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第8回 にえとのピチューの技使用割合から立ち回りを分析する

 こんにちは。Tokiです。今回はEPI2 DAY1にて1位抜け、本戦ではベスト8、スマブラの教科書とも呼ばれるにえとのさんのピチューについて分析を行います。現状で3回の投稿を予定しており、今回は1回目としていつものように技使用割合からにえとのさんのピチューの立ち回りを分析していきたいと思います。ザクレイさんのソラ同様、筆者はピチューを使ったことがほぼないので使い手としての意見ではないです。その点ご了承お願いします。

前提


 今回技の使用回数についてソラのような特別なカウントとなる技はほとんどありません。一つだけ弱について。弱は連打することが多いですが、それらはすべて1回としてカウントしております。それ以外の技は基本的に相手に当てるための技(やられ姿勢を直すため、撃墜後の動き等を除く)をカウントしています。
 また集計した試合は2021年以降のオフ大会での試合で、相手キャラは10キャラ被りなし。合計の技使用回数は2400回ほどとなっております。今までより少ないですがそれぞれのキャラで少なくとも2本分は計測しています。また今回から一番最後にそれぞれの試合を記載しておきます。興味のある方はご覧ください。

立ち回り全体

立ち回り

 こちらはにえとのさんのピチューが試合で使用していた技の割合を示したものです。青は相手%が0~51%,黄色は相手%が51~100%,赤は相手%が101%~の時のものとなっています。
 このグラフからやはり以前分析していたプロトバナムさんのルキナとは違い、相手の%によって振る技の頻度がかなり変わっているのがわかります。コンボによって火力を稼いだり、撃墜するキャラというのがよくわかります。


各種技について


 グラフを見ていると、立ち回りの主軸は空N,NB,つかみで、序盤のコンボパーツとして上強、空前、空上が使用され、後半になると横強、下Bが撃墜技としてやや使用頻度が増えていることがわかります。空後に関しては序盤と終盤にやや使用割合が多く、中盤はやや少なく、空下は序盤以外同じくらいとなっています。ここからはそれぞれの技についてもう少し詳しくみていきます。

横強
 横強は明らかに相手%が高くなると使用割合が増えています。これは撃墜帯になった時に崖の2Fや崖つかまりっぱなしに対して打つことが多くなっているためこのようなグラフとなっています。
 ピチューショック以前のようなとんでもない撃墜力があるわけではありませんが、それでも使用する場所、タイミングを間違えなければまだ十分使える技のようです。(以前のピチューを動画でしか見てないので詳しいことはわかりませんが)

下強
 この技は終始使用割合は変わらない技で、コンボ始動として使う技です。撃墜につながるコンボというよりは空後や空前につなげる火力を稼ぐコンボ始動技となっています。

上強
 上強は序盤コンボのつなぎとして使われるため、相手%が低い時により使われ、高%となるとほとんど使われません。コンボの始動技としてはあまり使われませんが、相手が後ろ側にいる時にたまに使われます。主に下投げや下強から空上につなぐために使われます。

空前
 空前は序盤コンボの最後の技として使われることが最も多く、たまに置き技としてジャンプ読みやダッシュ読みに使われます。撃墜につながることはなく、火力稼ぎのための技です。

空N
 空Nは立ち回りの主軸となる技で基本差し込みは空Nとなっています。対地、対空両方とも使え、発生3Fのためガーキャンとしても使ったり、着地隙も7Fしかないので上り、降りどちらでも使え、さらに本当てとかす当てを使い分けるなど、空N一つをとっても様々な使い分けのある技となっていました。
 序盤は空Nを下りで当ててから掴みコンボに移行して火力を稼いだり、本当てでダウンするような%になると、ダウン連による撃墜や、受身方向を見てから掴むことで撃墜や火力稼ぎにもつながります。崖に置いても空Nでジャンプ上がりを潰したり、空Nを見せて回避上がりを釣ってから、回避上がりを狩るなどニュートラルから崖狩りまでどの場面においても終始空Nが活躍していました。ピチューの立ち回りにおいて空Nをどのように使いこなすのかが、ピチューの立ち回りの肝となっていると思われます。

