スロベニア、EU加盟国として初めてトークン化国債を発行
スロベニア共和国は7月25日、EU加盟国として初めてデジタル国債を発行した。
3000万ユーロ(約49億5000万円)、利率3.65%の債券発行は、欧州中央銀行の資金決済実験プログラムの一環だ。
スロベニア共和国は、欧州中央銀行(ECB)の資金決済実験プログラムの一環として、フランス銀行のホールセール中央銀行デジタル通貨(CBDC)を通じてオンチェーンで決済される3000万ユーロ(約49億5000万円、1ユーロ=165円換算)のデジタル国債を発行した。欧州連合(EU)加盟国としては初めてのことだ。
11月25日に満期を迎える4カ月物の債券のクーポンは3.65%だ。スロベニア政府によると、決済は7月25日にCBDCのホールセール取引で行われた。ホールセールCBDCとは、消費者ではなく金融機関が使用する目的で設計されたデジタル通貨だ。
ECBは5月にCBDCのホールセール決済の最初のテストを完了し、今後数カ月間にわたってさらなる試験と実験を行うと述べた。オーストリア中央銀行が実施した最初の実験では、流通市場で国債をトークン化し、受け渡しと決済のシミュレーションを行ったとECBは述べている。
「中央銀行資金のトークン化によるホールセール取引の実験は、より広範なテクノロジーの採用による金融市場の透明性と効率性の向上に向けた重要な足がかりとなる」とスロベニア政府は述べている。「発行・取引される価値の観点から、現時点では金融市場においてほとんど重要ではないものの、今後数年で分散型台帳技術(DLT)の重要性が大幅に高まることを期待している」。
今回はBNPパリバ(BNP Paribas)が、デジタル・アセット(Digital Asset)のDAML(Digital Asset Modeling Language)で構築され、Cantonブロックチェーンを活用したプライベートトークン化プラットフォームであるNeobondsのDLTプラットフォーム運営者として、グローバルコーディネーターと単独ブックランナーを務めた。
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