Die punch fragment

「あれれ？前に橈骨遠位端骨折の変な話しましたっけ？」

まだ書いてなかったぁ😌　ということで

今回は橈骨遠位端骨折エコーの見方＆考え方

そして固定～治癒までの症例報告をお届け！

まず橈骨遠位端骨折については

プライトンはお友達でおなじみ！
なおや先生（のこの記事から見返しましょう

そして私の記事もご覧頂ければ幸いです

表題の「Die punch fragment」の解説から

Die punch fragment（月状骨窩背側骨片）と呼ばれており

日本の文献により英訳様々で以下のように書かれています

✅橈骨遠位端骨折時に月状骨からの軸圧により発生した橈骨背側骨片
✅月状骨窩と遠位橈尺関節の関節面を含む橈骨背側骨片（第三骨片）

私が調べた限りでは，Sheckらの先行研究で，Melone分類の橈骨遠位端の4骨片骨折のうち背側内側骨片はDie punch fragmentとSheckが記したのが最初です．

手関節が背屈、回内位で転倒したときに橈骨遠位端に粉砕骨折を生じさせる外力は主に圧迫屈曲外力（Compressive and bending force）であり．

外力は多少とも前腕の長軸方向にかかり，手根骨近位列（特に月状骨がかなめ石）を楔状に橈骨遠位端に打ち込む．月状骨がdie punch （型打ち抜き器）として橈骨遠位端に衝突して背側内側骨片が切り離される．

それゆえにSheckはこの骨片をDie punch fragment（型打ち抜き器骨片）と名付けました．

「Die punch fragment」sheckの命名した語源からイメージ
die（貨幣、メダルの打ち型） punch（型を打ち抜く） fragment（骨片）
区切るとこのような単語そしてイメージ図（↓）のような発症機転

☑統計からみるDie punch fragment

Rogersらの報告によると
Die punch fragmentを315例のColles骨折の46％に認めた

提唱したSheckらの報告でも24症例中18症例に認めた

✅「非常に高率である！！」と報告されています

Die punch fragment治療において

ご存知，橈骨遠位端骨折は保存的治療で良好な結果が報告されているが

Die punch fragmentを合併した場合
✅保存療法において難渋することが多いといわれている

今回の症例はDie punch fracture（月状骨窩背側骨折）です

固定の工夫さらに，私が疑問に思った

よく見る橈骨遠位端骨折と違った点は？
「エコーだったら？」「CTだと？」
どう見えるの？

遭遇率の高いDie punch fragmentで

超音波画像とCT画像の比較考察してみました．