空後
 空後は序盤の火力稼ぎから終盤の撃墜まで使える優秀な技です。序盤は空後落としコンボやコンボ締めに使うことで一気に40%近く火力を稼ぐことができます。最上位勢が安易に技を振らないというのはありますが、VIPなどで多く見られるガーキャン空後はあまり見られませんでした。
 基本的に差し込みで急に振ることは少ないですが、撃墜帯になると唐突に空後を振ることで、今までの立ち回りで意識にない技となるため撃墜できるということは何度か見られました。仮にガードされたとしてもめくるか否かで読み合いを仕掛けることで反撃を取られないような工夫も見られました。

空下
 空下は使用頻度こそ少なめですが、復帰阻止のメテオや受身ミスから雷を狙うコンボパーツになったり、撃墜帯では空下暴れや空下置きで相手を撃墜したりと要所要所で活躍する技でした。特に復帰阻止や崖際でも空下締めのコンボは早期撃墜につながるため、上投げ雷の確定%に入るまでの撃墜択となる技です。

空上
 空上はとにかく序盤の使用割合が高くなっていますが、それは序盤の高火力コンボで使用することが非常に多いためとなっています。相手が高%になると雷につなげるためのコンボ以外ではほとんど使わず、着地狩りでも空Nによって得意の崖展開につなげたり空後による撃墜などが多くみられました。

NB
 NBは空N、つかみとともににえとのさんのピチューにおける立ち回りの主軸となる技となっており、特に序盤の高火力コンボがつながらなくなったらNBとダッシュガードによって間合いを詰めたり、相手を動かしてから空Nによって崖外へ追い出し、崖展開や相手の後隙をつかんで雷を決めるといった流れがにえとのさんの主な立ち回りとなっていました。序盤の使用割合がやや低いのは単純に自傷ダメージがあるのと、序盤はつかみ等から一気に火力を稼ぐことができるためあまり使われなかったものと考えられます。またピチューは体力が低いため、自分が高%になってから自傷ダメージを割り切って使うことが多いようです。
 また立ち回りの他に復帰阻止でNB直当や復帰阻止のルートを制限したり、地を這う電撃で相手の復帰阻止をするといった復帰阻止も見られました。

つかみ
 にえとのさんのピチューの立ち回りの主軸の技のうちの一つで、崖狩りや火力を稼ぐうえでかなり重要な技です。NBをガードさせてそれをつかんだり、崖狩りで回避上がりをつかんだり、相手の技の後隙をつかんだりと様々な場面で掴みを通していました。また序盤は高火力コンボの始動となり、終盤は上投げ雷、上投げ雷も確定帯を抜ければ前投げで投げバーストをしたりと序盤から終盤まで使える技となっています。その中でも特に序盤は一気に40%近くまで火力を稼げるため積極的に狙っています。

まとめ


 にえとのさんの技使用割合を見ると、空N、つかみ、NBが主体となっており、掴み、上強、空前、空上による序盤に高火力コンボを決めて空N、NBで展開を作り、空後、崖横強、上投げ雷で撃墜していることがわかりました。特にNBやダッシュガードによる間合い管理、空Nの様々な当て方による展開作り、にえとのさん得意の崖展開によって撃墜帯まで火力を稼いでいるのが主な流れとなっていました。

※2022年3月1日追記
こちらでにえとのさん本人がピチューでの立ち回りについて説明していました。興味のある方はこちらもご覧ください。
【プロゲーマーにえとの直伝 初心者がピチューでVIPに到達するために必要な立ち回りと戦略を徹底解説】

終わりに


 次回はにえとのさんの撃墜割合についてまとめていきたいと思います。皆さんご想像の通りの結果とはなっていると思いますが。今回と次回は恐らく特別面白い結果とはならないような気はしますが、次々回は「崖の上のにえとの」と呼ばれるにえとのさんの崖狩りについて分析していきたいと思いますので、それまでの前提として見ていただければ幸いです。

 ここまで見てくださってありがとうございました。よければ今後も最上位勢の分析を行っていく予定なのでフォローをしてくださるとうれしいです。また、何か質問やリクエスト、さらなる分析・考察がありましたらコメントをくれるとありがたいです。

集計試合一覧


敬称略
EPI2
 DAY1

  対キシル ピカチュウ
  対コメ シュルク
  対ちきん ディディーコング
 FINAL
  対かめめ ソラ
  対れぽ ロックマン
  対じゃがいも パルテナ

kept Rush Gaming


篝火4
 Lv.1 トゥーンリンク
WINNER3
 対ぱせりまん フォックス
 対しゅーとん オリマー

East Geek Smash【スマブラ配信クルー】

G1カーニバル
 対てぃー パックマン

GSpro配信


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