肩書き有野優樹の人
むかしむかし、ある村に有野優樹(ありのひろき)という若者がおりました。優樹は生まれたときから、不思議な力を持っていました。誰かと出会うたびに、その人にぴったりの「肩書き」が見えるのです。
村人たちは優樹のことを「肩書き有野」と呼び、彼の力を不思議がっていました。
ある日、村長が優樹を呼び出しました。「優樹よ、お前の力を村のために使ってくれないか」
優樹は喜んで引き受けました。そして村中を歩き回り、人々の肩書きを見つけては教えて回りました。
「おばあさん、あなたは『癒しの手の持