厚切りの魅力をハムカツで感じる。
厚切りという言葉、魅力ありますよね。
たとえばトースト。本来は、薄切りのカリカリよく焼きが好みではあるんですけど、たまに地元に帰ると昔ながらの喫茶店のモーニングにある、4枚切りのトーストもいいよな、なんて思います。
今回、厚切りにしてみたのはこちら。
カレーの隣のおつまみポジションにいるフライ。これがなにかというと、材料はこれとおなじ。
そう、お正月に実家でもらった、ブロックのハムです。つまり今回厚切りにしてみたのは、ハムカツです。
🥓今回のハムカツは
元来クリスピーなものが好きで、たとえばポテトはフレンチフライ、いわゆる一般的なフライドポテトよりも、ポテトチップスが好きな自分。
なのでハムカツも、ふだんつくるのはこんな感じです。
あえて薄切りスタイルを選んでつくってるといいたいところですが、実問題としてふつう買うハムが薄いですよね。もちろんカリっと揚げてさくさくするのは大好き&大歓迎。
でも、たまに居酒屋なんかで厚切りハムカツなんてメニューを見ると、お、いいなと思ったりもします。
そこで今回はせっかくブロックハムがあるんだから、分厚いハムカツをつくってやるぜ、というお話です。
🥓直方体の影
真上から見ると厚みがわかりにくいかもしれませんが、このハムという物体の影にご注目。特に右側の個体の手前側。けっこうな影が見えませんか。これ、もう直方体のやつです。そういうときにできる影。
衣はいつもの水溶き天ぷら粉、パン粉の順。
衣をつけても影の感じ、わかりますよね。なんだか貫禄すら感じさせます。
さあ、あとは揚げるだけ。
🍛レトロコンビでメニュー構成
と、ハムカツだけではさみしいので、一緒になにをつくろうかなと考えた結果、カレーを採用します。
それもじゃがいもとにんじんごろごろの懐かしい感じのスタイルです。ハムカツもレトロな雰囲気のあるメニューなので、この組み合わせは絶対いけるはず。
まずは野菜をさっと炒めてカレー粉投入。
全体にからめながら炒め合わせます。
今回のカレーの味の決め手になるのがこちら。
牛肉の赤ワイン煮込みをつくったときに、一緒に煮込んだ香味野菜を冷凍しておいたものです。数時間かけて吸い込んだ、お肉やワイン、フォンドボーの旨味をここで役立ててもらいます。
カレー炒めにした野菜のお鍋に水と、冷凍の香味野菜を加えます。お肉は、これも赤ワイン煮込みのときに旨味出しに加えておいた、牛すじを冷凍保存しておいたものを使います。
そのまま煮詰めて、ソースに濃度が出てきたら、味を確認。いったん火からおろして冷ましておきます。
🥓からりと揚げて厚切りハムカツ
さあ、ハムカツを揚げましょう。
中身はそのまま食べられるハムなので、火通りは気にせず、強火でからりと揚げつつ衣を色づけます。
カリッときつね色に揚がったら、しっかり油を切っておきましょう。
どどーん。これが厚切りハムカツのたたずまい。フライにしても、しっかり影を携えています。
カレーも盛り付けます。じゃがいもごろごろ、懐かしいですね。
こういうタイプのカレーは、シルバープレートが似合います。子どもの頃から通った、洋食屋さんや喫茶店のようなビジュアルがたまりません。
ハムカツを添えるとこのとおり。うんうん、こんなランチ憧れます。
🥓ハムカツにはフレンチの
そうそう、ハムカツにはこれを忘れちゃいけませんね。
ソースどばぁ。からしぴゅーっ。
今回のソースはお好みソース。本来、関西人なのでさらりとした口当たりで、スパイシーなウスター派なのですが、最近どろりとしたこの手のソースが自分の中でちょっとしたブームです。
そしてマスタード。普通のからしではなく、フレンチマスタードです。ホットドッグとかアメリカンドッグにたっぷりかけるあれですね。マスタードの香りがしっかりあるけど、甘酸っぱくてからくないので、たっぷり使えます。
🍛ノスタルジックな名コンビ
カツをひと口齧るとさくっとした衣の中には、しっかり食べごたえのある厚いハム。厚切り食感の魅力、ハムカツで堪能します。
これだけ食べてもおいしいし、カレーと一緒に食べるとハムカツカレー。カレーと揚げ物は、やっぱり名コンビです。
ごちそうだけど、どこか素朴な感じのする組み合わせ。ノスタルジックな気分で大満足のおうちごはんでした。