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発表会の季節【2】

TOKECOMの年度末、といえばやはりこれ!1月26日(火)には2020年度 優秀卒業制作・卒業論文発表会が開催されました。(昨年の様子はこちら

卒業制作・卒業論文はTOKECOMのラスボス(必修科目=単位を取得しなければ卒業できない!全学でコミ部のみ)とも言われ、コミュニケーション学部生全員が研究活動を行い、その成果を制作あるいは論文にして提出するのです。指導・評価するのは基本的にゼミの先生。各ゼミから選ばれし優秀者によるプレゼン大会が本イベントで、後日行われる教員の投票により、一名の最優秀賞が決定します。賞金のかかった熱い決戦!今年のプログラムは、こちら。

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わたしたちの、笑う、愛する、崇める、食べる、観る、読む。わたしたちと、動物、アイドル、外国、広告との関係。自由と抑圧、平等な生。タイトル一覧は「コミュニケーション学」の幅の広さメディアに囲まれたグローバル社会を生きるわたしたちの日常が研究対象になる(つまり、自分の好きなこと、関心のあることを追究できる)ことを示しているように見えます。テーマも自由であればアウトプットの方法も多様で、論文のみならず「お笑い」やデジタル作品といった制作で勝負する学生さんも少なからずいます。専門を異にする教員の間を自由に泳ぎ回り、「自分だけの作品」にたどり着いた優秀者のプレゼンは、どれも大変おもしろかったです。

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選抜された11名のうち、この日は8名の学生さんが発表してくれました。感染症拡大予防対策により、今年はzoomを使用したウェビナー開催。恒例の懇親会は実施できず、甚だ残念ではありましたが、参加のハードルが下がったのか、1〜3年のコミ部生が例年以上に聴きにきてくれました。今年の優秀者のなかで、昨年の発表会に参加して研究のヒントを得たと振り返る学生さんが複数いたことは、このイベントが「先輩に学ぶ」教育機会でもあることを物語っています。聴衆のなかから、未来の優秀者が出ることに期待!!

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今年の発表会で改めて感じたのは、それぞれの学生さんが、上手に教員を「使って」自分の道を切り開いているということです。英文学のゼミに所属する学生さんが「メディア論」の視点を得て着想した雑誌の比較研究。デジタルアートの授業で学んだことを、言語学・比較文化のゼミで開花させた3Dモデリング制作。必修科目として挑むべきラスボスは、「卒業研究という山に登れ」とだけ決まっている。どんな山に挑戦するのか、そのためにどんな道具を手に入れ、どんな教員を案内人として頼るのかは、人それぞれ。「国際」と「メディア」を掛け合わせた自由度の高いカリキュラムが、それぞれの山から見える風景の多様性を支えているんだな。自分たちの目指す方向性を再度確認することができました。発表学生の皆さん、どうもありがとうございました。

15バーツでどこまでも2012

最後に、おまけ。「専門性の異なる教員を回遊しながら、自分自身のテーマを深化させていく」といえば、この夏、新たな試みとして実施された回遊式ゼミナール(Seminar-on-the-Move)。そのコンセプトと実施風景が映像になりましたので、こちらでも紹介させてください。

2020年度はかつてないほど制約の多い一年だったけれど、それぞれの局面で挑み続けた分、得るものも大きかったな。そんな感慨にふける、穏やかな2月の初めです。もうすぐ、立春。

(松永智子)



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