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2022.09.23の夢

大学へ行き、久しぶりに古い友達に会った。
そこにはAの姿もあった。
私が片思いしているAは、新進気鋭のアーティストで
今や広く世に知られていた。

しかし、何故か忘れたけど、
Aは沢山の作品を残したまま、
自殺しなくてはならないらしい。

Aは、自分で作ったアクセサリーを
私にプレゼントしてくれた。
その後Aは、亡くなってしまった。

私は、Aが生きていない世界にいても仕方ないと思い、
後を追う事を決めた。
大学の講堂から歩いて行ける距離にあった山道を歩き、
砕かれたコンクリートだらけの
大きな廃墟にたどり着いた。

そこには、直径1kmくらいある巨大な穴が空いており、
中には廃墟のガラクタや、
青と緑の間みたいな色の湖が出来ていて、
底が見えないくらい深かった。

そこは毒の湖と言われていて、
美しく見えるが、
湖の物質は硫酸のような物で出来ているので、
触れたらすぐ溶けるし、
他にも水の底には、大きな恐ろしい水の怪物や
奇妙な魚が住んで居ると言われて、
人間たちから恐れられていた。

すると先に、
一緒に来ていた子がそこへ飛び込んで、
その子の姿は見えなくなった。
私も死ぬ覚悟を決め、
Aから貰ったアクセサリーを手につかみ飛び込んだ。

最初は水中のガラクタにぶつかり、
その直後、手が激しく焼け爛れるのを感じた。
見ると、手から緑色の液体が
しゅわしゅわと吹き出していた。
そして身体が、水の底に強く打ち付けられた。
気を失い、目が覚めると私の周りに、
ぬるぬるした緑色の鱗と
キバをもった人魚4人くらいに囲まれていた。
彼らが通った後の水中には、
紫のもやがかかり、
それが湖のの毒素を強めているらしかった。

彼らに、喉に何か長い藻?を突っ込まれ、
私が思い切りむせると、
私はみるみるうちに彼らと同じ姿になり、
酸の影響を受けなくなり、
身体から紫の毒を出しながらすいすい泳ぐことができた。
そして、彼らに案内され水中を進んでいくと、
大きなウツボのような怪物に出会った。

人魚は、湖の底で彼を守る役目があるらしい。
私は、人間時代に大切にしていたアクセサリーを、
水の中でも盗まれないよう、肌身離さず持ち歩いて、
よくボロきれで磨いて手入れをしていた。

湖の底は広く色々な川に繋がっていて、
水中はターコイズブルーに輝き、
美しい水草が生い茂っていた。
キバのある大きなサメのような奇妙な魚たちは、
たまに湖の水面で日向ぼっこしては、 
また湖の底にもどってきた。

そして何年かが過ぎ、
湖の毒素はほとんど消えて、
人間が観光名所として訪れるようになった。
なかには、魚や人魚を狩る為に湖に入る人間もいて、
私たちは、その度に知恵を使ったり
他の凶暴な魚たちを味方につけ追い払っていたが、
ついに人間たちは湖に潜り、
人魚や魚、そしてあの巨大な怪物まで狙い始めた。

日向ぼっこをしていた魚達を殺し、
浮かぶ魚の死体をジャンプ台にして、
人間は人魚を追いかけるため、
水中に潜り始めた。

湖が混乱に巻き込まれる中、
私は大切にしていたAの形見のアクセサリーを
人間に奪われ、他の人魚を守るためにも
必死で槍や毒で戦ったが、
人間はそれを簡単に避けてしまう 。

私は、死んでからも人魚として
美しい湖に住めていた事を幸せに思っていたが、
人間にあっけなくその場を壊されていくのを見て、
何ともやるせない思いになりながら、
ニヤニヤと笑う若い人間の男にモリで殺されるのだった。

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