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大きくても軽いよ、紙カツ。

フライものの中でも、お肉系の素材を使うと、メニュー名はカツになるのが一般的。


🐷ネーミングの基準

とんカツ、チキンカツ、ビーフカツ。それからメンチもありますね。これらはどれも、素材の名前を料理名にも使ってます。

素材の名前がひと目でわかるというのは、好き嫌いやアレルギーのことを考えると、わかりやすくて親切なのかもしれません。

ところで、大きな大きなカツのこと、なんて呼びますか。素材は基本豚。じゃあ、大きなトンカツでいいんじゃないの。

ええ、もちろんそれはそれでいいんです。トンカツ(大)でもいいし、ジャンボトンカツでもOKです。BIGカツだと駄菓子になってしまうので、それはちょっとナシでお願いします。

でも、大とかジャンボではなく、もうちょっと、ひねりを加えたネーミングありませんか。

わらじかつ。

知ってる人は知ってるかもしれません。要はわらじのように大きなどどーんとした、ビッグサイズのカツのメニュー名です。

🐷薄切りのいいところ

そしてこれ。

紙カツ。わかりますか。

紙、すなわち薄い。まるで紙のように薄いカツ。

わらじも紙も、素材そのものはおなじ豚。でも、単にとんかつと呼ばず、その大きさや厚みをなにかに例えて名前にしています。洒落が効いていて、いいネーミングだなと思いませんか。

普通のとんかつって、ポークソテーのお肉のように厚みがあって、それが食べ応えや満足感につながるわけですが、この紙カツはしょうが焼き用みたいな、薄切り肉を使います。

🐷材料(1皿分)
・しょうが焼き用豚ロース…1枚
🍞衣の材料
・水溶き天ぷら粉…適量
・パン粉…適量

そうなると、物足りなく思うかもしれませんが、それがけっこういいことだらけ。

まずつくるときは、薄切りなので揚げ時間が短くて済みます。

豚肉は、火通りの気になる素材ですが、紙カツの厚さなら、高温で揚げれば、火は100%とおるので、失敗なし。

よく油を切って、からりと仕上げます。

🍺紙カツの魅力

付け合せはもちろん、千切りキャベツたっぷりがよく合います。

そしてソースは、ふだんのウスターソースや、お好み、中濃系ももちろんおいしいのですが、デミグラスソースもいいですね。

洋食屋さんのカツレツ気分が高まります。

そして紙カツの魅力、食べる側視点。それは、切り分けるときに気付きます。

さくっ、さくっ。切る手応えが軽快です。薄切りのお肉を、高温で揚げているので、とってもクリスピー。

普通のとんかつと比べると、それはちょうどポテトに置き換えるなら、フライドポテトとポテトチップスの違いのようなものでしょうか。

😋食べればわかる

そして見てください、このビジュアル。けっこうサイズもしっかりしてますよね。

考えてみれば、ポークソテーとしょうが焼きサイズの違いって、厚みによるものです。お肉を広げた面積は大差ないですよね。なので、紙カツもけっして見た目が貧弱に仕上がったりはしないのです。

デミグラスソースをたっぷりかけます。

彩りに刻みパセリをぱらぱら。これで紙カツ完成です。

ひと口食べれば、その魅力はすぐわかるはず。

切るときに感じたあの手応えが、口の中で跳ね回ります。そう、クリスピーなんです。

🍺ビールに最高

いつものとんかつだと、カリッとした衣の中に弾力のあるお肉があって、それがボリュームにつながるわけです。

ただ当然、そのぶんしっかりとお肉感があります。それはもちろん、満足に繋がりますが、おつまみという感覚はなく、メインのおかずのどっしりした安定感です。

でもこちらはその名も紙カツ。さくっとした歯ごたえのままの、軽やかな食べ心地。これがもう、ビールに合うことこの上なし。

大きくても軽い紙カツは、おつまみとして輝く、とんかつのひとつのバリエーション。

蒸し暑いこの季節から、真夏に向けて、ビールのお供に活躍すること間違いなしです。

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tokeiya
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