第31回 大会参加者数を増やす取り組みまとめ
こんにちは、Tokiです。
今回は大会参加者数を増やすための取り組みの事例をまとめていきます。
今回対象とするのは篝火やウメブラ以外の大会を対象としています。これらの大会はこれまでの歴史の積み重ねなどの様々な要因から、国内TOPの大会であるという認識が界隈内で共有されており、基本的には1000人近くは集まる大会となっています。(もちろんそうなるために色々な取り組みがあったのだと思いますが…)
今回対象とする大会は以下の通りです。
池スマ(関東)
九龍(九州)
gala・PLUM(九州)
UltCore(中部)
LEADD(東北)
DELTA(関東)
各大会の取り組み
池スマ
池スマの取り組み
立地にあった大会規模での開催
運営と選手との繋がり
その他(BO5多め、参加費が安い、午後開催、招待選手がいる等)
池スマは東京で64人規模で開催されている大会です。これまで第1回、第2回と64人規模で開催されています。
第1回、2回どちらも申請レースが苛烈に行われており、申請開始から1時間もたたないうちに枠が埋まっていました。前述の篝火やウメブラ以外でこのような苛烈な申請レースが行われる大会は非常に珍しく、非常に人気のある大会です。
参加者がこれほどまで早く集まった要因は多数あるとは思いますが、大きな要因は1.大会規模、2.立地、3.運営と選手の繋がりなのではないかと思われます。
1,2.大会規模・立地
大会規模と立地ですが、これらはアンケートから重視している参加者が多いことがわかります。
大会規模について、関東の大会は主に100人以上の大会が多く、64人規模の大会は比較的少ないです。
立地については大会名にもあるように池袋で開催されており、東京都内でかなりアクセスのいい会場で大会が開催されていました。東京都内での大会は多くありますが、休日大会となると中心部から若干離れた場所となるため大会の多い関東とはいえ誰もが気軽に行ける会場というのは少ないのかもしれません。
ちなみにTENSUMA,上野BeeSmashは都心部で64人規模で開催されており、横浜や西東京、北関東まで行くと64人規模の大会もありますが、そこらへんは東京都民からは遠いのかも?(感覚がわかりませんが)
これら大会規模と立地は大会規模が大きければ遠征勢も増えるように、相互に影響を与えるもののため、一概には言えませんがその地域の需要と供給のバランスを考慮する必要があります。
その点で考えると池袋近辺での64人規模大会は需要のほうが大きかったのかもしれません。
3.運営と選手の繋がり
3つ目の運営と選手との繋がりですが、運営の中に選手との繋がりが多い方がいたため開催前に口コミが広がっていたと主催もおっしゃっていました。主催本人に限らずスタッフの中に選手との繋がりがあると、大会に呼びやすい、参加しやすいというのがあるのだと思われます。
こちらは渋谷BeeSmashやYOKOHAMA BaySmahの運営を行っているたぐやんさんのツイートです。このように誰かが行くならと様子を見るも、誰も申請しないで結局参加者が集まらないことが起こりかねないため、募集前から既に口コミで参加希望者が多いというのは上記のようなことが起こる心配も無くなります。
これらの他にもBO5が多い、午後開催、参加費が安い、招待選手がいた、などの様々な要因があったとは思います。
池スマ#3は5月26日に128人規模で開催されます。
九龍
九龍の取り組み
関東・関西の有名選手の招待(今後は未定)
B,Cクラスなどの全員がトーナメントを楽しめる大会作り
一つ目に関東や関西などの有名選手を招待するという取り組みです。北海道の極冠でも同様の取り組みが行われていました。
九州は選手及び運営の熱が凄いというのはありますが、さらにその中で普段の会えないような有名選手を呼ぶことで大会を特別なものとしています。
ただし任天堂が発表したコミュニティ大会のガイドラインもあるため、今後も招待選手を呼ぶことができるのかはわかりません。
また九龍では予選、本戦のみでなくB,Cクラスなどを開催して上位の選手に限らず中堅・下位の選手も注目されるような大会作りをしており、より多くの人がトーナメントシーンを楽しめるようになっています。
他の大会だとSmash Freaksで同様に多くの参加者が楽しめるようしています。
次回の九龍、第11回九龍は5月11日開催予定で、海外選手も参加予定です。
さらに7月27,28日に九龍with篝火が開催予定です。
gala・PLUM
gala・PLUMの取り組み
有名参加選手の紹介や告知グラフィックのツイートによるアカウントの活発化
また九龍以外の九州大会であるgalaやPLUMでは募集開始時に招待選手を紹介するだけでなく、募集開始後に申請した有名選手を紹介して、大会アカウントを常に活発に動かしています。
galaでは上記のように大会規模、日時、ALL BO5といった重要な情報をまとめた告知グラフィックを何度も投稿しており、初開催で告知から大会開催まで2週間程度と短い期間ながらも59人参加でほぼ定員で開催できていました。
PLUMでもgalaのように参加選手の告知を行い、この人が来るなら参加しようかなと思わせたり、大会の告知を見逃していた人や後で申請しようと思っていた人の申請忘れを防止しています。
さらにPLUMでは同じツイートを繰り返すのではなく、毎回違う画像を用いたツイートをすることで飽きさせないようにし、多くの人の目に留まるように意識していたようです。
このようにgalaやPLUMではグラフィックを用いてアカウントを活発化することで参加者を増やすようにしていました。
次回のPLUM関連大会として、8月17日にハススマVoltage with PLUMが山口県にて128人規模で開催されます。
UltCore
