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御種印帳(短編小説)

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#俳句

気まま飯の歳時記

気まま飯の歳時記

冷蔵の中にあった残り物を適当に突っ込んで煮詰めたおじやをかきこむ。
棟梁からシェアハウスの管理と運営を引き継いだものの、他の入居者はいないから6LDKのリフォーム古民家は寒々しいばかりだ。
新年早々ではあるが、餅も七草粥も、独りで過ごす分にはどうでもよかった。目の前で白い湯気をくゆらせているソレは、必要な栄養素が取れれば良しといわんばかりの手の抜きようである。
なんていっても、飯の作り甲斐がねぇ。

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