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「メディア×国際」をちょっと説明するよ

写真は鎌倉から江ノ島を結ぶ江ノ島電鉄(通称江ノ電)の鎌倉高校前駅そばの踏切から七里ヶ浜を望んだもの。海に向かって写真を撮る人たちには少なからぬ台湾からの旅行者が混じっています。というのは、ここが『スラムダンク』の聖地だからですよ(知っている人にはつまらない話でゴメンな)。

Kamakura Koko Mae Station, on Flickr © Dick Thomas Johnson, 2018. (Licensed under CC BY 2.0

1989年11月9日、パリ近郊の学生寮の一室でドイツ人たちがツルハシでベルリンの壁を壊すテレビ映像を見ていた私は、次の夏休みに夜行寝台バスでまずベルリンに向かい、東欧を1人でバックパック旅行しちゃいまいしたよ。まだ二十歳だった私は「なんかとてつもないことが起きた!」という感覚をその映像から強烈に受け取り「東に行くしかない」と思ったのでした(年がバレるな)。

時は流れ、2010年代半ば以降になると、マンガの背景に登場する駅や神社、目立たない小さなお店でさえSNSで評判になれば、多くの観光客が押しかけるようになったわけ。

つまりメディアからの情報が作り上げる「世界」を確かめに、そして体験するために、人は「移動」する (People on the Move)。国境があっても人はそれを「越えていく」 (Transnational)。

現代に特徴的なのは、持ち運べるようになったメディア自身も移動し (Media on the Move)、SNSつまり個人発信型メディアによる現地での体験のシェアと表現が次なる人たち想像力を刺激し、移動を駆動すること。そういうわけで1つ上の段落に戻って以下繰り返し。

そんな大きな変化の潮流をとらまえて構想されたのが TOKECOM (東経大コミュニケーション学部) の2学科体制。「メディア社会学科」と「国際コミュニケーション学科」です。知っていたかな?

キャッチコピーは「コミュニケーションは、動きつづけている」(だから下記URLにも注目してよ)。クリック/タップすれば特設サイトに移動します。

https://www.tku.ac.jp/tokecomonthemove/

もちろん2020年に景色はかなり変わってしまった。それでも商品(モノ)の世界的移動は回復しつつあるし、情報の世界的移動はむしろ活発化したとさえ言える。そして人の移動も2022年の中盤になれば様子が変わっているでしょう。

英語を使った仕事がしたいけど、英語運用能力を身につけるだけではちょっと物足りない気がしている人。地球儀を眺めるように国際情勢を論じるだけでは生活感がないと思ってしまう人。コミュニケーションに何よりも必要なのは(同じ日本人だとしても)「異文化への想像力」だと思う人。違う考え方・習慣を持つ人たちは当たり前に(私たちのすぐそばにも)いるという感覚を当たり前に持ちたい人。
メッセージの解読だけでなく、メディアテクノロジーの特性や利用者心理も理解して使いこなしたい人。アプリから海外のローカル情報を英語などで得て自ら動きたい人。文字だけでなく写真や映像で何かを表現したい人。日本のユニークな人や文化をAIの力も借りて企業人として国内外に伝え、まずは関係を、あわよくば交流を生み出したい人。「メディアからの情報もいいけどやっぱり現地に行かないと」とわかっている人。

一応上が「国際コミュニケーション学科」に合うだろう人。下が「メディア社会学科」に合うだろう人です。でもこの2つの学科が「コミュニケーション」を冠した1つの学部内にある意味が少し見えてきた気がするでしょ。共通する教育理念は「環境の変化を楽しみながら、したたかに生きていける人」を育てること。

今回はさわりだけだけど、そんな動きのある TOKECOM (on the Move)。2学科体制はまだ構想中ですが、乞うご期待(頼むよ文部科学省、認めてよ)。4月に認められたらもっと具体的な話を書きますよ。

(佐々木裕一 @sameokun)

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