UltCoreの取り組み
早期告知及び募集期間を大型大会に合わせる
募集ツイートや参加者のリツイートによるアカウントの活発化
代表・副代表による選手や他大会との繋がり
UltCoreは中部で開催される320人規模の大会です。7月22日に第一回、1月27日に第二回が開催された大会で、第二回の開催告知は10月7日に篝火の出展ブースにて行われています。
このように約4か月前に大会告知するというのはかなり珍しいですが、早期告知もまた参加者を増やすうえで大切です。
参加者も当然生活していく上でスマブラ以外の予定もあるため、大会直前に告知された場合、参加したいけど先約があるといったこともあり得ます。そのようなことを避けるためにも早期の大会告知は意味があると言えます。
また初告知のタイミングや募集期間を大型大会と被るようにすることで、大型大会でモチベーションが上がったプレイヤーがUltCoreに参加するような流れを作っています。
多くの大会ではジワジワと参加者が増えていく傾向があるため、その流れを絶やさないように募集ツイートや参加者の宣伝ツイートをリツイートするなどしてアカウントを活発にしています。
そして代表のエヴィ・アスタリスク様が大会スタッフと、副代表のDIO様が関東・関西のプレイヤーと交流が深く、そこからUltCoreの宣伝にもつながっているようです。
第3回のUltcore Thirdは6月30日に開催予定です。
LEADD
LEADDの取り組み
有名選手によるアンバサダー
検索用ワードによる新規層の取り込み
LEADDは東北で開催されている100人以上の東北最大規模の大会で、第1回は128人規模、第2回は192人規模で開催されました。
LEADDではkept選手やぱせりまん選手をアンバサダーとして起用し、オムナオトさんとなまーとさんをキャスターとして招待しています。
実際アンバサダーの二人に会うために参加したという方もいたと、けぷぱせラジオなどの配信で振り返っていました。
さらに告知ツイートでは検索ワードを入れておくことで、初めてオフ大会に参加しようとする層が気付きやすいようにしています。
このような検索ワードは東北の大会を主催しているおぬ様が行っており、その大会では毎回新規勢が参加しており、一定の効果は見られているようです。
このようにLEADDでは有名選手やキャスターの招待といった既に界隈に詳しい層と界隈に詳しくない層どちらにもアプローチしています。
余談ですが、東北地方にはLEADDのような大型大会以外にも様々な規模の大会が開催されていますので、東北在住スマブラーは是非お近くのオフ大会に参加してみてください。
例:とんスマ AboVe おばすま ゼロスマ 陸奥ブラ Smash Open…
詳細はオフ大会まとめさんをご覧ください。直近開催される64人規模大会はおばすまがあります。
DELTA
DELTAによる取り組み
大型大会直前の開催
startggの作りを工夫する
赤字を出さない
こだわるところを間違えず、大会運営をしっかり行う
先日開催されたDELTAのように、篝火やウメブラといった超大型大会の直前の大会となると調整のために参加選手が多くなる傾向があります。
今回の篝火#12直前に開催されるDELTA#8は顕著で、海外選手や多くの遠征勢も参加することとなり、512人規模も埋まっています。同様に篝火#10直前のDELTA#4も海外勢も参加し、256人規模が埋まりました。
DELTAは海外大会のプレローカル的な大会を開催したいとの思いで意図的にこのタイミングで開催しているようです。
大会開催時期以外に関するDELTAの大会運営のあり方については下記のnoteにて述べられています。ぜひご覧ください。直前に開催するほかにも主催者目線で重要なことが記載されています。
特に最後の「デザインと配信に拘りすぎない、トナメをしっかり運営する」これは非常に大切なことであると、主催の限界社会人ナナミさんもおっしゃっていました。
まとめ
今回調査した大会参加者数を増やすための取り組みは以下のような事例が挙げられました。
立地にあった大会規模での開催
大会運営と選手やその他大会との繋がりによる事前口コミ
強豪選手の招待(ガイドラインにより今後は不明)
上位勢だけでなく多くの参加者が大会を楽しめる大会作り
大会アカウントの活発化(告知・宣伝グラフィックやリツイートなど)
大会の早期告知及び募集タイミングを大型大会に合わせる
告知ツイートへの検索用ワード
大型大会前などの需要のあるタイミングでの大会開催
重複は太字
今回多くの大会の大会参加者数を増やすための事例を見てきました。共通している部分も見られ、大会アカウントの活発化や大会運営と参加選手との繋がりがあるというのは重要だと思われます。
私自身ランキングを作成しているため、多くの大会アカウントの情報を追っています。大会アカウントが告知だけをしてその後動きがない場合、人が十分に集まらないことが多いように感じます。
最後に
また色々とまとめましたが、DELTAの記事にあるようにトーナメントの運営をしっかりすることが最も大切だと思われます。大会参加者の大部分はトーナメント参加者であり、そのトーナメント運営が疎かでは他のことをどれだけやっても意味がありません。
当たり前のことを当たり前にやる。大会においてはその当たり前なことがトーナメント運営とされており、最も大切であり、最も大変なことなのかもしれません。
ここまで見てくださってありがとうございました。よければ今後もスマブラに関する分析を行っていく予定なのでフォローをしてくださるとうれしいです。
また、何か質問やリクエスト、さらなる分析・考察がありましたらコメントをくれるとありがたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?