句集:一人暮らしの気まま飯
寝正月いつも通りの自炊飯
ピクニック油断ならぬは鴉の巣
玉すだれ置いて去りゆく蛍烏賊
汐干狩寝た子を起こす罪悪感
にぎやかにおたまで歌う浅利汁
お戻りを待ってましたよ桜鱒
刺身でしょ嬉々とし山葵すりおろす
よもぎ餅正座で食べた幼き日
氏神の梅酒お神酒にお受けして
置いて去り貰いそびれしさくらんぼ
持て余す流行り病と冷や麦よ
病床を救う貴方はゼリーかな
私たち付き合ってるの冷奴
笹の子を採りし山々今何処
ぶらり入るソフトクリーム店数多
不知火か小豆麹に塩麹
秋の灯やコーヒー片手に文を書き
甘藷初売りはまだ蜜足りぬ
豊の秋足裏痛き食べ歩き
境内でまんじゅう片手に紅葉狩
童心に還り口にすオンコの実
落雁やお伽噺を聞かせてよ
間違いも全て滋養よ冬至粥
また文を書かんと欲し薬喰
冬の朝圧力鍋の息見つめ
大根と人生噛みしめ辛子味噌
白菜よ鍋に必ず君がいる
焼き鳥や豚タレ玉ねぎ祖母の愛
カステラの底はざくざくざらめ雪
【あとがき】
俳句式新人賞2022に年末の3日間で駆け込みで出した30句たちです。
いやはや青い笑
というのもありますが個人的には日記のようでもあり、当時のことが思い出されます。
今年は投稿できるかなぁ汗
(忙しすぎて連作の30句の仕込みがない)
ちなみにアイキャッチは神戸にいった際、自分で作ったご飯。
大根を農家さんから直接買いました。
お安かったのとお騒がせした記憶があります(⌒-⌒; )
明日はこの子たちから派生させて作った小説を投下しようと思っています。
ではまた〜。