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エコーでわかる小児橈骨遠位端不全骨折
今回は小児橈骨遠位端不全骨折についてお話していきたいと思います!
小児外傷では40%を占めそのうち遠位部骨折が75から85%と最も頻度が高く,15歳以下の本骨折は年間5.9~10.7/1000人発生していると報告されています。参考文献1
つまりは非常に遭遇しやすいってことです!!
小児橈骨遠位端不全骨折
小児の不全骨折には、なおや先生の「小児橈骨遠位端不全骨折治療プログラム」が,評価と治療,後療法まで詳しくまとめられています!!まずこちらをご参照してから本記事をご覧ください
なおや先生の記事にもあるように
「非常に遭遇率も高いうえに小児の不全骨折ってわかりにくいんですよね。身体所見で骨折っぽくないこともありますし、逆もまた然り、、、レントゲンでも意外とわからない場合も」あったりします.
先行研究から読み解いた小児橈骨遠位端不全骨折へのエコーの有用性
K Eckertらの先行研究によると小児の前腕遠位骨折は、超音波はスクリーニングツールとして小児への不要な放射線被ばくを低減させ、小児骨折の安全な診断と治療コースのガイダンスを提供することが可能であると示されております
超音波(感度96%、特異度97%)
X線(感度97%、特異度91%)
参考文献2より引用
千木良先生の今月記事「接骨院で出来る足関節捻挫の鑑別」にも紹介された
Ottawa Ankle RulesやOttawa Knee Rulesなどと同様に
無用な放射線被ばくを避け,医療費を削減するための
スクリーニングとして超音波検査を行うようです!!
今回は 小児橈骨遠位端不全骨折(Green stick Fracture)を疑った際に、エコーでチェックするポイントをお話ししたいと思います
一番遭遇しやすい見逃しやすい!!
だからこそ,見つけたときは一番患者の信頼が得やすい対診するドクターの我々への評価も得やすいです
因みに私はエコー見方は練習をすればめちゃ簡単だと思います.
注意
小児橈骨不全骨折のみ今回選択しています.
受傷機転や症状(理学所見など)により
疑うべき外傷やエコーでの描出する部位は増加します。ご了承のほどよろしくお願いします。
患者のために 自分のために きちんとした判断・処置ができるように!
しっかり勉強しましょう
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