ビーフシチューをぐつぐついわそう。
すこしずつ春の実感も、湧きはじめる頃ですね。
スーパーに並ぶ春野菜、テレビやネットの桜の便りに心が浮き立ちます。ありがたくないところでは、花粉情報もそのひとつかもしれません。この冬はいったん気温20℃なんていう日があったあと、また冷え込んで、冬の第2部があったみたいな気分で、なんだか長い冬に感じています。
🥩ぐつぐつ系ならこれつくろう
そんな冬の間、大活躍中のスキレット。今回はこんなメニューのお話です。
そう、鉄板系ぐつぐつビーフシチュー。これ、憧れだったんです。
洋食屋さんなんかで、ハンバーグやしょうが焼きの焼き物だけでなく、ビーフシチューをこんな感じで食べさせてくれるお店ってありますよね。ほかと比べてソースの量が多いメニューなので、ぐつぐつ感が倍増する気がしませんか。
それに洋食屋さんのメニューの中では、トップクラスの高級メニューでもあります。ビーフシチューを選んだそのときは、出てくるまでのわくわく感も強かったりしませんか。
そんなビーフシチューをおうちでつくって、ぐつぐつさせたまま食べようじゃないか、というのが今回のお話です。
🍝シチューの付け合せといえば
ビーフシチューの付け合わせといえば、じゃがいも、にんじん、そこに緑系のいわゆる青味を添えた3色野菜が定番。
もちろん今回もそれを用意するのですが、そこにもうひと品プラス。それがこれ。
パスタです。あの濃厚なシチューのソースをからめていただくパスタ、最高ですよね。
そんなパスタ、レストランなんかでシチューに添えられているのを思い出すと、いつものスパゲティではなく平打のフェットチーネが定番。ソースがよくからむからかなと思います。
茹で上がったら熱いうちに、バターを溶かしながらからめます。これで麺同士がくっつくのを防ぐと同時に風味もプラスされます。
🤔シチューと赤ワイン煮の違い
洋食屋さんのシチューは、フレンチの牛肉の赤ワイン煮込みを、いわゆるニッポンの洋食にアレンジしたもの。
ベースはこんな感じです。
作り置き冷凍してあるので、それを温め直します。
ここで牛肉の赤ワイン煮込みとビーフシチューの違いを考えてみましょう。それはなんといっても、ソースの粘度。個人的に思うのはこれがその最大要因。そう、とろみです。
フレンチの赤ワイン煮込みは、味は濃厚でもソースはわりとさらっとしていて、メインはお肉で、ソースはそれに添えるものという印象になると思います。ナイフで切り分けたお肉をフォークで刺して、お皿のソースをからめていただく感じですね。
それと比べてシチューはソースの部分がとろみを帯びていて、食べるときもソースごとスプーンですくって食べるイメージがあると思います。ソースも主役なんですね。子どもの頃、シチューは辛くないカレーだと思っていたもんです。
🍲とろみをつけていきましょう
そのとろみのカギになるのがこれ。
いわゆるルウというやつです。
小鍋にオリーブオイルとバター、小麦粉を入れて火にかけます。ちなみに我が家は天ぷら粉を常備しているので、ふだんも小麦粉代わりに天ぷら粉を使ってます。
よく練るように混ぜながら加熱して、バターが溶けたところに粉がなじんで一体化したらOK。火を止めます。
赤ワイン煮込みのソースをすこしずつ入れながら、ルウを溶きのばします。
ルウが完全に溶けたら、残りの赤ワイン煮を合わせて煮込みます。とろみがしっかり付いてきたら火を止めて、バターをひとかけ。
こしょうで味を調えれば、ビーフシチューの準備はOK。
⌚スキレットでいこう
さあ、ここからはスキレットタイム。
オリーブオイルを塗ったスキレットに、茹でたじゃがいも、にんじん、スナップえんどうとパスタを準備。ビーフシチューを注ぐ場所を空けて、火にかけます。
さあ、ビーフシチューの出番です。まずはお肉をごろん。その周りにソースを注ぎます。
そのまましばらく火にかけていると、ソースがぐつぐついいはじめました。これ、これです。これがやりたかった。
ぐつぐつオン・ザ・スキレット。憧れのビーフシチュー、できあがりです。
見てください、お肉の周りのソース。これぞ理想のぐつぐつ。熱々のスキレットの熱が、ソースの表情を通して伝わってきます。
ここにスプーンをずぶり。すくってひと口ぱくり。あちち、ホントに熱々じゃないですか。最高です。
じっくり煮込んでおいたお肉はほろほろ。そこにからめるソースは熱々のぐつぐつ。フーフーしてまたひと口。
にんじんにからめても熱々。じゃがいもにからめても熱々。もちろんパスタにからめても熱々です。
寒い日々、冬の終わりに素敵なメニューが完成しました。春間近の季節に初めてつくった、スキレット・ビーフシチュー。来年の冬は、もっと早い時期から我が家の食卓にのぼりそうです。