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水無月ぽろぽろ

雨の日も、晴れの日も。汗ばんで登り切った坂の上の正門を抜けると、迎えてくれるのはたわわに咲き誇る紫陽花の白と、あまく芳るクチナシの白。ここ東経大の梅雨の風景です。祝日はないけれど、実にイベントの多かった。六月の日々を振り返ります。

まずは朗報から。6月24日に奈良県立大学にて開催された日本メディア学会春季大会にて、大尾侑子准教授が第9回内川芳美記念メディア学会賞を受賞されました!

https://www.jams.media/20230626-uchikawaprize2022details/

受賞の対象となったのは、本noteでも昨年紹介いただいた大尾先生の『地下出版のメディア史』(慶應義塾大学出版会、2022年)。すでに多くの媒体で書評されるなど刊行以来注目されてきた大尾先生のデビュー作は、先月、第44回日本出版学会奨励賞も受賞されています。

吉見俊哉選考委員長より表彰状を授与され、受賞のスピーチをする大尾先生。

メディア研究の伝統ある学会賞の2冠を達成された大尾先生に拍手!!!先生はTOKECOMにて「メディア論」「比較メディア史」などを担当されています。研究のエース/フロント・ランナーのいる教育環境は誇らしく、学生さんのみならず同僚の教員研究者にとっても有難いことです。学部内では、教員間の研究交流会も発足。まるで止まり木のような、ゆるやかに留まる「場」がリアルにも復活しつつあります。

復活といえば、2019年以来、4年ぶりとなる行事も相次ぎました。その一つが、コミュニケーション学部学業成績優秀者表彰式です。3年間の空白を埋めるように、今年の儀式はより厳かに、昼食会はより賑やかに感じました。やはり、受賞者同士が顔を合わせ、言葉を交わすことで、それぞれの「進一層」の志はより高まるのではないでしょうか。「いい成績を取ろうと思ったわけじゃない。好きな授業をとって思い切り楽しんでいるうちに、おまけで受賞も付いてきた」。頼もしい受賞の言葉に、教員も励まされます。

2023年6月7日。学部長より表彰状を授与される受賞者。


"進一層"。今より、前へ。ほんの少しだけ前に、進み続ける。
本学部、国際コミュニケーション学科生向け、海外研修プログラムの募集説明会(台湾・静宜大学、米国・ユタ大学、フィリピン・エンデラン大学)もこの6月に集中していました。疫病対策は平時に戻りつつあるとはいえ、円安も続き、海外渡航へのハードルは決して低くはないのが現状です。にもかかわらず、多くの学生が説明会に参加し、「変化」を求めて海外研修に挑もうとする姿は胸を打つものがありました。

6月26日に開催したエンデラン大学の説明会で、リモート登壇された同大学の担当職員さんは、プログラムの紹介をこう結びました。「留学は確実に君たちの人生を変えます。どんな学生さんがチャンスを掴むのか、我々も心から楽しみにしています」。

湿っぽいこの日本列島も、南から徐々に梅雨が明けています。心躍る夏に向けて、水無月でも食べて、暑気払いしましょうか。さあ、七月。長期休みまで、もうひと踏ん張り!!

(松永智子)

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