4 Ballads and 4 Scherz

耳に残るピアノ曲の曲名が思い出せずに煩悶しているとふいにその曲に出会うときがある。私たちは理解し合うために何度も泣いたはずだった。あるいはまったく理解を拒絶するためだったのかもしれない。私は私ではないなどという妄言にだまされて無意識が誰かに語りかけている。そのように女性に出会うと必ず痛い目にあう、というのは私の歴史感覚であなたにはどうでも良い話だろう。この前、行きつけのスポーツバーの若い店員を飲みに誘ったらカジュアルに行きますというので心がざわついた。じゃあ明日何時にここでという待ち合わせで、カジュアルに小一時間飲んでいたら、最近彼氏ができて同棲してるんですといわれて、心がざわついた。その彼氏が同じ店で働いているときいて、これはどう解釈すべきかを悩んでいる。おそらくカジュアルに考えるのが正しいのだろう。正解はしらない。ショパンならバラードとスケルツォが好きだ。最近バラードの3番にはまっている。何度も聞いていたはずの曲に再び惚れるのも悪くはない。たぶん老化である。

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