさんの1ターンの火力とその回数を示しているグラフです。これを見ると1ターンで30~39%稼ぐことが最も多いことがわかります。大体3,4回1ターンで攻撃を当てることが多いようでした。一応平均値をとると48.2%ですが、1ターンで80%以上稼ぐことも1割ほどあるので、それに引っ張られている値のためそこまで参考にはなりません。(平均年収が一部の数億円稼ぐ人の影響を受けるため参考にならないというのと同じです。)中央値は41%なので大体40%くらい稼ぐことが多いようです。
ちなみに1ターンで100%以上稼いでいる2回ともマエスマTOPルーザーズのへろーさんなので何度も言いますが絶対に見たほうがいいです。個人的にはマエスマTOP6のベストバウトです。
各種技ごとの火力平均
こちらは始動技ごとの1ターン火力の平均を表すグラフです。母数が10以下の技もいくつかありますが、それでもどの技始動であっても40%以上火力を稼いでいることがわかります。特に空後、横強は母数少ないですが空下はそこそこ母数あって、平均で55%、中央値45.5%の火力を稼いでいます。やはり隙が大きめの技ですが、始動技として多く使われているのはこのリターンの高さから成るものであると思われます。
始動時の相手%毎の平均火力
こちらは始動時の相手%毎の平均火力を示したグラフです。もうどの%からバナムさんのターンが始まったとしても一定の火力を稼いでいることがわかります。高%になると若干下がりますが、そもそもそこまで%が溜まる時はバーストが優先なので火力に関しては問題ありません。
今までバナムさんの1ターンの火力について見てきましたが、まとめるとバナムさんは相手%がどんな%であろうと、基本的に技さえ当ててしまえば安定した火力を出せるということがわかりました。
展開について
こちらはバナムさんがターン継続している際にどんな状況であるのかを示したグラフです。とにかく崖の強さがえげつないです。バナムさんの試合を改めて全部見ると崖とか復帰阻止の有利展開を確実に手にしているというところが凄いです。バナムさんは復帰阻止が強いというのはルキナというキャラやメェンメェンでの復帰阻止の強さを見てるとみんな知っていることではあると思いますが、崖の強さ、高い対空の意識による着地狩りの強さといった有利展開を維持する能力の高さがバナムさんの強さであると言えます。
さらに、今回分析したバナムさんのターンは128回となりますが、そのうち33回は撃墜までもっていっており、4回に1回は撃墜までもっていっています。またその撃墜も相手が高%から持っていくのももちろんですが、低%から復帰阻止による撃墜もあり撃墜の意識の高さも見られました。
まとめ
今回はバナムさんのルキナのターン継続力を分析してみました。バナムさんはどの技始動でも、相手が何%であろうとバナムさんのターンが始まってしまえば安定した火力を出していました。その中でも特に空下がリターンが高く、使用率こそ低めですが、しっかりと空下からリターンを得ていることが多かったです。またバナムさんは復帰阻止だけでなく崖展開や着地狩りの有利展開をしっかり詰め切る能力の高さによって高火力をしっかりと出していました。
終わりに
今週の土日に待ちに待った篝火がありますので、バナムさんのルキナを楽しみにしてます。2連覇するか、それともバナムさんの進撃を止める人が現れるのか…
次回は今度こそそろそろ別キャラの分析をするか、またバナムさんのルキナの分析をするか。一回新しい分析をするとまた新しい分析が思いついてしまうんですよね…。投稿が遅くて申し訳ないですが、Twitterやnoteでの反応はとても励みになりますので、気軽に反応していただけると嬉しいです!
ここまで見てくださってありがとうございました。よければ今後も最上位勢の分析を行っていく予定なのでフォローをしてくださるとうれしいです。また、何か質問やリクエスト、さらなる分析・考察がありましたらコメントをくれるとありがたいです。